【2020年提出】確定申告「もう損したくない！」やり方見直しガイド

2020年01月30日 11時00分更新

松下典子　編集●飯島恵里子／ASCII

提供: 弥生

消費税の課税対象にあたる場合は、10月以前の旧税率の8％、10月以降の10％、軽減税率の8％の3通りの消費税を正しく入力

取引を入力するときのコツ

注意ポイント①　2019年分から消費税8％と10%の区分が必要

　確定申告では、所得税のほか消費税も申告します。2年前の課税売上高、もしくは前年の1月1日～6月30日までの課税売上高が、1000万円未満であれば消費税の申告義務は免除されますが、1000万円を超えていれば、消費税の課税対象者となります。

やよいの白色申告オンラインは、初期状態では消費税の申告義務は「無」に設定されているので、課税対象者は「ホーム」→「設定」→「全体の設定」で消費税の申告義務を変更しよう

　消費税は売上にかかりますが、経費として支払った額にも消費税が含まれているので、その分を差し引いて申告すれば納税額を抑えることができます。

　そのためには、支出項目ごとの消費税額をきちんと帳簿に記入することが大事です。今年の申告は、2019年10月1日から消費税率が変わったことに加えて、軽減税率も設定されているため、10月以前の旧税率の8％、10月以降の10％、軽減税率の8％の3通りの消費税を正しく入力しなくてはなりません。

　食品を扱う業種でなくとも、事務所の消耗品として、水やお茶、非常食などを購入することはありますし、新聞の購読費用も軽減税率の対象です。

　注意したいのは、軽減税率の対象となる商品と、そのほかの商品を同時に買った場合です。1枚のレシートに2通りの税率が含まれているので、帳簿には軽減税率の8％と10％を分けて記入する必要があります。手間がかかりますが、8％分と10％分の項目を拾い出して、それぞれの小計を入力しましょう。

やよいの白色申告オンラインでは、支出の入力時に、旧税率8％/新税率10％/軽減税率8％の区分を選択しておけば、自動で集計される

注意ポイント②　「経費にはあたらない支出」に注意！

　領収書のなかには、経費として扱えないものがあります。例えば、病院の治療費や薬代は、経費として計上できません。また、10万円以上の家具や電化製品など高額のものは固定資産として扱い、決められた年数で分割して経費を計上する減価償却します。

10万円以上のものは、取引の入力画面で固定資産の科目を選んでおく

新しい固定資産の入力は、メインメニュー画面左下の「高度なメニュー」から「固定資産の登録」をクリックすると、新規登録ができる。新しい固定資産の入力を、まとめて行うことができるので、入力のし忘れを防ぎ、時短にもつながる

　また、自宅を事務所と兼用している場合、家賃や水道光熱費、通信費の一部を経費として計上できます（ただし白色申告では、事業に使った割合が50％以上に限られます）。「やよいの白色申告オンライン」では、通常の取引と同じようにいったん全額を入力しておき、確定申告書の作成時に家事按分を計算します。

白色申告では、通信費や水道光熱費などを業務に50％以上使っていれば経費として計上できる

　そのほか、社会保険料・生命保険料などは控除の対象となるので、経費には計上しません。また、アルバイトなどの給与所得、年金収入、退職金などは、事業以外の収入なので、売上としては計上せず、確定申告書の作成時に入力します。

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