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「回転寿司のマグロ」がコロナ禍のお盆は例年以上にオススメな理由

2020年08月13日 06時00分更新

文● ながさき一生(ダイヤモンド・オンライン

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今年のお盆は回転寿司がオススメ!?その理由とは? Photo:PIXTA

今年のお盆はコロナで自粛ムード。そのような中、持ち帰りもできる回転寿司は、リーズナブルながらも華やかにおうち時間を演出してくれます。しかも、コロナ禍でいつもより良いネタが入荷しているという話もあるようです。
回転寿司は今どういう状況なのか、そしてオススメの寿司ネタとは。漁師の息子で元築地卸、東京海洋大学で非常勤講師も務めるおさかなコーディネータのながさき一生さんがレポートします。

今年のお盆は
「回転寿司」がオススメなワケ

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で外食需要が落ち込み、特に4月、5月の緊急事態宣言下において、それがひどかったことは皆さんもご承知のことでしょう。その間、水産品の流通が滞り、価格も下がった結果、回転寿司ではいつもよりも良いネタを仕入れやすい状況となりました。

 一方で、回転寿司チェーン大手各社(スシロー、くら寿司、かっぱ寿司、元気寿司)の業績を見てみると、4月に前年比4割~5割程減と大きく落ち込んでいます。その後、テイクアウト需要の拡大に加え、コロナ対策を行った上で店舗営業も再開し出す店が増えた結果、各社の業績は回復に向かっており、前年並みまであと少しという状況にあります。

 そんな中、寿司需要の増加が見込めるお盆は書き入れ時であり、各社キャンペーンなどにはいつも以上に力を入れている状況がうかがえます。また、お盆前は水産品の値段も上がりがちですが、大規模に展開する回転寿司の場合、それ以前にまとめて仕入れているネタも多く、その影響を受けにくい側面があります。そのため、あらかじめ仕入れておいた良いネタが買い求めやすい値段で店頭に並びやすいのです。

 このような状況のため、このお盆の回転寿司はとてもオススメといえます。しかし、上記のような影響が強いネタには傾向があります。ここからは、それらを具体的に紹介しましょう。なお、各社の商品情報は、2020年8月12日時点のものとなります。実際に足を運ぶ際には、最新情報を各自で確認いただければと思います。

オススメの寿司ネタ1:マグロ
各社キャンペーンも過熱

 オススメのネタの特徴として、まずいえるのが冷凍で入荷してくるという点です。冷凍品は保存が利くため、仕入れやすい時期にまとめて仕入れて、売れる時期にまとめて売るということができます。

 そうしたネタの代表格がマグロです。マグロといえば、回転寿司ネタの中でも最もメジャーな品目ですが、大規模に展開する回転寿司で使われるマグロはそのほとんどが冷凍品です。しかもマグロは、鮮度が良いまま船上凍結されることが多く、解凍さえしっかりすればおいしいものが食べられます。

 例えば、かっぱ寿司ではお盆期間中に「倍づけ本鮪中トロ」2貫180円+税、「倍づけ本鮪大トロ」2貫280円+税というキャンペーンを行っていますが、仕入れ担当の話では「コロナ禍において高級魚の価格が下がっていたため実現できた」とのことです。

元気寿司「まぐろ食べくらべ」

 また、元気寿司では、お盆期間中に「本鮪とスタミナ祭り」が開催されており、例えば「本鮪かまとろ」や「本鮪中とろ」を含む「まぐろ食べくらべ」計4貫が450円+税で提供されています。さらに、元気寿司の法師人社長は、「うちは、ネタのボリュームには他社以上に普段からこだわっており、あえて増量をうたうようなことはしません」と、量にも質にも自信アリのようです。

 このようなマグロのキャンペーンは、多くの回転寿司で展開されていますが、選ぶ際のポイントは、定番商品にはない高級なマグロを選ぶこと。そして、特に高級なマグロとは、本マグロです。

 本マグロについては、昨今の資源の減少が気になる方もいるかもしれません。ただ今の時期は、在庫品の消費という性格が強く、食品ロスを減らし資源を有効活用する意味合いも強いように思います。

オススメの寿司ネタ2:ウニ
高級品はこの夏が食べどき!

 オススメのネタのもう一つの特徴が、高級であるという点です。先に書いたマグロの場合もそうですが、コロナの影響もあり、普段は高くて回転寿司向けに入荷してこないものが食べられる傾向があるためです。

 代表的なものとしては、ウニがあります。ウニは、飲食店の自粛による打撃が大きかった水産品の1つです。そのピーク時よりは相場も戻ってきてはいますが、例年に比べると価格は高くなっていません。

 例えば、はま寿司では8月6日から「夏の旬ねた うに祭り」が開催されており、「うに軍艦」1貫150円+税など、5品にもわたるさまざまな商品でウニを推しています。

 また、くら寿司で8月7日から提供されている「新物うに」2貫200円+税など、ウニのキャンペーンはこの夏、多くの回転寿司店で行われています。

 ウニを選ぶ際のポイントも、「いつもは置いていないもの」を選ぶという点にあります。特に、通常メニューがシンプルな「うに」なのに対し、メニュー名に「上」「生」「塩水」などが付いているのは、いつもより質の高いウニであることを表しています。回転寿司のウニは苦手という人もいると思いますが、このようなウニであればお口に合うかもしれません。

 ただし、ウニは他のネタに増して鮮度が命なので、持ち帰りの場合はなるべく早くに食べるようにすると良いでしょう。

オススメの寿司ネタ3:活〆○○
回転寿司店がコロナ禍の養殖魚の受け皿に

 オススメのネタの傾向3つ目は、養殖魚であるという点です。安定的にネタを供給しやすい養殖魚は、普段から回転寿司でも重宝されています。

 養殖魚は成長の過程で出荷時期を逃すと売り物にならなくなるという特徴があります。そのため、コロナ禍における飲食店向けの需要低下により出荷先に困る国内の養殖事業者は多くいました。そこに一役買っているのが、回転寿司なのです。

 国内で養殖が盛んな代表的な魚は、「真鯛」「ブリ(ハマチ)」「カンパチ」などで、これらのネタはオススメといえます。

 また、回転寿司の場合、養殖の魚には「活〆(じめ)」の文言がよく付いています。「活〆」とは、血抜きなどの鮮度を保つための特殊な処理を指しますが、養殖の魚は生けすから魚を揚げる際にそういった処理を施しやすく、文言のイメージも良いのが理由かと思われます(ただ、必ずしも「活〆」=「養殖魚」ではないのでご注意ください)。

 例えば、スシローではお盆期間中に「この夏だけ!人気ネタ100円の夏!大切りの夏!」というキャンペーンが開催されていますが、この中には今だけ「活〆真鯛」2貫100円+税が含まれています。また、魚べいもお盆期間中に「活け〆カンパチ」2貫220円+税をスポット商品として提供しています。

 国内の養殖魚の消費は、生産者を助ける意味合いも大きいので、ぜひとも食べていただきたいと思います。

 以上のように、回転寿司には、この夏いつもより楽しめるネタが増えています。おいしいお寿司をリーズナブルにいただきながら、コロナ禍のお盆を過ごしてみてはいかがでしょうか。

(おさかなコーディネータ ながさき一生)

※本記事はダイヤモンド・オンラインからの転載です。転載元はこちら

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