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松村太郎の「アップル時評」ニュース解説・戦略分析 第82回

教育市場が潤いそうだ:

安価な「ARM版Mac」2021年登場か

2020年02月26日 09時00分更新

文● 松村太郎 @taromatsumura 編集● ASCII

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安くて薄い12〜13インチが戻ってくるのだろうか?

 長らく噂が絶えないARMベースのMacBook。その登場は我々が思っているよりも早いかもしれません。そう予測するのは著名アップルアナリスト、TF SecuritiesのMing-Chi Kuo氏です。

 同氏の予測によると、むこう12〜18ヵ月の間に、Intel CPUの代わりに自社設計のプロセッサーを搭載する新製品がリリースされると指摘。自社設計のプロセッサーとは、iPhoneやiPad、HomePodにも採用されるAシリーズのチップのこと。

 製品が登場するタイミングとなる2021年には、現在の7nmプロセスから5nmプロセスへとさらに微細化が進むとみられており、ARMベースのMacが搭載するのもこの5nmプロセスのAシリーズチップ(A15?)になるのではないか、と思われます。

●IntelからARMへのスイッチ

 アップルはプロセッサーの変更を最も上手くこなしている企業といえます。直近では自社も設計に加わってきたPowerPCからIntelへMacのプロセッサーを変更し、これによって性能向上と省電力性を実現。わかりやすく言えば、当時からすれば超薄型デザインを採用したMacBook Airを誕生させることができたのも、Intelへの移行があったからでした。

 プロセッサーの変更には、ソフトウェアやアプリの対応が伴います。しかしアップルはIntel移行の際、Mac OS X TigerのままIntelへばっさりとプラットホームを移行しました。細かい互換性の違いは存在していましたが、ソフトウェアとネイティブアプリを共通化しながらも一気に移行することで、この以降を成功させたと言っても良いでしょう。

 今回ARM版Macの噂が向こう1年程度で実現する可能性が言及されましたが、今回は完全なARMへの移行というよりは、低価格モデルの優位性向上を狙ったものになるのではないか、と考えられます。つまり、Intelも残しつつ、ARM版Macを登場させるというアイデアです。

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