私の夫はもともと家事嫌い。夫の父も家事はしない人だったので、自然に家事は女性がやるもの、と決めつけていたようです。
しかしそんな夫も、ある出来事をきっかけに家事や育児を手伝うようになりました。その出来事とは、3歳児健診で長男の発達の遅れが判明したことでした。
当時の私は、二人目の子供を出産したばかり。休む暇なく、赤ちゃんお世話や長男の育児、家事に追われヘトヘトでした。自由にできる時間はなく、日々の疲れが少しずつ溜まっていきました。同時に、家事や育児をしない夫への不満も溜まっていったことは言うまでもありません。
そんな矢先に、長男の発達遅れが判明。発達障害の疑いがあるということで、そこから息子への療育(発達の遅れを補うための支援)もスタートしました。私はなんとか息子の発達をサポートしたいと必死で息子の療育をしながら、今までどおり、家事や育児をすべて一人でやっていました。ですが、このような生活をずっと続けられるものではありません。どんどん私のストレスは積もり積もっていくばかり。
そして、ついに私は、そのストレスを、夫の前で爆発させてしまいました。
長男が赤ちゃんの髪の毛を引っ張って泣かせていたときのこと。いつも「乱暴なことをしてはいけないよ」と注意しているのに、まったく言うことをきかない長男をみて、あろうことか、私は「こんな子供、産まなきゃよかった!」と叫んでしまいました。とうとうストレスが限界に達し、日頃の不満が一気に爆発してしまったのです。私はそのまま泣き崩れました。そして大変なことを口走ってしまったと我に返りながら、長男に何度も「ごめんね、ごめんね…」と謝りました。
夫は私の様子をみて、ただならぬ様子を感じたのでしょう。私に「大丈夫か?」と声をかけると、息子を引き寄せ、抱っこしました。
夫が変わったのはそれからです。少しずつ育児に協力するようになり、頼まなくても子供と一緒に遊んでくれるようになりました。時には一緒にお風呂に入ったり、ごはんを食べさせたりすることも。何もしない夫が、イクメンパパへと変わっていったのです。
数年経った今、あの出来事について夫に尋ねてみると、夫は私のことを「育児ノイローゼになった」と思っていたようです。私だけに育児をまかせることに危機感を感じ、協力しなくてはいけないと悟ったとのことでした。私も当時のことを振ると、我慢をせず、もっと早く夫にSOSを出すべきだったと感じています。
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※筆者による寄稿記事です