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宇宙建築にも活躍?「生きたレンガ」を作るバクテリア

2020年01月23日 07時41分更新

文● Charlotte Jee

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The University of Colorado Boulder College of Engineering and Applied Science

湿った砂の混合物が固いレンガに変化し、さらにその物質自体のコピーを作り出せる生物が見つかった。

コロラド大学ボルダー校の研究チームは、二酸化炭素、日光、栄養素を吸収する一種の光合成細菌を使用して、炭酸カルシウムを生成した。この炭酸カルシウムは、岩、真珠、貝殻に見られる硬い化合物である。 その生成方法は、以下の通りだ。塩水と他の栄養素を含む温かい混合物の中でバクテリアを増殖させ、その混合物に砂とゼラチンと組み合わせる。さらにその混合物を型に注いで冷却するとゼラチンが固まり、細菌がさらに増殖できる「足場(スキャフォールド)」が形成される。バクテリアは足場全体に炭酸カルシウムを堆積させていき、およそ1日かけて柔らかい泥をより硬い素材に変える。混合物の色は最初は緑色だが、乾燥すると色は薄くなる。マター(Matter)誌で発表されたこの研究は、米軍の研究部門である米国国防先端研究計画局(DARPA)から資金提供を受けている。

コロラド大学の研究チームは、この素材を2インチ(約5センチ)の立方体に切り、その立方体の上に立ってみた。そしてこの素材が、従来のコンクリートほど強くはないが、人が立っても砕けないほどの強度を持つことを発見した。 靴を入れる箱ぐらいの大きさなら、建設用レンガとして使用するのに十分な強度になるかもしれない。

コロラド大学の研究者によれば、この新素材の大きな利点は、全体がバクテリアを中心としたプロセスとなっていることだ。このバクテリアはレンガを作るのに役立ち、レンガの中に生き続け、後からさらにより多くのレンガを作ることを可能にする。 砂漠や宇宙のような、人を寄せ付けない環境での建設に、この素材が役立つ可能性がある。また、建物を作るときに使用できれば、温室効果ガスを放出するのではなく吸収してくれる、低炭素なコンクリートの代替物にもなるだろう。

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