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日焼け止めの正しい選び方&使い方、男性もマスターすべき理由

2020年08月09日 06時00分更新

文● ますだポム子(ダイヤモンド・オンライン

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Photo:PIXTA

多くの男性は、夏が近づいて汗のにおいや肌のテカりは気になっても、紫外線のことはあまり意識していないようだ。しかし、紫外線のダメージは日焼けだけにとどまらず、肌老化や皮膚がんの原因にもなるという。また、今年は新型コロナウイルス対策で「マスク焼け」をしてしまう恐れも。日焼け止めの正しい選び方と使い方を、皮膚科医に聞いた。(清談社 ますだポム子)

紫外線は日焼け以外に
肌老化や皮膚がんの原因に

 梅雨が明けると、年間で最も紫外線(UV)量が多くなる夏が訪れる。今年の夏は新型コロナウイルス感染予防のために、マスクの着用が欠かせない日が続くだろう。

 こうした状況で懸念されるのが、「マスク焼け」だ。マスク焼けとは、マスクで覆われていない目の周りや額、耳に近い頬の一部だけが日焼けし、マスクで覆われている部分と肌の色の差が出てしまう日焼けのこと。マスクを外してもマスクを着けているような跡のつき方は避けたいものだ。

 しかし、レジャーで長時間屋外にいるなどの特別な日でない限り、日常的にUV対策をすることが習慣化している男性は少ないだろう。株式会社ドクターシーラボが昨年行った「日焼け止め使用に関する男女別調査」では、「日常的に日焼け止めを使うか」という質問に対し、女性は69.0%が「はい」と回答したが、男性で「はい」と回答したのは22.5%だった。女性と比べると、男性の紫外線対策への意識が低いことが分かる。

 池袋駅前のだ皮膚科の院長を務める野田真史氏は、「マスク焼けを含む日焼け以外にも、紫外線を受けることで起こり得る肌トラブルは侮れない」と話す。

取材に応えてくれた、池袋駅前のだ皮膚科の野田真史院長

「紫外線を浴びた直後、湿疹や肌荒れ、なかにはじんましんなどの症状が出ることがあります。UVダメージが蓄積すると、シミやシワ、たるみ、くすみなど肌老化の原因にもなりますね。UVダメージの蓄積で何よりも恐ろしいのが、皮膚がんのリスクが高まることです。これからの季節は、男性も紫外線対策の意識を高く持つことが重要だと思います」(野田氏、以下同)

 紫外線対策を行うことは、こうした肌トラブルやがんのリスクを抑えることでもあるのだ。

「日焼け止め以外にも、日傘やアームウオーマー、サングラスなどの対策アイテムがありますが、男性が使用するには少しハードルが高いですよね。長袖も暑いですし、サングラスも通勤時は使いづらい。男性が毎日の生活に取り入れやすい紫外線対策アイテムは、やはり日焼け止めだと思います」

SPF30、PA++もあれば
十分にブロックできる

 では、男性が日焼け止めを選ぶ際、どんな点に注意したらいいのだろう。

「男女どちらにもいえることですが、塗り心地は気持ちいいか、香りは嫌いじゃないかなど、毎日使い続けられるアイテムであることが重要です。気になるポイントは、店頭のテスターなどで確認しましょう」

 日焼け止めの効果は、毎日塗り続けなければ発揮されない。使用感は効果以上に重要視すべき点だ。

「成分でまず注目してほしいのが、『SPF』と『PA』です。最初にSPFですが、これはUV-Bという種類の紫外線の影響が肌の表面に出る時間を、どのくらい遅くできるかという指標で、肌が赤くなるのを遅くさせる役割を持ちます。紫外線を浴びると20分程度で肌が赤くなるといわれているので、たとえばSPF30の日焼け止めの場合、20分×SPF30で600分、つまり、何もしていない状態に比べ、肌が赤くなるのを約10時間遅くさせる効果があるというわけです。SPFの最大値は50で、その上に50+という、より効果の高いランクがあります」

 SPFが肌の表面への影響を抑制するのに対し、PAは肌の真皮層への影響を防ぐ働きがある。

「UV-Aという種類の紫外線が肌の真皮層にまで達すると、コラーゲンを生成する組織などが破壊され、肌のハリなどが失われます。PAは『+』マークの数で表され、『++++』が最大です。UV-Aは窓ガラスも通過するため、屋内や運転中でも油断できません」

 つまり、SPF50+、PA++++の日焼け止めを使えば紫外線に対する防御効果は非常に高いというわけだ。しかし、防御効果が高い製品は同時に肌への負担も大きいという。

「SPFやPAが高すぎると、ベタついたり、肌が弱いと荒れてしまったりします。好みのテクスチャーや肌の状態に合わせて、SPFとPAの高さを気にするといいでしょう。SPFは30、PAは++あれば、通勤時や買い物の際に浴びる紫外線のダメージを十分防げると思いますよ」

敏感肌で肌が荒れやすい人は
「紫外線散乱剤」がファーストチョイス

 SPFとPAの高さは商品パッケージの正面に大きく記載されている場合がほとんどで、確認しやすい。しかし、パッケージ裏面の成分表を見ないと確認しづらい成分が「紫外線吸収剤」と「紫外線散乱剤」だ。この2種類の成分も、日焼け止めを選ぶ際に重要となる。

「吸収剤は紫外線の影響を吸収して肌が焼けないようにする成分で、散乱剤は日光を反射することで日焼けしにくくしている成分です。吸収剤配合の日焼け止めは塗ったときにあまり白くならず、散乱剤配合の日焼け止めはやや白っぽくなる傾向があります。色味が気になる人は、吸収剤と散乱剤のどちらを使っているか確認してください」

 日焼け止めには吸収剤のみが入っているもの、散乱剤のみが入っているもの、両方入っているものがある。両方入っていれば紫外線のブロック率も高くなるが、敏感肌の人は紫外線吸収剤で荒れてしまう場合もあるそうだ。

「紫外線吸収剤は化学物質なので、肌が弱いと荒れてしまったり、ニキビができてしまったりすることがあります。その点では紫外線散乱剤の方が肌への影響は少ないですね。しかし、『吸収剤だから荒れる、散乱剤だから心配ない』というわけではなく、肌に合わなければ散乱剤のみを使った製品でもトラブルを引き起こしかねません。使用中に少しでも肌の異変を感じたら、使用を中止してください」

 自身も肌があまり強くないという野田氏は、「子どもにも使える製品だと、荒れにくいものが多いですね」という。

「私は、資生堂から出ている『ANESSA』の、マイルドタイプを使っています。赤ちゃんにも使える低刺激設計で、荒れにくいですね。皮膚科医のなかでは、常盤薬品の『NOV』や、ラ・ロッシュ・ポゼの『アンテリオス』が好評です」

 最近は「男性向け日焼け止め」と、男性をターゲットとした製品も出ているが、必ずしも男性向けアイテムが男性に適しているというわけではないそうだ。

「男性向けの日焼け止めは、すっきりとした清涼感や香り、男性特有の皮脂の多さを考えたさっぱりした使い心地、男性でも持ち歩きやすいパッケージなどで『男性好み』にしている製品です。男性は男性向けの製品しか合わない、というわけではありません」

 有効成分は変わらないので、下手に選択肢を狭めず、自分が安心して使い続けられるものを探してみるといいだろう。

「外仕事が多い人や汗をかきやすい人であれば、耐水性の高いウオータープルーフタイプがおすすめです。ほかにも、乾燥肌の人は保湿成分配合だと、使い続けやすいと思いますよ」

日焼け止めを塗るのは
外出する30分間がベスト

 自分に合う日焼け止めが見つかったら、次に重要なのが塗り方だ。とにかくたっぷり塗る、顔を洗うように手のひら全体で一気に塗り広げるといった方法はNG。量が多いと肌に密着せずに落ちやすくなってしまったり、雑に広げることで塗りムラなどができてしまったりと、本来の効果が発揮されないからだ。

「使用量についてですが、製品ごとに『パール粒1粒分』『1円玉2枚分』など、規定量が書かれていると思いますので、その規定量を、まずは手に出します。そして少しずつ指にとり、右頬、左頬、額、鼻の頭、顎の5箇所に置いて、塗り広げていくのです。こうするとムラなく、均一に広げることができますよ」

 特に両頬、鼻、額は、突出している分、紫外線を受けやすい位置だ。そのため、念入りに塗り重ねよう。

「もしも量が少ないと思ったら、上から塗り足してください。また、耳や首の後ろは、塗り残しが多い部分です。顔だけでなく、当然、耳や首も紫外線のダメージを受けますから、塗り忘れがないよう注意してください」

 これで塗り方はマスターしたが、重要なのが塗る「タイミング」だという。野田氏は「外出の30分前までに塗り終えているのがベスト」と答える。

「日焼け止めは肌になじむまでに時間がかかるので、外出の30分前までには塗り終えているのがベストです。外出前はそんなに余裕がないという人は、15分前でもいいでしょう。どうしても時間がない場合は直前でもいいですが、しっかりと効果を引き出したいのであれば、30分前が最適ですね」

 さらに、SPFの効果が最大値まであったとしても、一定の効力が延々保たれるわけではない。汗をかいたり、衣服とこすれたりすれば、当然日焼け止めは落ちてしまう。そのため、まめな塗り直しも欠かせないのだ。

「理想は2時間に1度の塗り直しですが、現実的ではないですよね。少なくとも、朝、家を出る前に塗ったら、お昼頃に1度は塗り直すといいと思います」

 1日2回、日焼け止めを塗ることを習慣にするだけで、ダサい「マスク焼け」や、なかなか元には戻りづらい肌老化、そして皮膚がんのリスク回避率が上がるのだ。日焼け止めを手に出して、顔に点置きして、塗り広げて…という作業を面倒に感じる人には、スプレータイプの日焼け止めもある。この夏は自分の肌質、ライフスタイル、性格に合った日焼け止めで紫外線を予防したい。

※本記事はダイヤモンド・オンラインからの転載です。転載元はこちら

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