このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

格安データ通信SIMを買って格安に使い倒す! 第153回

格安SIMの新顔で、2万2500円還元の広告が目立つy.u mobileを試した

2020年05月31日 12時00分更新

文● 正田拓也 編集● ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 Y!mobileやUQ mobileといったサブブランド、自社回線サービスを開始した楽天モバイルが注目される一方、MVNOの格安SIMの印象が弱まっている。そんななか、新しい格安SIMのブランド「y.u mobile」が登場した。

 ドコモのネットワークを使う格安SIMだが、U-NEXTとヤマダ電機が共同設立した会社(Y.U-mobile)によるもので、同社はこれまでも「ヤマダ ニューモバイル」の名称で格安SIMを提供していた。つまり、純粋な新規というより、あらためて展開を開始したブランドと言える。

 とは言え、y.u mobileはその成り立ちよりも2万2500円のキャッシュバックの広告が目について、記憶している人も多いと思う。そこで、y.u mobileは実際どうなのか、筆者が加入して確かめてみた。

実際にy.u mobileに加入してSIMが届いた

音声プラン契約で2万2500円キャッシュバックは
実質的に1年間タダで使えるという金額

 まず最初に、2万2500円の内容を確認しておきたい。月3GBの音声プランの料金である月1690円に、ユニバーサルサービス料、消費税を足した額が月1861円。これを12ヵ月分かけると2万2332円で、キャッシュバックの金額で1年分タダで使えるという計算になる。

サイト上でも2万2500円のキャッシュバックを大きくアピールしている

 ただし、2万2500円がキャッシュバックされるのは開通から13ヵ月後。1年間はしっかりと毎月の料金を払い、約1年経ったあとにお金がドーンと戻ってくる。まさに“格安SIM型積立貯金”とでも言える仕組みだ。

 また、初期費用の割引キャンペーンなどは用意されていないので、登録事務手数料の3000円とSIM発行手数料の400円(+消費税)は別途最初に必要となる。

料金は格安SIMの中では若干高めだが、
無料で自動的に付いてくる端末保険が特長

 格安SIMにおいて、最も気になるのは料金だが、y.u mobileは相場よりも若干高め。たとえば、MVNOの格安SIMの代表的存在であるIIJmioでは、月3GBの高速データ通信が付く音声SIMで月1600円。ところがy.u mobileは月3GBの音声SIMである「シングルプラン」は90円高い1690円となっている。

 そこには理由もあり、y.u mobileは端末の「修理費用保険」が無料で付いてくる。これは他の格安SIMなどでは月500円程度のオプションで提供されていることが多い。

破損や水没も対象となる端末補償が無料で付いてくる。詳しい内容はサイトをチェックしてほしい

 内容は修理費用を年間3万円、合計2回までの補償となっており、ガラス割れや水没もカバーする。修理する場所も指定されるのではなく「お近くの店」で修理して、後日払った費用が振り込まれる仕組み。一時的な建て替えは必要だが、修理店が選べるのもうれしいところだ。

 しかも、機種や製造番号の事前登録は不要。対象機種は新品/中古問わず発売から5年以内、購入から1年以内の端末が対象となっている。y.u mobileの音声通話SIMを申し込んだ時点で対象に入っていれば条件に合致するため、2016年3月発売の初代iPhone SEを1年以内に購入していれば対象となり、y.u mobileに契約し続けている限り、初代iPhone SEを壊しても補償してくれることになる。

プランはたった2つだがギガの追加チャージが安く、
しかもギガは有効期限がなく、ずっと貯まっていく

 料金プランはたった2つというシンプルさもy.u mobileの特長。前述の月3GBの「シングルプラン」と月20GBの「シェアプラン」(月5990円)のみ。シェアプランはSIMの追加が可能で、最大4人で分け合えることを想定、さらにU-NEXTの動画配信サービス(月1990円)もセットになっている。

 では、月6GBくらい使いたい人はどうするのかといえば、追加チャージの利用が前提になっている。ほかのサービスでは追加チャージは割高な設定をしている例が多かったが、y.u mobileでは1GBで300円。月6GB使いたいのなら、900円分を追加でチャージして合計で2590円。IIJmioの6GBのプランの月2220円と比べれば割高に思えるかもしれないが、5GBしか使わない月(2GBの追加チャージ)、IIJmioの6GBコースとほぼ同じ。4GBなら逆に安くなる。使った分だけ支払うという考え方があるわけだ。

 そして、毎月のデータ通信量もチャージしたものも有効期限は無期限で、使っていない分はずっと貯まっていく(最大100GB)。これをy.u mobileでは「永久不滅ギガ」とうたっている。

チャージは通信量の残りを確認できるところから可能。アプリは不要

画面からタッチしてすれば、すぐ1GBチャージされる

 3GBプランで毎月2.5GBしか使わなければ0.5GBずつ貯まっていく。ある程度貯めておけば、月によって通信量が増加しても追加チャージなしに利用でき、通信量の増減が激しい人に向いた格安SIMと言えよう。

通話定額オプションは1回10分までと無制限の2種類
申込みなしでも半額通話は可能

 最近では電話番号を使った通話をしない人も多くなっているが、ビジネスの現場ではまだまだ健在。プリフィックスをつけて発信すると通話が半額になる「y.uでんわ」は申し込みなしで使え、専用アプリも提供される。

 オプションの数が絞られているy.u mobileだが、通話定額については、1回10分までの通話が定額となる「10分かけ放題」(月額850円)と無制限の「無制限かけ放題」(月額2700円)の2つがある。また、留守番電話や割り込み電話着信も有料のオプションながら用意されている。

前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン