「OPPO Reno3 A」は防水・おサイフと日本仕様満載の十分すぎるミドルスマホ

文●中山 智 編集●ASCII

2020年06月16日 11時00分

日本市場向けの機能はそのままに
カメラが4眼になり使い勝手向上!

 日本市場向けにデザインされ、市場でも評価が高かった「OPPO Reno A」。その後継モデルとして「OPPO Reno3 A」がSIMフリーモデルとして登場した。引き続き日本市場向けというコンセプトはキープしつつ、カメラはクアッド仕様になるなど、前モデルから約半年でのリリースとはいえ、強化されているポイントも多い。

日本向けモデルとして登場したOPPO Reno Aの後継モデル「OPPO Reno 3 A」

 ディスプレーサイズは6.44型(1080×2400ドット)で、アスペクト比は20:9。有機ELパネルを採用しており、発色も良くドット感もない精細なディスプレーで非常に見やすい印象だ。ディスプレー上部にディアドロップ型のノッチはあるものの、大きくないのであまり気にはならない。

本体上部にティアドロップ型のノッチがある

 ベゼルは上部と左右がナローで、下部の方は若干厚みがある。といっても十分狭額縁の部類。そのため画面占有率も高く、今時のスマートフォンに仕上がっている。

手になじみやすいデザインをしている

 本体カラーはホワイトとブラックの2色展開。レビュー用に貸し出されたモデルはブラック。サイズは約74.1×160.9×8.2mm。エッジに丸みを帯びた処理が施されているので、しっかりとグリップしやすいデザインだ。

ブラックモデルの背面はかなり光沢がある

本体の厚さは約8.2mm

カメラ部分は約9.5mmなので、約1.3mmの突出

重量の実測値はSIMカード装着状態で約177g

 ちなみに、製品にはクリアケースも同梱されているので、別途ケースを購入する必要はない。Android系のケースはあまり種類がないこともあり、あらかじめ付属しているのはありがたい。

左が本体に付属するクリアケース

 本体右側面に電源ボタン、本体左側面に音量ボタンを配置。本体下部にはUSB Type-C(USB 2.0)とイヤホンジャックを装備。イヤホン・ヘッドホンは有線派だというユーザーにはうれしいポイント。

本体右側面には電源ボタン

本体左側面に音量ボタンを配置

イヤホンジャックも装備している

 バッテリーは約4025mAhで連続通話時間は約1260分。充電はOPPO Find Xなどに採用されているOPPO独自企画のSuper VOOCではなく、クアルコムのQuick Charge 2.0に対応。最大18Wでの充電が可能で、付属の充電器も出力が最大9V/2Aとなっている。

付属の充電アダプターはType-A端子で、Type-A to Type-Cのケーブルが付属する

充電時の計測では、最大の18Wに近い数値が出ていた

 前モデルのOPPO Reno Aは日本市場向けに開発されたモデルといわれており、OPPO Reno3 Aも、日本市場に合わせた機能や性能を搭載。前モデルから引き続き、おサイフケータイ機能が利用でき、各種決済サービスなどが利用できる。また防水・防じん性能もIPX8/IP6Xに準拠。水濡れなどを気にせず使える。

デュアルSIM仕様で片方はmicroSDとの排他使用

 生体認証として顔認証とあわせて、指紋認証センサーをディスプレー内に搭載。画面をタッチするだけでロック解除ができる。マスクをしていても問題ないので、昨今の状況ではありがたい機能といえる。

ガラス内の指紋認証センサーを装備

CPUのランクが下がったのは残念だが
メモリーとストレージはハイエンドに匹敵

 プロセッサーはSnapdragon 665(オクタコア、2.0GHz×4、1.8GHz×4)を採用。前モデルのOPPO Reno AはSnapdragon710とワンランク上の7xx番台のプロセッサーを搭載していたので物足りなさは感じるが、メモリーは引き続き6GB、内蔵ストレージは128GBとハイエンドモデルに匹敵するスペック。

 特にメモリー6GBの効果も大きく、画面スクロールやアプリの起動、切り替えにもたつくことはなく、スムーズに操作できた。本体の性能を効率良く活用できるアプリ「ゲームスペース」や、バッテリーの設定には「高パフォーマンスモード」も用意されているので、3Dゲームなど動作のヘビーなアプリでも設定次第ではプレイできるレベルだ。

※初掲出時、プロセッサーの型番が間違えておりました。訂正してお詫びいたします。2020年6月16日

ゲームスペースでゲームアプリ起動時のカスタマイズが可能

バッテリーの消費は増えるが、高パフォーマンスモードにすれば、ポテンシャルを十分発揮させられる

 各種ベンチマークの結果は下記のとおり。最近のSnapdragon 8xx番台のようなハイエンドのプロセッサーに比べるとCPUやグラフィックの数値は落ちるが、実際の使用感は数値ほどの酷くはなく、十分実用できると感じた。

Geekbench 5

3DMark

PCMark

望遠は非搭載だが、独自のAI処理が魅力のカメラ

 カメラはメイン(約4800万画素/F1.7)、超広角(約800万画素/F2.2)、モノクロ(約200万画素/F2.4)、ポートレート(約200万画素/F2.4)という組み合わせのクアッド仕様。望遠レンズは非搭載なので、メインの等倍以上はデジタルズームとなる。またモノクロとポートレートはそれぞれ独立したカメラというわけではなく、モノクロは明暗を捉えるため、ポートレートはポートレートモードでなど、複数のカメラを組み合わせて使うのが狙いのようだ。

背面カメラはクアッド仕様となった

カメラのインターフェースには「ポートレート」や「夜」といったモードも用意されている

 以下はOPPO Reno3 Aで撮影した作例。基本的にはオートかつ手持ちで撮影しているが、夜景に関しては「夜(ウルトラナイトモード)」で撮影している。メインカメラでの撮影はいずれシチュエーションでも精細感があり発色は良い。また超広角も十分にキレイだ。ただし後者については、暗い場所での撮影は手ぶれが気になり、精細感もない。超広角で夜景撮影などをする場合は、三脚などに固定した方がよさそうだ。

メインカメラ(1倍)で撮影。黒つぶれや白飛びがなくしっかりと描写されている

超広角で撮影。拡大するとやや精細感に欠けるが十分な画質

デジタルズーム2倍。等倍とあまり変わらない画質で撮れている

デジタルズーム5倍。等倍と比較するとややぼやけ印象だが実用レベルだ

デジタルズーム10倍。ドットの荒さがあり精細感には欠ける

メインカメラで夜(ウルトラナイトモード)にして撮影

超広角カメラで夜(ウルトラナイトモード)にして撮影

フード撮影ではしずる感がでている

かなり近づいてのマクロ撮影も可能なのでカメラとしての使い勝手は良い

インカメラは約1600万画素

【まとめ】このスペックで4万円以下はコスパに優れる
高価な5Gモデルじゃなくこちらを選ぶのもアリ

 予想実売価格は3万9800円(税込)で、前モデルから引き続きコストパフォーマンスは高い。通信方式の対応は4G(LTE)までで5G通信に非対応なのは残念だが、現状の5Gエリア普及率を考えれば、あえて高価な5Gモデルを購入するよりは現実的な選択肢と言えるモデルだ。

「OPPO Reno3 A」の主なスペック
ディスプレー 6.44型有機EL(20:9)
画面解像度 1080×2400
サイズ 約74.1×160.9×8.2mm
重量 約175g
CPU Snapdragon 665
2GHz×4+1.8GHz×4(オクタコア)
内蔵メモリー 6GB
内蔵ストレージ 128GB
外部ストレージ microSDXC(最大256GB)
OS Android 10(ColorOS 7.1)
対応バンド LTE:1/2/3/4/5/7/8/18/19/20
/26/28/38/39/40/41
W-CDMA:1/2/4/5/6/8/19
4バンドGSM
DSDV
VoLTE ○(ドコモ、au、SB、楽天)
カメラ アウト:4800万画素
+800万画素(超広角)
+200万画素(モノクロ)
+200万画素(ポートレート)
/イン:1200万画素
バッテリー容量 4025mAh
生体認証 ○(画面内指紋、顔)
SIM形状 nanoSIM×2
USB端子 Type-C
カラバリ ホワイト、ブラック
価格 3万9800円
発売日 6月25日
 

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