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IT環境の抜本的見直しにソーラーウインズ製品が役立つ理由、カントリーマネージャーの河村氏に聞く

コロナ禍を受けIT運用管理に脚光、「可視化」「自動化」を加速するソーラーウインズ

2020年07月30日 11時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp、谷崎朋子 写真● 曽根田元

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 パワフルかつ手ごろな価格のIT管理ソフトウェアの提供で“現場のITプロ”の悩みに応え、「ITをより簡単に」をミッションに掲げる米国ソーラーウインズ(SolarWinds)。実績のあるネットワーク、サーバー、データベース、ストレージの監視/管理ツールに加えて、近年ではアプリケーションパフォーマンス管理(APM)ITサービス管理(ITSM)といった領域にもポートフォリオを拡充し、国内外での成長を続けている。

 今回は前回記事からおよそ3カ月ぶりのインタビューとなったが、その間に新型コロナウイルス感染拡大に伴う経済活動の停滞という大きな事象も起きた。今後の変化も見据え、いま企業のIT運用管理に何が求められているのか、そこにソーラーウインズ製品はどう貢献できるのかを聞いた。

ソーラーウインズ ジャパンカントリーマネージャーの河村浩明氏

コロナ禍を通じて「ITを可視化したい」ニーズが強まっている

――前回お話しをうかがった3月上旬以降、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴って、多くの企業で在宅勤務が取り入れられるなどの影響が出ました。まず、ソーラーウインズの業務にはどのような影響がありましたか。

河村氏:弊社が実感した影響としては、お客様との面談がすべてリモートになったことです。

 元来より、ソーラーウインズの営業スタイルは電話でアプローチするのが主流で、マーケティングもデジタルマーケティングを主軸に展開するなど、対面に頼らないビジネススタイルを発展させてきました。前回のインタビューでもお話ししましたが、もともと顧客先でのプレゼンではわたしが現場に出向き、エンジニアはWebミーティングツールで参加するかたちを取っています。そのため、ソーラーウインズ自身の働き方はこれまでとほぼ変わらず、大きな混乱などはありませんでした。

 お客様とのやり取りを通して感じているのは、お客様側で在宅勤務が導入されたことで、お客様側でもWebミーティングへの抵抗感が薄れてきたため、その点ではむしろビジネスが「やりやすくなった」という印象です。

――日本国内でのビジネスの形式が大きく変化し、意識変化が求められる転換期となっているかもしれません。

河村氏:その一方で、国内企業の多くでは本格的なリモートワークを行う準備が整っていなかったことも明るみになったと感じます。これは“書類に押印が必要”などの業務プロセスや制度の話だけでなく、業務やビジネスの継続性を支えるITシステムにおいても同様です。

 ある程度のリモートワーク環境は整備してきたつもりだったが、いざ全社的な在宅勤務に移行した途端に、業務システムに接続できない、システムが重くて仕事が進まない、といった話はよく耳にします。しかも、オンプレミスとクラウドが入り混じって全体が複雑化しており、その根本原因がどこにあるのか見えないので、問題をうまく切り分けられない。

 このとき、多くの企業が陥りがちなのは“応急処置”的な対応です。ひとまずVPNのアカウント数や帯域幅を拡張する、部署ごとに業務システムの利用時間帯を分散する、といった対応ですね。短期的にはそれで解決するしかなかったかもしれませんが、今後もコロナの感染拡大と収束が一進一退で続くことを考えると、一過性の対策ではなく中長期的な視野でネットワークや業務システムを根本的に改革していくことが必要です。

 そこに気付かれたお客様は、PCデバイスからサーバー、クラウドまで全体を幅広い視点から視覚化し、一元的にモニタリングできる弊社のソリューションに目を向けられます。実際に、お客様からの問い合わせなどを見ていると「可視化のニーズ」が高まっていることを実感しています。

――適切な対応を実現していくために、まずは全体像を可視化しなければならない、というわけですね。

河村氏:新型コロナの対策でもそうですよね。最初は感染拡大の実態がよく見えなかったので「とにかく怖い」という反応だったけれども、実態を可視化することでどう対応すればよいのかも徐々に分かってくる。現在のITも、クラウドやオンプレミスが複雑に絡み合って視界が悪く、どこに問題があるのかピンポイントで見つけるのが難しい状態です。だからこそ、まずは可視化が必要なのです。

アプリケーションだけを見ても適切なパフォーマンス管理はできない

――そんな中で引き合いが増えているのが、アプリケーションパフォーマンス管理(APM)ソリューションなんですね。

河村氏:そうです。SolarWinds APMスイートは、アプリケーションとインフラの両面から監視し、期待どおりのパフォーマンスが出ているか、パフォーマンスに問題がある場合はどの工程で問題が起きているのかを可視化します。リモートからアプリケーションへアクセスするとき、生産性に影響なく快適に仕事ができるレスポンスタイムを見極めることも可能です。

――「SolarWinds ITトレンド レポート2020:ITの世界共通言語」最新版によると、IT部門では以前よりも多くの時間をアプリケーションやサービスの管理に割いていることが明らかになっています。

「SolarWinds ITトレンド レポート2020:ITの世界共通言語」(http://it-trends.solarwinds.com/

河村氏:5年前、10年前の企業IT環境を思い返してみればわかると思いますが、現在は業務アプリケーションの数が非常に増えています。さらにアプリケーション開発のスピードも大きく加速しました。こうしたアプリケーションやサービスについて、昔のままのレガシーな手法で監視や管理していれば、IT部門の負担は増大していくばかりです。それを防ぐためには刷新が必要ですよね。

 たとえばAPMスイートの最新版では、あるサービスとその依存関係にあるサービスをマッピングする「AppOpticsサービスマップ」機能や、エンドユーザーのWebアプリケーション使用状況をモニタリングする「Pingdom」用のWebトランザクションレコーダーが追加されたほか、ログの自動インデックス化と解析を行う「Loggly」の機能強化などが実装されました。いずれもSaaS型のサービスで、エージェントレスで利用したいという現場の声に応える製品群です。もちろん、オンプレミスのソリューションと組み合わせることで、全体の監視につなげることもできます。

SolarWinds APMソリューションの新機能「AppOpticsサービスマップ」。サービス間の依存関係をシンプルに可視化する

 ただし、アプリケーション環境だけを見ていても障害の原因を特定するのは困難です。昔は自前のシンプルなアプリケーションをオンプレミスで運用する程度でしたが、現代はさまざまなクラウドサービスを組み合わせた複雑なシステムが作り上げられています。構成要素のひとつを監視するだけでは障害箇所が見つからないのは当然ですね。

 そこに気付いてようやく、アプリケーションだけでなく、サーバーやデータベース、ネットワーク、ストレージなど全体を総合的にモニタリングし、視覚化することが重要であることが分かるわけです。

――なるほど。パフォーマンス障害そのものはAPMで検知できたとしても、その原因を調べるためには「全体像が見えなければ意味がない」と気付くわけですね。

河村氏:ソーラーウインズのAPMは、統合監視/管理プラットフォームである「Orion(オライオン)プラットフォーム」と統合されています。このプラットフォームがあることで、サーバーやネットワーク、ログ、ストレージなどを全体監視し、パフォーマンスや性能、障害状況などを一元的に可視化/管理できます。大規模な企業ではオンプレミス導入になりますが、社員数200名ほどの中小企業でも、マネージドサービスプロバイダー(MSP)経由でSaaSとして利用することができます。

――Orionプラットフォームを通じて統合され、全体像が見渡せる点は、顧客企業でも評価が高いのでしょうか。

河村氏:そうですね。たとえばIT部門の中でネットワーク担当、サーバー担当、アプリケーション担当と分かれており、これまで別々のツールで監視を行っていたけれども、それだと双方の相関付けがうまくいかず障害が解決できない。そこでソーラーウインズ製品を導入し、全員がOrionプラットフォームで統合された同じ情報を参照するように変えることで連携を図る、そういうケースがあります。もちろん、ツールの統合によってコスト削減にもつながります。

 実際に、ある国内大手ECサービスのお客様では、それまで個別のツールでモニタリングをされていました。ただし前述のような問題が生じており、また複数ツールの運用コストや教育コストも大きくなっていることが課題でした。当初はソーラーウインズのネットワーク監視製品だけのご採用でしたが、Orionプラットフォームに統合することのメリットに気づき、サーバー監視なども含めてソーラーウインズ製品への統合を進められています。

 もともとソーラーウインズのコンセプトが「現場で苦労しているITプロフェッショナルを支援する」というものですから、ネットワークなど個別の領域で導入がスタートするケースがほとんどです。ただし、最初は必要なツールだけを入れたとしても、総合管理の重要性が見えてきたらOrionでシステム全体へ拡張できる。ソーラーウインズの全体価値を享受してもらえるわけです。

日本ではITサービス管理(ITSM)の自動化もさらに必要

――もうひとつ、現在ソーラーウインズが注力している製品として、ITサービス管理(ITSM)ソリューションがありますね。

河村氏:ソーラーウインズのITSMには、「Web Help Desk」「Service Desk」といったソリューションが含まれます。Web Help Deskは、ヘルプデスクのチケットやアセット管理が可能で、変更要求やセキュリティ、パフォーマンスに関する不具合の収集、判定などがシームレスに実現できます。Service Deskは、サービスやインシデント、変更やリリースなどを管理します。いずれもSaaS型で、シンプルかつ手ごろな価格でパワフルな機能を利用できるのが強みです。現在日本語化を進めており、日本市場での本格展開に向けて準備を進めています。

ヘルプデスク業務を支援する「Web Help Desk」

サービス/インシデントなどの管理を行う「Service Desk」

――新型コロナで在宅勤務が増加した影響で、企業内のITサポートが難しくなっているという話も耳にします。

河村氏:オフィス勤務のときは、インターネットにつながらない、パソコンが動作しないといったトラブルが発生すれば、ひとまずIT担当者に電話して「こっちに来て対応してよ」とお願いすれば解決できていました(笑)。しかし、在宅勤務やテレワークでは、そういったトラブルへの対応が課題となります。

 在宅勤務におけるトラブル時にはチケットを発行し、ヘルプデスク側で必要に応じてエスカレーションしながら問題を解決、提示するという自動化のサイクルを回す仕組みが必須になってくるでしょう。そもそもIT人材の不足という問題がありますし、たとえば今回のような緊急時に大量のVPNアカウントを新規発行する――そうした業務ひとつをとってみても、業務自動化は喫緊の課題とも言えるでしょう。

――コロナ禍という逆境をDX(デジタルトランスフォーメーション)のチャンスと捉え、レガシーでアナログなやり方を刷新したいところです。同時に、変革に踏み切ることができている企業と、立ち止まっている企業の溝があるようですが……。

河村氏:企業の反応は大きく分かれていますね。企業それぞれのコミットメント、言い方を変えれば“気概”や“勇気”といった部分で差が出ているのかもしれません。

 たしかにコロナ禍では、全世界的に経済状況が厳しくなり、今後のIT投資の削減も想定できます。だからこそ、IT投資の8割は現状維持にあてるという旧来の発想から脱却し、戦略的に予算を使うという切り替えが重要です。ソーラーウインズはコストパフォーマンスに優れた製品群をご提供しており、危機的状況をものともせず、前進しようとしている顧客企業をしっかりと支援していくことを目標にしています。

 日本のIT事情を見ていると、スピード感の欠如が顕著に感じられます。稟議だけで何週間も要するなど、とにかく決断が遅い。その間にいくつか商機を失ったかもしれない、という危機感も薄いように思います。

――その意味で、今後の日本のIT化促進には何が重要になると考えますか。

河村氏:「善は急げ」をモットーに、とにかく早く決めて、早く実行に移すことです。お客様にも常にそうお伝えしていますし、すぐに動くことのできるお客様がソーラーウインズを評価していただいていると自負しています。

 先のことを考える前に、まずはスモールスタートでいいので始めてみるという柔軟さとスピード感は、特にクラウドファースト時代の企業において大切な要素となるではないでしょうか。

(提供:ソーラーウインズ)

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