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ポイントを速習!「Azureの基礎(AZ900)」をみんなで学ぶ 第1回

アカウント作成に必要なもの、無料枠や初回特典を含む料金体系、サブスクリプションを知る

Azureアカウントを作成しよう ―利用前の準備と知っておきたい3つのこと

2020年04月28日 08時00分更新

文● 佐藤紗都/FIXER 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

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 本連載「ポイントを速習!『Azureの基礎(AZ900)』をみんなで学ぶ」では、FIXERの若手エンジニアたちがマイクロソフトの「Azureの基礎(AZ900)」公式ラーニングパスに沿いつつ、Azureを使ううえで覚えておくべき基礎的かつ重要なポイントだけをわかりやすくまとめます。実際に手を動かして学ぶハンズオンのコーナーもありますので、皆さんもぜひ一緒に学んでいきましょう。
(※ 本連載はAZ900試験の受験対策を目的としたものではなく、出題範囲すべてを網羅するものではありません)

はじめに

 連載「ポイントを速習!『Azureの基礎(AZ900)』をみんなで学ぶ」の第1回目では、クラウドサービスのひとつである「Microsoft Azure」(以下、Azure)を使ってみたい人向けに、Azureを利用するための準備をしていきます。

 まず前半では、Azureを利用するために知っておく必要がある「Azureアカウント」やサービスの利用料金、「Azureサブスクリプション」などの概要を紹介し、その後、ハンズオンで実際にAzureアカウントを作成してみます。

Azureアカウントとは

 そもそもAzureとは、サーバ・ストレージ・ネットワーク・分析などのサービスを、必要な時に必要な分だけ、インターネットを介してレンタル(利用)することができるクラウドサービスのひとつです。

 Azureアカウントとは、こうしたAzureサービスを利用するための権限のことです。このAzureアカウントを取得することで、Azureサービスを利用したり、利用中のサービスを管理したりする「Microsoft Azure Portal」(以下、Azureポータル)にアクセスできるようになります。

Azureアカウントの作成に必要なもの

 Azureアカウントを作成するために必要なものは、以下の3点です。

 ●クレジットカード
 ●利用可能な電話番号
 ●Microsoftアカウント、もしくはGitHubアカウント

 Microsoftアカウントは、WindowsやOffice 365などのMicrosoft製品/サービスを利用するために必要な共通アカウントです。そのため、すでに持っている方も多いかもしれません。こちらからアカウントの情報を確認することができます。

 Azureアカウントの登録は無料ですが、アカウント所有者の本人確認を行うために、クレジットカードや電話番号の登録が必須となっています。クレジットカードを登録しても、有料のAzureサービスを利用しないかぎり請求は発生しません。

Azureの料金

 Azureでは初期費用なしで、サービスを利用した分だけをクレジットカードで支払います。こうした仕組みのことを「従量課金」と呼びます。

 個人で利用している場合は1か月ごとに利用料金が集計され、クレジットカードから引き落とされます。また、その月の請求明細書が確認できるようになると、それを知らせるメールが届きます。また、企業で利用している場合は請求書での支払いに切り替えることもできます。

 従量課金プラン以外にも、サービスによっては一定の条件を満たすと、さらに割引を受けることができる料金プランがあります。たとえば、Azure Virtual Machinesでは従量課金と比較して最大72%割引となる料金プランがあります。こうした割引料金プランはAzureサービスによって条件や割引率などが異なりますので、詳細はこちらをご覧ください。

 さらに、サービスによっては一定の範囲まで無料で利用できるものもあり、これを「無料利用枠」と呼びます。たとえば、連載第2回で利用する「Azure App Service」は、アプリケーション10個までは無料でホストすることができます。そのほかどういったものが無料で利用できるのかについては、こちらの表で「いつでも無料」と書かれたサービスを参照してください。

Azureを初めて利用する人への特典

 Azureを初めて利用する人には、さまざまなサービスを試せるように、以下の特典が用意されています。

 ●アカウントを作成してから30日間利用できる200ドル分(2万2500円分)のクレジット
 ●先ほどの「いつでも無料」サービスに加えて、「人気のAzureサービス」への12か月間の無料利用枠

 「いつでも無料」のサービスはコンピューティングリソース・ネットワーク・開発者ツールなどが多いのですが、Azureを初めて利用する人向けには、ストレージやAI/機械学習といった人気のあるAzureサービスにおける無料利用枠の制限が、Azureアカウントを作成してから12か月間にわたってさらに緩和されます。

 たとえば画像のタグ付けやOCRなどができる「Computer Vision API」は、通常の無料利用枠だと1分間に20トランザクション(1分間に20回のAPI呼び出し)しかやり取りができませんが、初めて利用する人は12か月の間、1秒間に10トランザクションまで無料でやり取りができます。その他の「人気のAzureサービス」の無料利用枠についても、こちらのページをご覧ください。

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