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最新パーツ性能チェック 第313回

8コア/16スレッドの“ゲームキング”はインテルか?AMDか?

GeForce RTX 3080の相棒にふさわしいのはどっち?Core i7-10700K対Ryzen 7 3800XTゲーム7本比較

2020年09月26日 18時00分更新

文● 加藤勝明(KTU) 編集●ジサトライッペイ/ASCII

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「Core i7-10700K」(右)と「Ryzen 7 3800XT」(左)はどちらも8コア/16スレッドで価格帯も近い。原稿執筆時点の実売価格はCore i7-10700Kは4万6700円前後、Ryzen 7 3800XTは5万1500円前後である

 ゲーミングPCのスペックを考える時に、最も楽しく悩ましいのは「このGPUにはどんなCPUが良いのか」を考える時だ。自作PCに慣れていれば、ゲームのフレームレートを上げるにはGPU(ビデオカード)のほうがCPUよりもプライオリティーの高いパーツであることは知っている。

 そこで、今回はビデオカードに最新GPU「GeForce RTX 3080」(以降、RTX 3080)を選んだ場合、CPUはインテルの第10世代CoreプロセッサーとAMDの第3世代Ryzenのどちらを選んだほうがゲームをより高フレームレートでプレイできるのかを考えてみたい。RTX 3080は既報の通り、4K&高画質ゲーミング環境を狙えるゲーマー垂涎のGPUだ。このGPUのパフォーマンスをより高いレベルで引き出せるほうが、より「ゲーム向きのCPU」と言って良いだろう。

GeForce RTX 3080。こちらは正規代理店経由の国内流通がないFounders Edtitionの写真

 ひと口にCPUと言ってもコア数や仕様の違いで様々な選択肢があるが、今回は時間的制約の都合でインテルの「Core i7-10700K」とAMDの「Ryzen 7 3800XT」、この2モデルに限定して比較する。どちらも8コア/16スレッド、動作クロックも全コア駆動時4GHz台と重いPCゲームでも十分対抗できそうなスペックを備え、かつ実売価格も4万円台中盤~5万円強と近い。

 今回は7本のゲームを用いて、RTX 3080のパフォーマンスをより引き出せるCPUはどちらなのかを検証してみたい。

CPUの足まわりではAMD、動作クロックではインテルが有利

 まずは今回の検証環境を紹介しよう。ビデオカードはRTX 3080のFounders Editionをチョイスした。メモリーは同一のものを使用しているが、マザーボードのBIOSで各CPUの定格クロック(XMP有効)に合わせて運用している。

 共通化できる部分はなるべく同じパーツを使っているが、留意しておきたいポイントは、AMD環境はCPU/マザーボード/ビデオカード/SSDすべてがPCI Express 4.0(Gen4)でリンクしているのに対し、インテル環境はGen3でリンクしていることだ。メモリークロックもAMD環境のほうが高いので、CPUの足まわりは(スペック上は)AMDのほうが有利だ。

 しかしその一方で、インテル環境はCPUの動作クロックにアドバンテージがある。今どきのグラフィック処理はマルチスレッドで実行されるため、8コア/16スレッドのCPUなら全コアに負荷がかかる。Ryzen 7 3800XTが全コア駆動時4.4~4.5GHzなのに対し、Core i7-10700Kは全コア駆動時4.7GHz弱と動作クロックがやや上回る(いずれもHWiNFOによる実測値)。コア数が同じならゲームに有利なのはCPUの足まわりの太さなのか? それとも動作クロックなのか? そこも興味深い比較になるだろう。

 ちなみに、今回のインテル検証環境で使用したマザーボードは、初回起動時にCPUのPower Limitをインテルの定格(PL1=125W)か、古典的なデファクトスタンダード(PL1=無制限)の2つから選べるが、今回はインテル定格としている。電源プランは各環境セットアップ時のデフォルト設定を採用。すなわちインテルが「バランス」、AMDが「Ryzen Balanced」とした。

検証環境
CPU Intel「Core i7-10700K」(8C/16T、3.8~5.1GHz)
AMD「Ryzen 7 3800XT」(8C/16T、3.9~4.7GHz)
CPUクーラー Corsair「iCUE H115i RGB PRO XT」(簡易水冷、280mmラジエーター)
マザーボード ASUS「ROG MAXIMUS XII EXTREME」(Intel Z490、BIOS 0707)
GIGABYTE「X570 AORUS MASTER」(AMD X570、BIOS F30)
メモリー G.Skill「Trident Z RGB F4-3200C16D-32GTZRX」
(各CPUの定格で運用、16GB×2)×2
グラフィックス NVIDIA「GeForce RTX 3080 Founders Edition」
ストレージ Intel「SSD 660p SSDPEKNW010T8X1」(NVMe M.2 SSD、1TB)
Corsair「Force Series MP600 CSSD-F1000GBMP600」(NVMe M.2 SSD、1TB)
電源ユニット Super Flower「LEADEX Platinum 2000W」(80PLUS PLATINUM、2000W)
OS Microsoft「Windows 10 Pro 64bit版」(May 2020 Update)

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