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言葉では表現しにくい操作性の向上も

macOSに近付いていく? 「iPadOS 14」パブリックベータ・インプレッション

2020年07月24日 12時00分更新

文● 柴田文彦 編集●飯島恵里子/ASCII

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 アップルの次世代OS、iOS 14と並んでiPadOS 14のパブリックベータが公開された。「Apple Beta Software Program」というプログラムに登録すれば、誰でも自分のデバイスにインストールして試してみることができる。とはいえ、手持ちのデバイスがひとつしかなく、それを重要な用途に使っている場合、パブリックベータを自ら試すのには勇気がいる。実際問題として、動かなくなると困る用途にiPadを使っているなら、やめておいた方が無難だ。

 ここでは、iPadOS 14のパブリックベータ(以下PB)を実際にiPad Pro 12.9インチモデルにインストールして試してみて、感じたことをお伝えすることにした。正式版が出るまで新しいOSのインストールは控える、という方針の人は参考にしていただきたい。ただ、これはあくまで開発途上のPBを使ってみた感想だ。現状では、アップルの意図した通りに動いていない部分があることも考えられるし、今後正式リリースまでに変更される部分もあるだろう。

 そういうわけで、この記事は「レビュー」と言えるような踏み込んだものではなく、実際に使ってみた「インプレッション」のような軽い感想を述べたものに留めておく。そのあたりをご承知の上でお読みいただければと思う。

iOS 14とiPadOS 14の新機能の違いは?

 この記事では「主に実際に使ってみた感想を」と言いつつ、その前にどうしても気になることがある。それは簡単に言うと、iOS 14とiPadOS 14はどこがどのように違うのか、あるいは何が共通点なのかということ。それがわかれば、特にiPadOS 14ならではの部分を中心に試してみることもできる。

 というわけで、アップルが公開しているiOS 14とiPadOS 14、それぞれの「すべての新機能」をまず比較してみたい。まずiOS 14の「主な特徴と機能の向上」の大きなくくりを書き出してみる。

●iOS 14の主な特徴と機能の向上
・ウィジェット
・Appライブラリ
・コンパクトなUI
・検索
・メッセージ
・ミー文字
・マップ
・翻訳
・Siri
・ホーム
・Safari
・車のキー
・CarPlay
・AirPods
・App Clip
・プライバシー

 これに対して、iPadOS 14の「主な特徴と機能の向上」の大きなくくりは以下の通りだ。

●iPadOS 14の主な特徴と機能の向上
・ウィジェット
・アプリのデザイン
・検索
・コンパクトなUI
・スクリブル
・Apple Pencilを使ったメモ機能の向上
・拡張現実
・メッセージ
・ミー文字
・マップ
・ホーム
・Safari
・AirPods
・Siri
・プライバシー

 これらを比較すると、同じ項目でも順番が入れ替わったりしていてややこしい。しかも、たとえばiOS 14だけにあるように見える「App Clip」は、iPodOS 14にないわけではなく「ほかにもいろいろ」と分類されている新機能に含まれてる。逆にiPadOS 14にだけ含まれているように見える「拡張現実」は、iOS 14の方では「ほかにもいろいろ」の中に分類されている、というような見えにくい違いや共通点もある。

 あまり細かく比較していてもキリがなく、いつまでたっても本題に入れないので、特徴的な違いに絞って検討してみよう。順番はともかくして、両者に特徴的な違いとして認識できるのは、まずiOS 14が「Appライブラリ」としている部分を、iPadOS 14では「アプリのデザイン」としていること。このあたりはそれぞれのUI設計ポリシーの違いを反映したものだろう。ちょっと突っ込んでみる価値がありそうだ。また、iOS 14にある「車のキー」は、iPadOS 14には見当たらないが、その代わりiOS 14にはない「スクリブル」と「Apple Pencilを使ったメモ機能の向上」が、iPadOS 14にはある。これは、iPhoneとiPadのハードウェアの違いを反映したもの。このあたりも確認しておきたい。

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