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格安データ通信SIMを買って格安に使い倒す! 第166回

今シーズンの1円機種、ドコモ「Galaxy A21」は防水&FeliCa対応で便利、SIMロック解除してさらに便利

2020年11月29日 12時00分更新

文● 正田拓也 編集● ASCII

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 昨年10月以降、携帯電話・スマートフォンの割引に制限が加わり、1円機種は消滅したと思っている人もいるかもしれない。実際、お店に出向いて「1円」というような表示があっても、よく見てみると「3G回線からの変更に限る」といったケースだったりする。ところが、ドコモは今年もしぶとく1円端末を用意した。サムスン電子の「Galaxy A21 SC-42A」で、昨年発売の「Galaxy A20 SC-02M」を少しだけ仕様変更した後継機となる。

ドコモからこの秋発売された「Galaxy A21 SC-42A」

昨年のGalaxy A20とほとんど変わらない機種だが、
防水やおサイフケータイ対応がうれしい

 製品名を見ると、A20→A21と数字が1つ進んだだけ。実際の仕様的にもGalaxy A20と大きく変わらない。低価格ながら防水とFeliCaに対応する便利機種であることは同じで、詳細なスペックを見ていっても、プロセッサはExynos 7884Bで、1.6GHz+1.3GHzのオクタコア、RAMは3GB、ディスプレーは約5.8型で解像度が720×1560ドットであることも共通だ。

Galaxy A21(左)とGalaxy A20(右)。外観に大きな違いは無い

 違っているのは、ストレージや電池容量、カメラなどで、スペック表を詳しく比較した結果は以下のとおりだ。

・内部ストレージ:32GB→64GB
・アウト(メイン)カメラ画素数:約800万画素(F値1.9)→約1300万画素(F値1.9)
・バッテリー容量:3000mAh→3600mAh
・サイズ:約71×150×8.1mm→約70.7×149.7mm×8.4mm
・重量:約151g→約159g

 このようにわずかに性能がアップしており、サイズも誤差の範囲、重量もバッテリー容量のアップを考慮すれば問題ではないだろう。

Galaxy A21のソフトウェア詳細情報

こちらはGalaxy A20

画素数も上がったせいかカメラ部分の出っ張りはほんのわずかにGalaxy A21(右)のほうが大きい

 また、OSのバージョンは購入時点からAndroid 10。Galaxy A20も最近更新があって、Android 10になっているので現時点では同じ。ただ、Galaxy A21のほうが発売時期が新しいので、今後のバージョンアップ対象になるかどうかで差が出てくる可能性はある。

 そして販売元だが、Galaxy A20はドコモ、au、UQ mobileなどキャリアごとに仕様違いがあったが、Galaxy A21は現時点でドコモ向けのみで、UQ mobileから12月中旬発売予定。現在手に入るドコモ版の場合、auやソフトバンクのネットワークのSIMで使いたい場合は、周波数対応から積極的には勧められない。

ボタン配置などは新旧まったく同じだ

ストラップホールがあるもの変わらない

販売店では「1円」表示が多く
ドコモオンラインショップでも割安

 このGalaxy A21は10月23日発売で、ドコモオンラインショップでの表示は税込で2万2000円。スマートフォンの割引は2万円までというルールがあって、これは税抜であるため、販売現場では0円にすることも可能という、まさに1円スマホが前提の価格設定と言える。

 店頭でも「1円」表示がされていることがあり、他の「1円」の機種のように、3G回線からの変更に限るといった条件もない。実際に1円で機種代金の支払いが完了することが多い。

 これはドコモオンラインショップにおいても同様で、新規契約またはMNP時に適用される「端末購入割引」の対象となり、MNPの場合は1万6500円割引(11月27日現在)。また、ドコモオンラインショップでの購入は3300円の事務手数料がかからないので、実質的には1万9800円割引相当で、1円で販売する店とは2200円の差に収まる。店頭に出向く手間や時間を考えればドコモオンラインショップで買うのも悪くない。

SIMロックを解除すれば、他キャリアでも使えるが
対応周波数はやや少なめ

 Galaxy A21はドコモで購入してそのまま使うのものいいが、Galaxy A20のときと同じく、限りなく新品に近い中古が多く出回っているため、格安SIMで使おうと考えている人もいるだろう。

 まずSIMロック解除だが、現在は一括払いすればすぐに解除できる。筆者が購入した販売店の場合、開通と同時にSIMロック解除手続きをしてくれ、コードが書かれた紙を渡された。あとは、ドコモ以外のSIMを挿入して表示される画面に解除コードを入力すればいいだけだ。

 もっともドコモネットワークの格安SIMならSIMロック解除しなくても利用でき、ネットワークとの相性も抜群なので問題ない。問題はそれ以外のネットワークの格安SIMだ。LTEでの対応バンドは1/3/5/12/19と少ないので、auとソフトバンクのプラチナバンドには対応しない。

 筆者が試したSIMは、楽天モバイルのRakuten UN-LIMIT、ソフトバンク系/au系のMVNOの格安SIMだが、どれも発着信などが問題なくできた。ただし、Rakuten UN-LIMITの場合、周波数対応の関係から、auネットワークでのローミングができない。現在拡大中の楽天回線エリアのみでしか使えないため、まだ圏外で使えない場所が多いことは注意が必要だ。

楽天モバイルのRakuten UN-LIMITで利用。auエリアは周波数が対応しないので圏外になった。楽天回線専用機としてなら使える

ドコモネットワークのSIMを入れたときはspモードしかAPNがプリセットされていない

auネットワークのSIMを入れたときのプリセットされたAPN。MVNOの利用は手動設定が必要そうだ

こちらはソフトバンクネットワークのSIMを入れた場合。こちらも手動追加が必要なケースは多い

 auネットワークの利用で問題になるいわゆるau VoLTEも使え、Rakuten UN-LIMITではRakuten Linkアプリを使った無料通話も可能だった。SIMフリー機として売られているものではないため、APN設定などを自分で手動設定しなければならないケースも多いが、一部は自動で設定され、Rakuten UN-LIMITのSIMは自動設定され、SIMを指すだけでデータ通信がスタートした。

SIMはnanoSIMを1枚のみ挿入可能。手前側はmicroSDカードしか入らない

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