このページの本文へ

多くの企業はデータ活用の手前で止まっている

データ活用までの過程を大幅に短縮するprimeNumberの「trocco」とは?

2020年09月28日 09時00分更新

文● 大谷イビサ 編集●ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 企業の経営、マーケティング、サービスの成長、DXなど、企業活動のあらゆる面で重要になってきたデータ活用。このデータ活用に必要な多くの負荷を軽減するのが、データ統合自動化サービス「trocco(トロッコ)」を展開するprimeNumberだ。「多くの企業はデータ活用の手前で止まっている」と語る田邊 雄樹CEOにサービスの概要と事例について聞いた。

primeNumber 代表取締役CEO 田邊 雄樹氏

データ活用「手前」のデータハンドリングに課題

 「素数」を意味する社名を持つprimeNumberの創業は2015年。民間シンクタンクやマーケティングテクノロジー領域での経験を持つ田邊 雄樹氏が立ち上げ、1年半ほど前からデータテクノロジーにフォーカスしている。現在は、汎用型データエンジニアリングPaaS「systemN(システムエヌ)」とデータ統合自動化SaaS「trocco(トロッコ)」という2つのサービスを提供しているほか、関連のコンサルティングや開発を請け負っている。

 同社のtroccoは、データ分析の前処理であるETL(Extract/Transform/Load)やジョブマネジメントをクラウド型で提供するデータ統合自動化サービスだ。パブリッククラウドや各種DWH、BIツールと連携し、データ活用までに至るまでの期間を大幅に短縮するという。「データ活用するにも、データがぐちゃぐちゃでPoCの域を出ないという声は多い。エンジニアチームのわれわれからすると当たり前なのですが、まずはデータを活用できる状態にするのがtroccoの提案です」(田邊CEO)。

troccoが対応するデータ統合のプロセスの対象範囲

 troccoが解決する課題は、やはりデータハンドリングの負荷だ。田邊CEOは、「そもそも事業会社やサービス事業者のエンジニアは、サービスの成長やプロジェクトやUXの改善に寄与したいという想いで入社したにもかかわらず、業務部門のデータのお守りに多くの時間を取られています」と指摘する。

 これに対して「データの取り込み作業を90%以上短縮する」を謳うtroccoは、プログラミングなしにデータを加工、変換、統合の作業までを自動化し、ストレスからエンジニアを解放するという。「国内での競合製品は意外となくて、今までこうした作業は事業会社やSIerのエンジニアが手作業でやっていたところ。ITエンジニアは不足していますので、データ活用に至るまでのリソースを削減できる点は高く評価されています」と田邊CEOは語る。

マクロで半日つぶしていたSHIFT社がtroccoで得たもの

 国内では事業会社やWebサービス事業者など約150社がtroccoを活用しており、用途もマーケティング、経営分析、DXに至るまで幅広い。たとえば、Mobility Technologies(旧JapanTaxi)では事業グロースのための、乗客の体験向上やドライバーのログ分析に活用。また、サイバーコミュニケーションズはクライアントのデータ分析にtroccoを活用している。サービスの提供や運営のみならず、顧客システムの開発まで請け負うエンジニア集団ということで、外資系企業に比べてカスタマーサポートが手厚い点も高く評価されているという。

 代表的な事例となるのはソフトウェアテストツールを手がけるSHIFTでの事例だ。同社ではもともと経営数値のExcelデータが週次で配布されていたが、事業拡大で案件数が膨大になり、集計の負荷が大きくなっていた。案件を担当した新井氏は、「もともとデータを分析する習慣はあったのですが、集計が手作業とマクロでした。マクロを動かすと半日はPCが使えないという状態に陥っており、昨年末に問い合わせをいただきました」と振り返る。

primeNumber カスタマーサクセスディレクター新井崇志氏

 しかも、数千人規模の会社ながら、情報システム部は3人しかいなかったため、とにかく効率的なデータ分析基盤が必要になった。2019年末に問い合わせを受けたprimeNumberは、troccoとGoogle BigQueryを組み合わせたPoC環境とサポートを提供し、少人数で運用できる状態にまでこぎつけた。新井氏は、「週次で提供していた経営データがBIでリアルタイムに分析できるようになりました。意思決定のスピードが上がったのに加え、インフラ面の管理も不要になりました」と語る。

 企業活動はもとより、今後のDXの実現にもデータ活用は欠かせない。しかし、データの量や種類、ソースが増え、扱いにとまどっている企業は多い。「昔、企業のデータは基幹システムにしかなかったが、今ではオンプレ、クラウド、SaaSと社内外に分散しています。これらを整理して、早く、誰でも使えるようにするのがtroccoの価値」と田邊CEOはアピールする。

■関連サイト

カテゴリートップへ

ピックアップ