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コロナ禍を生き残るためのテレワークの進め方 第6回

省電力設計のインテル第10世代Yプロセッサ搭載「VersaPro UltraLite タイプVC」が社用PC導入に向く理由

2020年10月14日 11時00分更新

文● 飯島範久 編集●村野晃一(ASCII)

提供: NEC

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 様々な企業でテレワークの導入が加速する昨今、社用PCの刷新を検討している企業も多いだろう。外回りでモバイルPCを活用している営業職はもちろん、オフィスワークが中心でこれまでデスクトップPCを利用していた従業員向けにも、在宅勤務でも利用できるモバイルPCへ切り替える必要が出てきている。

 テレワークを踏まえたモバイルPCはどういったものがいいのか。今回紹介するNEC「VersaPro UltraLite タイプVC(VC-7)」(以下VC-7)は、テレワークに適したPCとして、ぜひオススメしたいモデルだ。

新しくなったVersaPro UltraLite タイプVCの特長

 VC-7は、8月に発売になったばかりの12.5型のモバイルノートPCだ。働き方改革が叫ばれ、NECがテレワークを推進するモデルとしてバージョンアップしてきた本機種には、大きく4つの特長がある。

VersaPro UltraLite タイプVC 4つの注目ポイント

1. インテル第10世代CoreプロセッサーのYシリーズを採用。
2. 顔認証と指紋認証の両対応でさらなるセキュリティ強化。
3. オンライン会議に欠かせない聞き取りやすい音響システム。
4. 小型軽量で高いモビリティ性能ながら充実したインターフェイスを搭載。

 第10世代CoreのYプロセッサーで高い処理能力と長時間のバッテリー駆動を両立し、冷却ファン搭載の効率的な廃熱機構によって、コンパクトな薄型ボディながら長時間駆動でも底面が極端に熱くなることもなく、安定した利用が可能。今やビジネスに必須のオンライン会議にフォーカスしたサウンド機能や、生体認証による高いセキュリティ機能も併せ持つ、まさに理想的なビジネスPCだ。

 1つ1つ詳しく見ていこう。

インテル第10世代CoreプロセッサーのYシリーズの実力

 まずはマシン性能を左右する基本的なスペックから。

 CPUは開発コードAmber Lake Yと呼ばれる第10世代Coreプロセッサーで、超省電力設計のYシリーズを搭載している。具体的にはCore i7-10510Y(1.2GHz / 最大4.5GHz)、Core i5-10210Y(1GHz / 最大4GHz)、Core i3-10110Y(1GHz / 最大4GHz)の3種類。いずれもTDPは7Wで、Core i7/i5は4コア/8スレッド、Core i3は2コア/4スレッドとなる。

 ディスプレイは12.5型で高視野角のIPS液晶を採用。最大表示解像度はフルHD(1920 ×1080ドット)で、左右と上辺がスリムベゼル化されているが、上部センターにIR機能付きのWebカメラを搭載。Wi-Fi用のアンテナも液晶の背面を通す工夫をして、電波強度を保ちつつスリムベゼルに対応している。

※Webカメラの有無は、購入時に選択が可能となっています。今回のモデルはWebカメラ有りで評価しました。

↑ディスプレイは12.5型フルHD液晶。Windowsの画面スケールを100%にすることで、エクセルなどもより見やすくなる。

↑ベゼルは実測値で上部が9.9mm、左右が4.4mm となっている。

 ストレージはPCIe接続の512 / 256GB SSD、もしくはSATA接続の128GB SSDが選択可能。通信機能は、Wi-Fi 5(IEEE 802.11ac)に対応。有線LANポートも備えているので、オフィスでは有線LAN、自宅作業ではWi-Fiというような使い分けもアダプターなしでできる。

↑PCIe接続のSSDの場合、シーケンシャルリードで3000MB/秒近い速度が出る。この読み書きの速度はアプリの起動時間やデータ保存時間などに直結するため、体感的にはCPU性能以上の効果がある。

↑有線LANのコネクターは大きいため、ボディの厚み内に収まらない。そこで、格納式を採用することで薄型ボディへの搭載を可能にしている。

 メモリーはCore i7/i5搭載モデルが8GB、i3搭載モデルが4GB。グラフィックスはCPU内蔵GPUのインテル UHD グラフィックスで、メモリーを使用するため、ある程度グラフィック処理が必要な業務に利用するのであれば、8GBメモリーを搭載したモデルのほうが理想だ。

 今回試用したのはCore i5-10210Yを搭載したモデルで、主なスペックは以下の通りとなっている。

試用機の主なスペック
OS Windows 10 Pro 64ビット(Ver1909)
CPU インテル Core i5-10210Y プロセッサー
グラフィック インテル UHD グラフィックス
メモリー 8GB
ストレージ 512GB SSD(PCIe接続)

 インテルのモバイル向けCPUには、省電力設計のUシリーズと、本製品で採用されている超省電力設計のYシリーズのプロセッサーがある。Uシリーズは消費電力と性能のバランスが取れたプロセッサーで、TDPは15WとYシリーズの倍以上高い。モバイルノートPCではUプロセッサーが採用されていることが多いが、性能は少し落としても、よりバッテリー駆動時間を伸ばし、コスト的にも優位性を持たせることを重視したモデルに採用されるのがYシリーズのプロセッサーになる。そこで、UシリーズとYシリーズの性能差はどの程度なのか比較してみた。

 比較対象としたのは、「VersaPro UltraLite タイプVB(VB-6)」の第8世代のCore i5-8265UプロセッサーとCore i3-8145Uプロセッサーを搭載した2モデル。OSのバージョンは、VB-6発売時に合わせて、すべて「Windows 10 Pro バージョン1909」で計測している。

※ ベンチマーク評価時のOSは、「Windows 10 Pro バージョン1909」を使用。
※ この評価により、すべての動作状況を保証するわけではありません。
※ 各種計測結果は、お客様のご使用環境により変化します。

比較機VB-6の主なスペック
CPU インテル Core i5-8265U
プロセッサー
インテル Core i3-8145U
プロセッサー
グラフィック インテル UHD グラフィックス620
メモリー 8GB 4GB
ストレージ 512GB SSD(PCIe接続)

 まずは、CPUの性能を計測する「CINEBENCH R20」を実行してみた。結果は、Core i5-8265Uにはかなわないものの、Core i3-8145Uには善戦している。動作周波数がUプロセッサーの2.1GHzに対し、Core i5-10210Yでは1GHzと半分以下ながら、ターボ・ブースト時の最大動作周波数が3.9GHz(Uプロセッサー)に対し4GHzとわずかに高く、コア/スレッドが2コア/4スレッドに対して4コア/8スレッドと倍あり、ベース動作周波数の低さをカバーしている。

 続いてアプリケーションを使ったときの性能を測る「PCMark 10」を実行してみた。結果は、やはりCore i3-8145Uといい勝負をしている。詳細を見ると、Essentials(アプリやチャット、Webブラウズの評価)とProductivity(文書アプリ、表計算アプリの評価)ではCore i3-8145Uを上回っている。

 つまり、オフィスアプリやオンライン会議といった業務では、Core i3-8145Uと同等か、それ以上で行なえることを表している。これならオフィスワークやテレワークで利用するアプリを実行するぶんには十分ストレスなく操作が行なえるはずだ。

セキュリティ機能はBTOにより搭載選択可能

 次に2つ目の特長である生体認証を利用したセキュリティ機能について。VC-7では、BTOによりWebカメラにIR機能の追加(Core i3モデル以外)や指紋センサーの搭載を選択できる。

 オフィス内だけで利用するPC以上に、自宅やカフェ、コワーキングスペースなどで利用する機会もあるモバイルPCでは、よりセキュリティ機能の重要性が高い。離席時に触られるのを防いだり、万が一置き忘れや盗難された場合にも、こうしたセキュリティ対策が施された機種であれば安全を担保できる。また、PCの起動やクラウドサービスのサインインに、パスワードではなく、より安全性の高い生体認証を利用することで、利用者のユーザビリティの改善にもつながる。

 VC-7は、指紋センサーは電源ボタンに内蔵されるため、電源ボタンを押して、そのまま指を載せておけば、Windowsのサインインが行なわれる。さらにWebカメラにIR機能を搭載すれば、Windows Hello対応の顔認証が利用できるようになる。NECオリジナルの顔認証、NeoFace Monitorであれば通常のWebカメラで対応可能だ。このNeoFace Monitorはなんとマスクをしても認証が可能という。画面に対して顔を向けることで利用できるので、席を離れロック画面になっても、着席と同時に解除されるのでとても楽だ。

※NeoFaceMonitorは、IR機能なしの「Webカメラ」選択時のみ選択可能です。

↑すべてのモデルにディスプレイ上部にウェブカメラがあるが、オプションでIR機能を追加することができる。

↑指紋認証は電源ボタンにある。触れれば認証されパスワード入力より楽。

オンライン会議にフォーカスした独自のミーティング機能

 3つ目の特長は、オンライン会議を考えて作られた音響機能だ。ヤマハと共同開発し、より人の声を強調したり、音声レベルを均一にするヤマハ製AudioEngineを搭載。スピーカーの位置も本体底面の手前側に配置し、本体のエッジをラウンド形状にすることで、聞き取りやすさを確保。こうしたオンライン会議にフォーカスした工夫により、様々な場所で会議参加ができるよう設計されている。

↑スピーカーは底面の手前左右に配置。ゴム足により空間をつくり、エッジをラウンド形状にすることで、音が広がるように工夫されている。

 ヤマハ製AudioEngineは、マイク利用時にエアコンの音や雑踏の音など、周辺のノイズ音を抑えてくれる「ノイズサプレッサー機能」、部屋の残響音を抑えて話し声を聞き取りやすくする「ルームエコー抑制機能」という2つの機能を提供。環境によっては聞き取りづらくなってしまうというような音声トラブルを防ぐことで、オンライン会議時の悩みを解決してくれる。

 さらに、オンライン会議のシチュエーションによって、「マルチユーザーモード」と「パーソナルモード」という2つのモードを切り替えて利用できる。マルチユーザーモードは、マシンを囲む周囲にいる人全員に聞きやすい音声を再生が可能。一方、パーソナルモードでは、周囲に音声が広がらず、前方に座るユーザーに聞きとりやすい音声に調整してくれる。こうした機能により、別途スピーカーを用意したり、ヘッドホンを装着して会議に臨む必要がなくなり、オフィスでも自宅でも快適にオンライン会議が行ないやすくなる。

 実際にZOOMを使ってみたが、音声はクリアで聞き取りやすい。CPUの負荷もあまりかかることなく利用できるので、通信環境さえしっかり確保されていればカクカクするようなことはない。

↑ZOOMを使って、CPU負荷をチェック。4コア/8スレッドで効率よく分散されており、バーチャル背景を利用しても16%程度の負荷しかかかっていない。

持ち運びたくなるモビリティ性能とインターフェイス

 最後に、持ち運ぶ際に気になるモビリティ性能について見ていこう。VC-7のサイズはおよそ、289(W)×192(D)×18(H:最薄部)mm。このフットプリントはB5用紙とほぼ同等で、約947gと1kgを切る。ボディのエッジ部分はラウンド形状になっており、女性用のバッグでも収まりやすく、バッグの裏地を傷めにくい配慮もなされている。

↑サイズは、A4変形判の週アスより一回り小さい。

↑エッジはラウンド形状になっており、丸みを帯びたデザインになっている。色はパールブラック。

 ボディはグラスファイバー(強化繊維)配合の素材を使用。150kgfクラスの荷重にも耐えられる設計で、小型薄型ボディであっても耐久性は十分確保されている。

 キーボードは、キートップがうまく液晶画面の凹みに収まるように設計されており、フルフラット構造で耐久性を向上させ、たわみが少なくタイピングのしやすさにも直結している。また、静音化構造のキーボードを採用しており、B5用紙サイズの横幅ながら、筐体幅いっぱいにキーを配置することにより、キーピッチは18.7mmを確保。これはインターフェイスをすべて背面に配置し、各コネクタとキーボードの重なりをなくしたことがなせる業だ。キーストロークは1.4mmで程よい打鍵感もあり、キー入力はしやすい。

↑キーボードは、ボディ幅いっぱいを使い、特にキートップ幅を一部狭くするようなこともなく、タイピングしやすい配列になっている。

 これだけボディが薄いと、気になるのがインターフェイスと冷却性能だ。まずインターフェイスは、先述の格納式有線LANポートのほか、USB3.0×2、電源用として用いられるUSB Type-C×1、HDMI端子×1、SDカードスロットを用意。すべて背面に集約されている。

↑インターフェイスはすべて背面に用意されている。

 冷却構造は本体の薄型化に伴い、冷却ファンの形状にマザーボードをくり抜くことで、冷却性能と薄さを両立。底面左側の吸気口から左サイドの排気口へエアーが流れるようなエアーフロー設計により、効率よく排熱している。

↑通常はマザーボードの上に冷却ファンを搭載するが、くり抜いてマザーボードを避ける構造にすることで薄さと冷却性能を両立させている。

 CINEBENCHを実行しているときに、底面で熱くなる部分を赤外線式温度計で計測したが約38.9度程度で、体温より少し高い程度に抑えられている。

 そしてバッテリー駆動時間は、コンパクトなボディで大容量バッテリーの搭載が難しいにも関わらず、YプロセッサーのおかげでJEITA2.0準拠値で約11時間。これだけもてば、外回りを1日こなしても電源アダプターを持ち歩く必要はないだろう。

オフィスワークもテレワークもVC-7にお任せ

 オフィスアプリをなんなくこなせる性能を確保しながら、小型軽量で、かつ、ロングバッテリーも備えたVC-7。コストパフォーマンス的には、今回評価したCore i5モデルがオススメだが、ほかにも、Core i7、Core i3を搭載したモデルも用意されている。

VersaPro UltraLite タイプVC(VC-7)シリーズのラインアップ
型名 VKV12/C-7、VKW12/C-7、
VJV12/C-7、VRV12/C-7
VKT10/C-7、VKU10/C-7、
VJT10/C-7、VRT10/C-7
VKL10/C-7、VKJ10/C-7、
VJL10/C-7、VRL10/C-7
OS Windows 10 Pro 64ビット Windows 10 Pro 64ビットまたは
Windows 10 IoT Enterprise 2019 LTSC 64ビット
CPU Core i7-10510Y Core i5-10210Y Core i3-10110Y
メモリー 8GB 4GB
ストレージ 512GB SSD(PCIe)、256GB SSD(PCIe)、
128GB SSD(Serial ATA/600)から選択
ディスプレイ 12.5型ワイドTFTカラー IPS方式液晶
(フルHD:1,920×1,080ドット LEDバックライト ノングレア)
サウンド 内蔵ステレオスピーカ、ヤマハ製 AudioEngine機能搭載、
インテル ハイデフィニション・オーディオ 準拠
有線通信 1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T
無線通信 IEEE802.11ac/a/b/g/n、Bluetooth Ver5
Webカメラ 92万画素HD解像度対応、(オプションによりIR対応可能)
インターフェイス USB 3.0 Type-A×1、USB Type-C、HDMIポート、
RJ45 LANコネクタ、ヘッドフォン/ヘッドフォンマイクジャック、
SD(SDHC/SDXC)メモリーカードスロット
最大バッテリー駆動時間
(JEITA 2.0準拠)
約8.3~13.8時間(約11時間)
サイズ/質量 約289(W)×192(D)×18(H)mm(突起部含まず)/約947g

 コロナ禍によってテレワーク推進が一気に進み、なし崩し的に自社でも導入に踏み切ったものの、実際に運用してみるとさまざまな課題に直面した、という企業も多いだろう。New Normalと言われる現在、社用パソコンに求められる条件も変わってきている。VC-7ならきっとあなたの会社のニーズを十分に満たし、オフィス内外で働く従業員たちの生産性をより向上させてくれるだろう。

(提供:NEC)

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