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スナップチャットが10代の「心の健康」支援策、オリジナル動画も

2020年02月17日 16時59分更新

文● Tanya Basu

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Thought Catalog via Unsplash

スナップチャット(Snapchat)は、ユーザーと精神衛生関連のリソースとをつなぐ新サービス「ヒア・フォー・ユー(Here For You)」のベータ版を公開した。

新サービスによって、スナップチャットで精神的苦痛を示す言葉を入力したユーザーは、ユーザーを支援するためのコンテンツへと誘導されるようになる。たとえば、スナップチャットの検索機能に「anxiety(不安)」とに入力した人は、不安軽減をテーマにしたオリジナル短編動画「チル・ピル(Chill Pill)」シリーズへ誘導される。その他の対象となる検索キーワードは「うつ病、ストレス、悲しみ、自殺願望、いじめ」などがある。2月15日には、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、強迫性障害(OCD)、身体醜形恐怖症などを含むさまざまな精神衛生の問題に直面している人々をフォローする新しいオリジナル動画シリーズ『Mind Yourself』も公開した。

この試みが浸透するのかどうかは、現時点ではなんとも言えないが、可能性はある。スナップチャットには、10代の若者たちから親密空間として見なされているという強みがある。動画が24時間後に消えることにより、プライバシーとセキュリティに対する安心感が得られることから、若者たちが他のネットワークよりも気軽に繊細なコンテンツを検索している可能性がある。また同社の独自調査によれば、スナップチャットの主な利用層であるミレニアル世代(1981~96年生まれ)やZ世代(1990年代半ばから後半以降生まれ)のユーザーは、それより前の世代に比べて精神衛生に関する問題をプラットフォーム上で共有する可能性がより高いとしている。

ここ1年ほど、ソーシャルメディア各社は精神衛生における潜在的な役割について取り組み始めている。先月発表された英国王立精神科医学会(Royal College of Psychiatrists)の報告書は、フェイスブック、インスタグラム、ツイッターに対し、問題のあるコンテンツのユーザー閲覧に関するデータを提出するよう求めている。フェイスブックは昨年9月、ユーザーがどのように自殺や自傷行為について会話しているかについてのデータを共有し、サイト上の精神衛生に関する施策を提供する「安全ポリシー・マネージャー」の採用を発表しており、インスタグラムもこれに追随した

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