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アップル版ストリートビューも開始、「マップ」日本向け地図データ大幅刷新

2020年08月05日 12時00分更新

文● 西田 宗千佳 編集●飯島 恵里子/ASCII

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わかりやすく言えばアップル版ストリートビュー「Look Around」が日本でもスタート! 日本は、アメリカ以外で実装される初めての国となった

 8月5日アップルは、自社の地図サービス「Apple Map」(アプリ名:マップ)の日本国内に関する大規模なアップデートを実施。同社は秋の新OSに向けて地図機能の拡張を予定しているが、「日本向け地図の改善」については「iOS 14」などの新OS公開に先立って展開される。公開されたばかりの地図をチェックしてみよう。

アメリカに続き、日本向けの地図が「完全刷新」

 アップルは2012年から、自社製品に組み込む地図サービスとして、自社で投資して整備したものを使っている。初期には品質の面で大きな課題があったが、その後急速に品質を上げ、かなり使いやすいものに進化してきた。

日本を広く映した場合。これまで(左)と8月5日以降では、森などの表現が全く違う

 今回のアップデートは、再度一から収集したデータをもとに作られたもので、アメリカの一部都市では2018年夏にロールアウトが始まっていた。今年6月のWWDCではアメリカだけでなく、他の国への展開が始まることも予告されていたが、その国の中に日本もあった、ということだ。

味の素スタジアム周辺を拡大。スタジアム周囲の細かな道などの表示が大きく変わった

 アップルの新マップの特徴は、表示がより詳細になっている点だ。公園の中の道が網羅されていたり、植物の植生がいくつかに分けて描画されていたりするので、地形のイメージがよりわかりやすくなっている。

千里万博公園。iPadでの表示。「えっ?」と思うくらい、公園の中や周囲の表現が変わっている

 また、大きなビルなどのランドマークには独自のアイコンが用意されている他、従来よりも詳細な3Dモデルでも表示される。ただしこれは、一部先日から先行して導入されていたようだが。

新国立競技場から新宿御苑を経て、NTTドコモ代々木ビルにかけての風景。実は先日からかなりリアルな3Dモデルになっていた。だが、新宿御苑内を含む地図全体のリニューアルは8月5日からのものだ

千里万博公園の「太陽の塔」も頭部のアンテナまで3D化

 もっとも大きな変化は「Look Aroud」に対応したことだ。(アップルは嫌がるだろうが)わかりやすく言えば「アップル版ストリートビュー」というところなのだが、最近撮影されたものだけに、高精細でわかりやすいのが特徴だ。手前をタップすればゆっくり、奥をタップすれば素早く先へ動くので、解像度が高く画質が良いこともあって、ストリートビューより「その場を移動している感じ」がする。

アップル版ストリートビューと言える「Look Around」に対応。青い線の部分はLook Aroundがある道だ

 またLook Aroudは、あえて車では入れないような場所を、徒歩で移動することでデータ化していたりする。鴨川デルタ(京都府)の「飛石」までデータ化されている。

京都・鴨川のデルタ地帯ににかかる飛石の上もLook Aroundで歩ける。全画面表示にすれば迫力も増し、画質の高さをより楽しめる

 この辺は、新型コロナウィルスの影響もあって自由に動けない今、「観光気分」で使うにはぴったりの要素だ。ちなみに日本は、Look Aroundがアメリカ以外で実装される初めての国となる。

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