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ロードマップでわかる!当世プロセッサー事情 第585回

Rocket LakeはRyzen 5 5800Xと互角に戦える性能 インテル CPUロードマップ

2020年10月19日 12時00分更新

文● 大原雄介(http://www.yusuke-ohara.com/) 編集●北村/ASCII

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 先週はAMDのZen 3の話題だったので、今週はインテルのRocket Lakeの話をしよう。ただそう言えば、ロードマップそのものをずいぶん取り上げていなかった気がするので、まずはラインナップの更新からスタートしたい。

 前回のインテル CPUロードマップは連載537回なので、ほぼ1年近く空いた形になる。そこで、Coffee Lake世代までは落とし、Comet Lake以降でまとめてみた。

2019年~2021年のインテルCPUのロードマップ

Ice Lake-SPとSapphire Rapidsでは
マザーボードの交換が必要

 まずCore-X向け。連載537回の1週間ほど後になる11月29日に、Core i9-10900XとCore i9-10980XE Extreme Editionが発売になっている

Core Xシリーズ最上位モデルの「Core i9-10980XE Extreme Edition」。入荷数が極少量だったため、秋葉原では11月29日16時の解禁と同時に完売した

 こちらはベースがCascade Lakeということで、現時点でもインテルのハイエンドに君臨しており、直近でこれが更新される予定はない。もっとハイエンドであるワークステーション向けのXeon Wについては、こちらもやはりCascade Lakeがベースになっており、こちらも更新される予定はまったく聞こえてこない。

 とりあえずCooper Lakeに関してはXeonの、それもごく特定顧客向けという感じであまり数量が出ていないようで、Xeon Wに落ちてくる可能性はゼロである。むしろ年内に投入とインテルが公約しているIce Lake-SPの方がまだ可能性はある。

 しかしIce Lake-SP、AI性能は確かに高いものの、動作周波数そのものは全然上がらない欠点もあり、Xeon W向けにどの程度投入するか不明である。

 またIce Lake-SPではプラットフォームは連載578回で説明したようにLewisburg Rチップセットが採用される。これは現在のLewisburgのIce Lake対応版なので、既存のマザーボードの延長でも行けそうな気もするのだが、問題はIce Lake-SPがPCIe Gen4のサポートとDDR4×8chのメモリーI/Fを持つことで、技術的には延長で行けると言っても現実問題としてはマザーボード交換になる。

 ただ連載578回の画像にもあるように、次のSapphire RapidsはPCIe Gen5とDDR5メモリーのサポートに切り替わるので、これまたマザーボード交換は必須である。

連載578回で紹介したスライド。Sapphire RapidsはPCIe Gen5とDDR5メモリーのサポートに切り替わる

 こう考えた時、果たしてIce Lake-SP世代のXeon Wを本当に投入するのかは少し疑わしい気もする。とはいえ、AMDのRyzen Threadripperに市場を食い荒らされるのを黙ってみているというのもインテルらしくないので、なにか対抗馬は出すとは思うのだが。

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