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進化するご祝儀袋、華やかデザインはバブル期から始まった!

2020年02月16日 06時00分更新

文● 中村未来(ダイヤモンド・オンライン

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結婚式に参列する際、必ず用意するご祝儀袋。文房具店のほか、雑貨店や書店などで売られているが、注目すべきはその華やかさだ。包み紙の色や柄、水引の形など、実に多種多様で、従来のご祝儀袋とはかけ離れたデザインがあふれている。ご祝儀袋の進化は、一体いつから始まったのか? 祝儀袋で国内シェアトップのメーカーに話を聞いてみた。(清談社 中村未来)

ご祝儀袋の進化は
バブル期に始まった

バブル期の派手婚ブームから誕生した、華やかなご祝儀袋。包む金額が大きいほど、ご祝儀袋も華やかなものを選ぶと良いという Photo:PIXTA

 結婚式で使うご祝儀袋といえば、白地の袋に紅白ののし、金銀の水引という形が思い浮かぶ。会社の上司など、目上の人の結婚式に参列する場合には、こうしたオーソドックスなデザインのものを渡すのがマナーだ。

 一方で、雑貨店や文房具店で見かける華やかなご祝儀袋は、仲の良い友人など、カジュアルな結婚式向きとされている。水引がリボンになっていたり、お祝いの名目が英字だったりと、各メーカーが趣向を凝らしたデザインのご祝儀袋を販売している。祝儀袋トップメーカー、マルアイの広報担当者によると、こうしたデザイン性に富んだご祝儀袋が登場した背景には、バブル期の派手婚ブームが関係しているという。

「バブル期は、芸能人のような豪華な披露宴を執り行う“派手婚”が全国的なブームでした。それに伴い、ご祝儀袋も豪華に華やかにしようと、アレンジが加えられるようになったのが、ご祝儀袋の進化のはじまりだといわれています」(広報担当者、以下同)

 マルアイがアレンジを加えたご祝儀袋を発売したのは、1984年頃。マルアイの商品開発部内で、「こういった水引を作ってみるのはどうか」という企画が持ち上がったのがはじまりだった。

「“梅結び”と呼ばれる、お花のような形の水引をあしらったのが最初です。その際に発売されたご祝儀袋は、デザインはちょっと変化しましたが、現在もラインアップに並んでいます」

 その後、あっという間にバブルははじけ、派手婚の文化も徐々に衰退していったが、ご祝儀袋の進化は止まらなかった。というのも、1990年代後半~2000年代にかけて、バラエティーグッズを取り扱うチェーン店が都市部に次々出店。ご祝儀袋を取り扱う店舗が増えたためだ。

「東急ハンズやロフトの出店によって、市場が定着・拡大していきました。ご祝儀袋の進化が止まらなかったのは、これが大きいのではないでしょうか」

「水引」と「のし」があることが
婚礼用のご祝儀袋のマナー

 時代の流れに沿うように進化してきたご祝儀袋だが、踏襲すべきルールはないのだろうか?

「ご祝儀袋の形式は、メーカーごとに違います。種類によっては、形を大胆に崩したデザインのご祝儀袋もたくさんあります。ただ、やはり結婚式に使うご祝儀袋に関しては、水引がついて、のしがあるような、最低限の様式を押さえたデザインを選ぶ人が多いようです」

 最低限の様式を押さえつつ、華やかさも加えたいという女性に人気なのが、キャラクターをあしらったデザインだという。

「弊社の出荷ベースでいうと、キャラクターをあしらったご祝儀袋は特によく出ています」

 一方、男性にはやはり、オーソドックスなデザインが人気だという。

「ちょっと個性を出したいという方は、紺色系のシックなデザインのものが人気のようです。女性に比べるとそこまで需要は高くはないのですが、男性向けデザインのご祝儀袋もメーカーごとに出していて、種類はそれなりにあります」

複雑な水引は
すべて手作業によるもの

 ご祝儀袋の華やかさは、水引のデザインが大きく左右する。マルアイでは、デザイナーが水引のデザインを考え、それを水引職人とともに作り上げているという。実は市販されているご祝儀袋の水引は、人の手によるもの。つまりは手作りなのだ。

「水引は種類も多く、また、かなり繊細な作業になるので、機械化ができません。なので、人の手によって作られています。同じ種類のご祝儀袋でも、よく見ると結び目や輪っかの形などが微妙に違ったりします」

 水引の中でも、鶴や亀を模したものは、技術的にも難しいといわれている。一段と華やかなので、高額のお祝いを包むのにぴったりだ。

「弊社では、包む金額に見合ったご祝儀袋を選ぶことを推奨しています。金額が大きいほど、華やかなご祝儀袋を選ぶという考え方です。ただ、地域によっては、見栄えを重視するところもあります。ご祝儀袋を選ぶ際は、お相手との関係や、地域ごとの慣習などを気にかけるといいと思います」

 オーソドックスなご祝儀袋しか使ったことがないという人は、たまには個性的なデザインを選んで、周囲と差をつけてみてはどうか。

※本記事はダイヤモンド・オンラインからの転載です。転載元はこちら

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