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教育業界の新潮流、両リーディングカンパニーは何が違うのか

話題の「授業をしない」のに成績が伸びる、武田塾とTHE CONSULTANTに聞いた

2020年03月12日 11時00分更新

文● 飯島秀明 編集●ASCII

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武田塾の塾長、林 尚弘氏(左)と、THE CONSULTANTを運営するスタディーハッカーの代表、岡 健作氏(右)に話を聞いた

 2006年の設立以来、全国に300校を展開する予備校・個別指導塾の「武田塾」。2018年設立とまだ歴史は浅いものの、英語力が劇的に向上すると早くも好評を博し、先日ベネッセグループへの参画を発表した英会話学校の「THE CONSULTANT」。

 同じ教育業界にあっても、カテゴリーの異なる両者だが、どちらもそれまでの常識を覆す新しい教育法を提唱しているという点で共鳴し合っている。新たな教育法━━それは「授業をしない塾」であり「授業をしない英会話学校」だということだ。

 武田塾のオフィシャルサイトには、次の一文が読める。

 「成績は授業時間外のひとりでの勉強方法で決まる」「自学自習が勉強において最も重要なのです」

 THE CONSULTANTも、適切なコンサルティングによって自学自習の質をあげることが重要であると表明している。

 いわゆる「ティーチングからコーチングへ」は、生産性を向上させる人材育成法として、近年ビジネスシーンでも注目を集める考え方だ。はたして、教育現場の最先端で何が起こっているのか? なぜ、授業をしない指導が成績を向上させるのに最も効率的なのか? 武田塾の塾長、林 尚弘氏と、THE CONSULTANTを運営するスタディーハッカーの代表、岡 健作氏に話を聞いた。

「授業をしない指導」こそ教育の最終形態

━━始めに、どこよりも早く“授業をしない塾”を立ち上げた武田塾の林さんにお話を伺いたいと思います。いったい、どのような経緯から“授業をしない塾”の着想を得たのでしょうか?

林 尚弘氏(以下、林と略) きっかけは自身の受験ですね。高校受験では、偏差値70の進学校と、それなりにハイレベルな高校に入学することができたのですが、そこから高一、高二、高三、浪人と合計4年間も予備校に通ったのに、結局、第一志望の大学に合格することができませんでした。
 予備校の授業を数限りないほど受けたのに成績が伸びなかった。ならば、授業など受けず参考書を頼りに自分で勉強した方が効率的なのではないか? そう気付いたのが武田塾を設立するきっかけになりました。

━━生徒さんは武田塾のどんなところにメリットを感じているんでしょうか?

 たとえば、学校で授業を受けたけれども定期テストの結果が思わしくなかったので、塾や予備校に通い始めたという生徒の場合、塾や予備校の授業を受けたからといって成績は上がりません。成績を上げるためには「わかる・やってみる・できる」の3ステップが必要です。
 しかし、授業が提供してくれるのは「わかる」まで。授業以外の自学自習で「やってみる・できる」に取り組まなければいけないのに、ほとんどの人が授業を習いっぱなしにしています。これでは成績は上がりませんよね。

━━そこはご自身の経験と重なるところですね。

 僕と同じことになってしまうのではないか? そうなって欲しくなかったので、高校の成績があまり芳しくない状況で予備校に4年間も通ったけれど、期待通りに成績が伸びなかったという自身の経験を、ブログなり書籍なりで継続的に発信してきました。加えて、音声にしろ映像にしろ必要な情報を簡単に得られる今の時代、学校や予備校の授業がいかに効率の悪いものか、皆、実感として気付き始めているんじゃないかと思います。
 実際、集団指導型の予備校は今、生徒が激減しています。映像授業にどんどん切り替わっているんですね。そうした背景もあって、僕らの“授業をしない塾”が、結局は効率的で学びのスピードも速いと、高校生や浪人生、あるいは保護者の方にもご理解していただいているのではないかと思っています。

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