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「NTTデータ 豊洲の港から」イベントレポート 第23回

「変わらざるを得ない」世の中から「テクノロジーで自ら変えていく」世の中に

応募締切迫る! 「第11回 豊洲の港から」は初のオンライン開催オープンイノベーションコンテスト

2020年09月08日 11時00分更新

文● MOVIEW 清水 / 編集● ASCII

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 オープンイノベーションを通じて社会課題を解決・新しいビジネスを創出することを目的として開催される、NTTデータ主催のコンテスト「豊洲の港から presents グローバルオープンイノベーションコンテスト」。世界のベンチャー企業と大企業をマッチングし、ビジネス協業を目指すこのコンテストは今回で第11回目の開催となり、いよいよ今年もその選考会が世界各地で開始される。

 しかし昨年までと違い、新型コロナウイルスの影響が世界中に影を落とす中で開催される今回は、初のオンラインでの開催が決定。コンテスト自体が目指すテーマや世界観などには変わりはないものの、オンラインでの開催となることによって変更となる点も生じている。そこで、コンテスト事務局を務めるNTTデータ 戦略統括本部 グローバル戦略室 デジタル戦略担当 オープンイノベーション・チーム 部長 渡辺 出氏に当コンテストについてのお話しを伺った。

渡辺 出
NTTデータ 戦略統括本部
グローバル戦略室 デジタル戦略担当
オープンイノベーション・チーム 部長

コロナ禍で「豊洲の港から」をどのように進めていくのか?

――まずは今年1月に開催された第10回大会についてですが、受賞した企業などのその後のビジネス化などはいかがでしょうか。

渡辺:第10回大会での受賞企業とは、グランドフィナーレが終わった後に、実際に協業したいテーマオーナーとどのようにビジネスを進めるか、提案していただいたビジネスをどう実現するかなどを話し合うミーティングを行ない、具体的な協業について進めています。

 最優秀賞を受賞したイスラエルのBinah.aiは、スマホのカメラで顔を動画撮影して生体状況を簡単に計測するソリューションのご提案でしたが、弊社のヘルスケアチームとディスカッションし何回か議論を重ねた上で実現に向けた協業を進めています。そして、ある程度どのように進めるかが具体的になってきたので先日ニュースリリースを配信しました。他の受賞企業もグローバルなチームとディスカッションしているところです。

――その第10回までコンテストの中心人物であった残間さんが退職されたとのことですね。

渡辺:NTTデータのオープンイノベーションといえば残間というイメージが強いためいなくなったのは大きいのですが、元々チームで体制を組んでいたので大きな変化はありません。それよりも大きな変化としては、やはり新型コロナウイルスの影響ですね。

――ちょうど第10回のグランドフィナーレの後に感染が拡大していった感じですね。

渡辺:そうなんです。1月にグランドフィナーレを実施して、第11回をどのように開催するかという検討している最中に影響が出始めまして、コンテストの開催自体議論になりました。しかし、今だからこそできる形で継続していかないといけないという話にまとまりました。ニューノーマルという言葉が登場しましたが、我々も新しい形にチャレンジしようということで、今回は完全オンライン化で開催することになりました。

――オフラインからオンライン開催となると劇的に変わりそうですね。

渡辺:我々としてもオンラインイベントはこれまで実施したことがないのでいろいろと手探りでチャレンジしている感じです。これまで選考会などで集まっていただいて、スペシャルセッションや結果発表、それから参加者を含めた懇親会でネットワークを作っていたのですが、その形も大きく変えなくてはなりません。そうしたネットワークからイノベーションの機会を作っていたのですが、オフラインによる顔合わせが難しいので、オンライン上でブレイクアウトルームを作るとかQAセッションを作るといった形で横のつながりを作るというようなことは考えようと思っています。

――コンテストは世界各地で選考会が開催されるわけですが、そちらにも影響がありますか?

渡辺:刻一刻と情勢が変わるので、コンテストの開催都市が増減する可能性があります。すでに、今年は断念せざるを得ないという連絡がきている都市もあります。また昨年まではチームメンバがなるべく現地に赴いていましたが、今年は難しいですね。逆に、オンライン開催ということで豊洲の港からコミュニティの方々はどの選考会も見ることができる可能性が出てきました。

――オンラインになることによってのメリットとデメリットですね。

渡辺:はい。移動しなくていいため、気軽に参加できるというのは大きなメリットですね。日本でも東京で選考会をやっていたため、遠くから参加される方にはハードルがあったと思うのですが、そのハードルがなくなった。それこそ日本に留まらず、海外の選考会にも応募しやすくなるという利点があると思います。

――選考会は所在地にしばられなくていいと?

渡辺:その通りです。日本に住んでいるから日本の選考会でなければダメということはなく、日本にいながらアメリカやヨーロッパの選考会に応募して参加することができます。オンラインになることによってその地理的障壁がなくなるのは大きな利点です。

――日本だけではなく海外でのビジネスを考えている企業にはいいですね。

渡辺:日本でビジネスをしていて、次は海外で、グローバルなビジネスをと考えている企業は、海外の選考会にエントリーするのもいいでしょう。言語は基本的に英語になるので、英語でプレゼンができるのであれば問題ないと思います。

――そうすると選考会を細かく分ける必要もなくなるのではないでしょうか。

渡辺:開催方法は各国に任せているのですが、たとえばヨーロッパでは1ヵ国毎にやるよりも、ヨーロッパを広く一つの会場ととらえた共催大会にしようかという話も出てはいます。ただ、共同開催にするために登壇する企業が少なくなってしまうということがあれば、それはデメリットになってしまうので、そのあたりはうまくバランスを取っていきたいと思います。

募集テーマは大きくわけて3カテゴリ

――さて、コンテストの具体的な話となりますが、今回はテーマが3つとなりましたね。

渡辺:昨年は8カテゴリで実施したのですが、今年はよりメッセージ性をシャープに表現するために大きく3つのカテゴリを用意しています。「ヘルスケア」、「スマートシティ」、「エクスポネンシャルテクノロジー」です。それに加えて、地域による特有の課題についてのテーマがあります。

――まずはヘルスケアについてどのような企画を求めてますか?

渡辺:いままさにコロナの影響があるので、ヘルスケアの分野自身も大きく変わっていかないといけないと思います。次世代の医療とか、未病といったものを含め、健康を維持するための仕組みで、半歩先の未来を含めた提案を期待します。

――日本だと高齢化社会なども入りますね。

渡辺:高齢化社会の中でも、ITを使うことで健康を維持するといったことは考えられるでしょう。コロナの影響で話がよく出てくるようになりましたが、遠隔診断など、元々対面で行なわれてきたことがリモートになるというようなことは増えていくと思われるので、そうした提案は期待しているところです。

 また、その延長線上にあるものでもいいですし、いままでの病院や医者との関係を大きく変えるような提案なども期待しています。ヘルスケアといっても幅広いので、病院と患者だけでなく、医療現場の業務改善も含めて募集しています。

――スマートシティはどうでしょう?

渡辺:特徴的な話ではモビリティなどでしょうか。業界全体としてスマートシティが注目されていて、海外ではラスベガスもそうですが、どのように街をデジタル化していくかは世界中で注目されています。日本でもスーパーシティ構想もありますし、街をデジタル化して、人々の生活のクォリティを上げたり、維持したりという実証もしやすくなっています。

 ホームページを見ていただくと、かなり広いテーマが掲載されているので、少しでもフィットするものがあれば応募していただきたいと思います。弊社のお客様や地域と一緒になるテーマがあり、いい提案があればお客様や関係する業界を含めてすぐにトライアルができる環境にしていきたいと考えているので、そこに使えるものをバンバン応募いただけるとうれしいですね。

――もう一つのエクスポネンシャルテクノロジーというのは?

渡辺:このテーマはヘルスケアやスマートシティのようにビジネス化が早いスパンで進むものではなく、ビジネス化できなかったとしても、中長期的にビジネスにチャレンジしていく領域になっています。体制的にも研究開発チームと連携し、ビジネスには少し早いけど、共同研究していこうというテーマを募集しています。まだビジネスには遠いかなという企画でも、こういうことを世の中でチャレンジしていかなければいけないということには取り組んでいきたいですし、研究から共同で実施していくというテーマです。

――応募者に特に期待しているテーマはなんでしょう?

渡辺:そうですね。人と同等のAIに関すること、人と機械がどう協調していくのかというニューノーマルなどですね。コロナ禍で世の中が変わるとビジネスも変わっていくので、新しい、次のソリューションをオープンイノベーションの力を借りてやっていきたいと考えています。そうした意味では、ちょっと早いかも知れないという技術について募集しているエクスポネンシャルテクノロジーは昨年と違うところです。

――応募してくる企業に求めていることはありますか?

渡辺:いま、世の中って新しい生活様式に慣れなければいけないという変化を求められています。そういう状況なので、この世の中をこうしていきたいと意識のある方、変化させていきたいという部分に自分の持っているこういう技術を使えばこんな大きなことができると考えているような方であれば、すぐにでも相談させていただきたいです。

――コンテストの審査基準がホームページにも記載されていますが、もっとも重要視しているところはなんでしょう?

渡辺:まずは、一緒に協業していくというところから考えると、弊社とのシナジーの部分は見ていきたいですね。応募者からも弊社のどこに期待しているということはお持ちだと思いますので、こういうところに強みがあって、その部分を使ってみたい、組み合わせたら大きなことができるといったところをみております。

 またエクスポネンシャルテクノロジーのように、ビジネス性よりも新規性を重視するテーマもあります。実現性ということではまだ時間はかかるけど、その持っているポテンシャルが、人々の生活へ大きなインパクトを与えるといった提案も歓迎です。

――シナジーという点では世界中の御社の拠点とビジネスができるのは大きいですね。

渡辺:現在弊社のグループでは13万人以上の社員がいますが、そのうち10万人弱は海外にいます。日本だけでなく、この国でビジネスをしたいといったグローバルなコネクションを持っていて、現地のお客様も含めた新しいビジネスの協業活動でそのネットワークを活かせるので、そのあたりは応募される側のメリットになるかと思います。一緒にやる以上、関係する会社がみんなウィンウィンになれる、そういう組み方がしたいですね。

選考会の後の行程もスピード感を持って

――選考会の日程が決まっているのはまず東京ですね。

渡辺:東京選考会の応募締切は9月14日になっています。開催は10月末の予定です。他の開催地は現地で議論している最中なので、決まり次第ホームページに掲載します。こういう情勢なので緊急事態宣言などが出ればまた変えるようなことになり、参加を予定されている方にはご不便をおかけすると思いますが、できる限りのチャレンジをしていきたいと思っています。状況が変わればすぐにホームページでアナウンスさせていただく予定ですので、マメにチェックしていただけたらと思います。

――各地の選考会の後はアクセラレーションの予定ですね。

渡辺:実は、選考会からグランドフィナーレに向けた協業検討の部分に関してスピード感を上げようと考えています。このコンテストはただ選考会やグランドフィナーレで協業相手を探すというよりも、ビジネスを生み出すことが目的となっているので、各地の選考会の後すぐに協業検討に入り、テーマオーナーと一緒に協業に関してのディスカッションをスタートさせる予定です。

――そうするとグランドフィナーレでは競う必要がなくなりませんか?

渡辺:えぇ、グランドフィナーレの形も変わってくると考えています。その前に協業検討を進めていくので、グランドフィナーレの場では、選考会受賞者とNTTDグループが一緒になってこのような新しいことをやろうと考えていますという発表の場、つまりデモデイに近い形にしようと思っています。ただこの時勢なので、各地の選考会を早めることが難しそうで、協業検討期間を長く取りたいのですが、どこまでできるかというのが悩ましいところです。

――最後に、「豊洲の港から」に応募しようと考えている企業の方々にメッセージをお願いします。

渡辺:世の中をどんどん良くしていきたいと考えておりますが、NTTデータだけでは大きく変えることは難しいと考えています。それを実現するには、みなさんのアイデアや構想、独特の技術などがきっかけで変えていくことができるのだと考えていますので、そうした考えや技術をぜひアピールしていただき、我々もそれを一緒に活かしながら、技術で世の中を変えていきたいです。

 元々のスローガンである「さあ共に世界を変えていこう」という志はいまでも変わらず持っています。世の中を変えたいという強い、熱い思いを持っている方とぜひ一緒にやっていきたい。そういう方々にどんどん応募していただきたいと思っております。

――ありがとうございました。

(提供:NTTデータ)

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