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業界人の《ことば》から 第381回

5年連続で2桁成長のSAP、次期社長がコメント

デジタルと経営は切っても切れない、タレント生かした経営を

2020年03月05日 09時00分更新

文● 大河原克行 編集●ASCII

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今回のことば

「SAPジャパンには多くのタレントがいる。社長としては、次の強いリーダーを育てたい。そして、リーダーである私も学んで成長をしたい」

(SAPジャパンの鈴木洋史次期社長)

非製造業に向けて、SAPのビジネスを拡大

 SAPジャパンの社長に、2020年4月1日付けで、鈴木洋史氏が就任する。

 鈴木次期社長は、1990年3月に創価大学経済学部卒後、日本IBMに入社。2000年にはi2テクノロジーズ・ジャパンに入社し、セールスディレクターを務め、2010年にはJDAソフトウェア・ジャパンの代表取締役社長に就任。2013年には日本IBMに復帰し、スマーター・コマース事業担当理事に就任した。

 2015年には、SAPジャパンに入社。バイスプレジデント コンシューマー産業統括本部長に就任したほか、2018年1月には常務執行役員インダストリー事業統括に就任。SAPジャパンに入社以来、コンシューマー産業ビジネスを伸長させたのに加え、全業種の大企業顧客を統括し、SAPジャパンのビジネス成長を牽引してきた経歴を持つ。

鈴木 「エンタープライズアプリケーションの分野を中心に、約30年間に渡って、外資系IT企業に勤務してきた。JDAソフトウェア・ジャパンでは、経営も経験しており、SAPジャパンでは、2018年からはすべての事業を担当し、SAPが得意とする製造業だけでなく、小売業や鉄道、公共などの非製造業にもビジネスを広げた。私は、主に非製造業を担当し、現在、製造業と非製造業の比率は半々になっている。福田とともに、二人三脚でSAPジャパンのビジネスを拡大してきた」

 鈴木次期社長は「経営者としては、強い次のリーダーを育てたい。そして、リーダーである私も学んで成長をしたい。SAPジャパンには多くのタレントがいる。楽しみである」とする。

SAPジャパン 福田譲社長

 福田社長は、鈴木次期社長について、「顧客志向であり、現場を知っている。そして、テクノロジーをビジネスに、どう生かすかということも理解している。SAPジャパンに入り、5年を経過し、その経験からSAPをしっかりと理解している。理想に近い形でたすきリレーができ、心配事がなく、次の仕事に取り組むことができる」と評する。

顧客とともに成功を導く“カスタマサクセス”部門を拡充

 鈴木次期社長が、社長就任の抱負として掲げたのが、「お客様のデジタル変革になくてはならない存在となる。その実践を通じて、ニッポンの未来を現実にする」ということだ。

鈴木 「SAPジャパンが日本の企業のデジタル変革において、なくてはならない企業になる」

 これを実現するためには、お客様を第一に考えて行動する会社になり、顧客の成功に向けて、とことんつき合う「Customer First」、協業によって新たな発想につなげる「Co-innovation」、一丸となって全体をパワーアップする「One Team」の3点をキーワードに掲げる。

 また、カスタマサクセス部門を組織化。専任の役員を配置し、50人体制で稼働させていることにも触れた。「利活用や定着化を支援する組織になる。この組織を通じて、システムの本稼働後に、どのようにSAPソリューションをフルに活用してもらうのか、使い倒してもらえるのか、期待通りの価値を提供できているのか、ということを重視したい」と述べた。

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