5G対応スマートフォンの中で唯一、携帯電話大手3キャリアすべてから発売されたシャープの「AQUOS R5G」。単に5Gに対応したというだけでなく、より強化されたPro IGZO液晶ディスプレーと、8Kの動画撮影が可能な4眼カメラを搭載し、大幅にスペックアップしたAQUOS R5Gの実力をあらゆる角度からチェックしてみよう。
外観は地味だがディスプレーの実力は高い
まずは外観を見てみよう。AQUOS R5Gはディスプレーサイズが約6.5型(1440×3168ドット)、本体サイズは約75×162×8.9mm、重さは約189gと、やや厚めの印象はあるものの、最近のハイエンドモデルとしては一般的なサイズ感といえる。
ただ、デザイン面では最近のハイエンドモデルとしては保守的な印象だ。前機種の「AQUOS R3」と比べてディスプレーサイズはやや大型になっているが、フロントカメラ部分は最近増えているパンチホールではなくノッチであるし、指紋センサーも「AQUOS zero2」で採用したディスプレー内蔵型ではなく、AQUOS R3と同様ディスプレー前部に独立したセンサーを配置している。
同時期に発売された「Galaxy S20」などを見ると、パンチホールやディスプレー内蔵型の指紋センサー、そして曲面を曲げるなどしてベゼル部分を極限まで削るなど、デザイン面でも“攻め”の姿勢が強まっている。それだけに、AQUOS R3を踏襲したAQUOS R5Gは所有する満足感という面では物足りなさがあるのは確かだ。
そうしたデザイン面での違いは、ディスプレー素材に柔軟性の高い有機ELではなく、液晶を採用していることが影響していると考えられる。しかしながら、ディスプレーの見やすさという点では有機ELに劣らず、むしろ上回る印象も受ける。
その理由は10億色を表現でき、なおかつ1000cd/平方メートルと非常に明るいシャープ独自の「Pro IGZO」を採用していること。AQUOS R5Gでは新たに、周辺の環境に合わせて画質を合わせる「スマートカラーマッチング」や、バックライトを制御して白飛びや黒潰れなどを抑制する「HDRエンハンサー」などの機能を備えていることから、環境が変わってもディスプレーの明るさや色合いが変わらず快適な視聴体験が得られるというのも大きなポイントだ。
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