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「感じのいい人」がメールで心がけている“3Y”とは

2020年12月30日 06時00分更新

文● 臼井由妃(ダイヤモンド・オンライン

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オンラインで「感じのいい人」「会いたいと思われる人」のメールやメッセージは、既成概念にとらわれず、こうしたつかみの1行がある(写真はイメージです) Photo:PIXTA

コロナ禍で普及したリモートワークやWEB会議。対面でのコミュニケーションが減っているビジネスシーンでは「短く早く」伝えるのはもちろん、簡潔だからこそクールにならないよう、相手を和ませる工夫をした伝え方が求められます。そこで今回は、著述家・臼井由妃さんの新刊『できる大人の伝え方 「短く早い」が一番伝わる』(青春出版社)から、メールやSNSで相手に「離れていても心の距離は近い」「リモートでも会いたい」と思ってもらえるやり取りのポイントを紹介します。

感じのいいメールに欠かせない“3Yイメージ”とは

 新型コロナウイルス感染の不安感が拭い去れない状況下で、リモートワークのニーズは高まり、私たちの働き方に大きな変化をもたらしました。しかし、不慣れなカメラ操作やオンラインミーティング、チャットに悪戦苦闘。結果、相手に悪印象を与えてしまっている人が多いという現実もあります。

 対面での会話が減る中では、ビジネスライクなメールやテキストだけのコミュニケーションでは、言葉の真意や感情が伝わりにくく「なんだか冷たい」「気難しい人ではないか?」などと思われてしまいます。

 それを未然に防ぐのが、ちょっとした1行。メールはもちろん、SNSを介してのメッセージやオンライン会議でも活用できる術です。なかでもオススメはやさしい・やわらかい・やすらぎを与える(それぞれの頭文字をとって)「3Yイメージ」や、さりげなく自己開示をつかみで使う方法です。

 たとえば、

●こんにちは、18℃快晴の熱海からご報告します。(3Yイメージで現場感を示す)
●「今やアナログなもので」では逃げられませんね。(さりげない自己開示をする)

 こんな1行から始めると、オンラインであっても相手は、直に会話をしているような気持ちになって心を開き、続く言葉も素直に聴こうとします。そこに厳しい条件提示や要求があったとしても、何とかして応えたいと考えるのです。

 たとえば、

●こんにちは、爽快な天気ですね。(つかみの1行)
●○○の納期を5日早めていただけないでしょうか?(厳しい1行)
●実は予約がすごくて、ヒットの兆しなのです。(期待感を抱く1行)

 ビジネスメールは「お世話になっております」、「いつもお心遣いをいただき、誠にありがとうございます」などと始めるのが当然という考え方を改め、「3Yイメージ」や「さりげない自己開示」を込めたつかみの1行から始めるだけで、親しみが増し、その後厳しい条件や要求を提示しても、すんなり通る可能性が高くなる。短くてフレンドリーなビジネスメールのほうが断然、結果が出るのです。

 オンラインで「感じのいい人」「会いたいと思われる人」のメールやメッセージは、既成概念にとらわれず、こうしたつかみの1行があるものです。

「短く早い」メッセージが、ビジネスチャンスを呼び込む

 私は仕事柄、さまざまなジャンルで活躍している方とお会いする機会があり、俗に「カリスマ」といわれる方々との親交もあります。なかでもその道で輝き続けている方たちは「筆マメな人たち」。そんな彼らの文章は、例外なく短いのです。

 お会いした翌日、パソコンを開くと、

「お世話になっております、○○○○です。臼井さんのパワーあふれる姿を見て、元気をもらいました。ありがとう! 私も全速力で走り抜けます」
「やる気になりました!私もまだ59歳。新規事業に邁進します。お互いに挑戦し続けましょう」

 などと短いですが、心温まる内容のメールが届いています。その素早さに頭が下がりますが、文章からあふれる優しさや思いやりにいっぺんで彼らのファンになってしまうのです。的を射た文章で余計な言葉がない分、ストレートに響く。回りくどい挨拶がなく、ほかの方と同じ文章ではない。私と向き合ってメールをくださっているのが分かって、うれしくなります。

 みなさん、ご自身のほうからお礼のメールを打たなくても、失礼にあたらない立場の方ばかりなのに、なぜこのように対応してくださるのでしょう。

 そこには、2つの理由があります。

1.人づきあいも仕事の成否もタイミングが一番であると、知っている
2.相手の忙しさを考慮している

 相手の様子を注意深く観察し、真剣に耳を傾け、「これだ!」と思った人には、すかさずコンタクトをとり、縁をつなごうとする。忙しい彼らですから、時間や手間はかけられませんし、相手の忙しさは百も承知。形式だけのお礼状や、「その他大勢と一緒」と思われる内容のメールを出せば、読んだところで印象に残らないか、すぐに削除される可能性もあります。そこで、相手の立場を考え、すぐに理解できて心に響く、短いメールを選ぶことになるのです。

 これは、メールに限ったことではありません。彼らからいただく招待状や案内状など、印刷物にも、ある共通点があるのです。そこには、必ずといっていいほど、手書きで「ひと言添え」があるのです。

「元気なお顔を拝見したいです」
「お会いできるのを心待ちにしています」

 こうしたひと言があるとないとでは、相手の気持ちはまるで変わってきます。多忙を極めていても、「何とかして出席しよう」とか、「近いうちに会おう」と思うものです。

 カリスマの文章は必ず短い。逆にいえば、相手の立場を考えられる。心に響く短文を書ける人こそが成功するのではないでしょうか。

お礼ツイートの習慣が新たなファンを増やす

 また、さまざまな意見や感想が飛び交うSNSでは、雑談のような投稿のほかにも、特定の人物や商品、サービスが話題になっていることがあります。もし、自分や自分の会社の商品やサービスが取り上げられていたのならば、こういったものを拾い上げ、お客様と密接なコミュニケーションを図っていきたいですよね。

 私は毎朝5時に、自分の名前や刊行書籍、出演番組などをツイッターで検索しています。そして、ヒットしたツイートを見つけたら、お礼のツイートをしています。新刊の書評を投稿してくれた方には、「ご愛読ありがとうございます! その視点があるとは気づかなかった。勉強させていただきました」。

 付箋がビッチリ貼られ、蛍光マーカーが引かれた書籍ページの写真が添付された投稿には、「ありがとうございます。感激!著者冥利に尽きます」などと、必ずお礼メッセージを送っています。

 すると「著者さんから、直接コメントをもらうのは、初めて。感動!」など驚かれることが度々あり、自分の投稿をきちんと見てくれていたという、うれしさと驚きの声をいただきます。ツイッターではほかのユーザーもこのやりとりを見ることができますから、その方たちにもプラスの印象を抱いてもらえたり、好意的なツイートが集まりやすくもなります。素朴な疑問や質問ツイートを見つけたときは、その場で答えています。

 もちろん好意的なツイートばかりではありません。クレームやネガティブな内容の投稿が見つかることもあります。その場合は、熱くならず気に病まず、「ああ、こういう受け止め方もあるんだ」「良くも悪くも反応があるのは、好ましい」と割り切って捉え、スルーしています。

「そんなこと、面倒くさい」「ただでさえ忙しいのに、できないよ」と思う方もいらっしゃるでしょう。私も「こんなことをやって何が得られるのか」と考えたことも正直、ありました。でも、自分に関する投稿をしてくれた人に感謝のメッセージを送ると、100%喜んでくれる。その様子が投稿されると、また別の人が関心を持ってくれて、記事をシェア。

 どんどん広がっていくプロセスをたくさん経験すると、毎朝5時のツイッター検索は、ルーティンから外すことはできません。批判的なツイートであっても、それは学びです。書籍のネタや人づきあいの極意を得るのに、役立てています。

 クールになりがちなビジネスシーンを「あたたかく和やかにする」。相手だけでなく自分もポジティブになれる“新しい伝え方”をぜひ実践してみてはいかがでしょうか。

※本記事はダイヤモンド・オンラインからの転載です。転載元はこちら

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