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俺はUFOを見たんだ:

バルミューダのスピーカーは「ライブの盆栽」だ

2020年05月18日 16時00分更新

文● 四本淑三 編集●ASCII

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BALMUDA The Speaker
6月中旬発売
3万5200円
バルミューダ
https://www.balmuda.com/jp/speaker/

 武蔵野からやってきたオーディオの新しい概念、それが「BALMUDA The Speaker」。縮小に次ぐ縮小、撤退に次ぐ撤退により、ほぼ砂漠と化した家庭用オーディオの世界を、斜め上からブレイクスルーせんとするもの。なのかも知れない。と思うがどうなんだろう。果たしてその実態やいかに。

 語尾を濁しつつ私なりの結論を言えば、これは卓上における「コト消費」マシンであり、ライブの盆栽だ。

 お前は一体何を言っているのか。そう思われるだろうが、私もよく分かっていない。少なからず音楽体験の更新を迫られたのは事実だが、「俺はUFOを見たんだ」「キッチンのシンクに妖精がいたんです」そんな類の告白を、ここでしていいものかどうか、まだ迷っている。

 このスピーカーは音楽に合わせて光る。言ってみれば、ただそれだけのモノでしかない。

■3万2000円プラス消費税のBluetoothスピーカーとは

 分からないときは、まず事実を羅列してごまかすしかない。

 これまでバルミューダはオーディオをやらなかった。その理由は他の記事にあるから省略するが、初のオーディオ製品とくれば、何かしらとがったものを期待せざるを得ない。ところがウェブのティーザーには何やら真空管のようなものが写っていた。「デジタル時代のいま、温かみのあるいい音を」のような凡作だったら悲惨だなあ。

 という不安高まるところにやってきたのがこれ。なんと星を投影するスピーカーだった。確かにとがっている。5ヵ所も。

 余計な事実を省いて正しく言えば、これはバッテリー内蔵でモノラルの円筒形Bluetoothスピーカーである。もはやコテンパンにコモディティ化して焦土と化し、「サイズの割に低音がすごいっす」のような一律評価になりがちで、実際どれを買っても大差がないカテゴリーになってしまったBluetoothスピーカー。

 それを3万2000円プラス消費税とはいい度胸。仕様を見て、さらに困惑は深まる。

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