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武田総務大臣、料金引き下げや解約金の問題についてコメント

2020年12月01日 19時45分更新

文● オカモト/ASCII

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 武田良太総務大臣は、1日の記者会見において、一部メディアで報じられたドコモの料金値下げ・サブブランド導入、また乗り換えの中途解約金、また携帯料金引き下げにともなうMVNOや楽天モバイルへの影響についてコメントした。

 まず、ドコモの料金引き下げ検討については、「個別のコメントは差し控えさせていただきたい」としつつも、「コロナ禍において家計の負担が重くのしかかっている通信料を何とか皆さんに対して理解を求め、国民の負担を軽減するために努力をしていただきたい」と、今回の携帯料金引き下げは、コロナ禍への対応としての政府の重要な政策である点をあらためて強調した。

 つづいて中途解約金の問題については、27日の会見内容が前提としてある。27日の会見では、KDDI社長がメインブランドではなくサブブランドで料金値下げ要請に対応する旨をメディアのインタビューで発言したのに対し、武田大臣は、メインブランドからサブブランドへの移行にはMNPの手続きが必要で、転出手数料や解約手数料として1万5500円がかかり、自由な選択を阻害しているとコメントしていた。

 ところが実際には、昨年10月以降に新規加入したケースでは、2年契約を撤廃、もしくは解約金は1000円まで下がっているほか、近い時期にもMNP転出手数料を無料化するといった施策が進んでおり、この点を記者が指摘したところ、武田大臣は「ある意味まやかし(中略)2019年の電気通信事業法の改正以前の方には、この負担は軽減されてないんです」と強く回答した。

 この発言については、意見が分かれるだろう。昨年9月以前に契約したユーザーであっても、au/ソフトバンクでは新プランに変更することで解約金無し、または1000円にできる。ドコモでは、新プランに変更して旧プランの更新月に達すれば解約金を1000円にできる(ただし、旧プランで2年契約を更新してしまうと解約金はそのまま)。つまり、ユーザーが解約金を安くする方法は用意されている。一方で、仕組みが複雑であるために消費者が容易に理解できるとは正直考えにくく、総務省のアクションプランで「必要に応じて、事業者に対して更なる取組を求める」と表現されている部分でもあるからだ。

 また、「制度がともなわない料金値下げは、短期的にはユーザーに魅力的でも、中長期的にはMVNOや楽天モバイルへの影響が大きいのでは」という質問に対しては、「大手3社の寡占化を後押しするわけがない」「乗換えのハードルを取っ払うように我々努力していて、その一番恩恵を被るのはMVNO」と、自由な選択への障害を取り払うことが最終的にはMVNOにメリットがあるとした。

 

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