台北のASUS本社で開発者を直撃だっ!!

100万円で買えるモンスターノートPC「ProArt StudioBook One」

文●ジャイアン鈴木、編集● ASCII

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 ASUSは1月16日に、ASUS本社にて「CES 2020」で発表された新製品群の説明会「ASUS APAC CES 2020 MEDIA Summit」を開催しました。

 筆者は本イベントの招待を受けて参加したので、多数の製品群のなかから特に日本市場に投入される可能性が高いと思われる注目製品のファーストインプレッションをお届けいたします。

 今回ご紹介するのは、5000ドル級の外部グラフィックスを搭載したモンスターノートPC「ProArt StudioBook One」。これがなんともいい意味で変態チックな内部構造なのでぜひご覧ください。

「ProArt SurdioBook One」

 ぱっと見は、スタイリッシュだけどオーソドックスなクラムシェル型ノートPCのようなProArt StudioBook Oneですが、実はマザーボードはディスプレー側に内蔵されています。キーボード側にはバッテリーしか入っていないのです。

横から見るとディスプレー側のほうが厚く、またインターフェースもディスプレー側に実装されていることがわかります

ディスプレーを開くと天面下側が自動的に開かれます

 このような構造になっている理由は効率的な冷却のため。もちろん皆さんご存じのとおり、暖かい空気は上に、冷たい空気は下に移動します。その自然な流れに逆らうことなく高発熱パーツを冷却するため、下側に大型の冷却ファンを2基搭載し、下側から冷気を給気して、上側へ熱気を排気する構造を採用しているわけです。

 また、キーボード下にバッテリーのみを内蔵することでタイピング時に不快な熱を感じなくて済む効果と、マザーボードの熱をバッテリーに伝えないことで寿命を延ばす効果も狙った設計とのことです。理に適っていますね。

ディスプレーを開くと、天面下側が自動的に4.6度開き、大きな吸気口が現れます。ヒートシンクは強度と軽さが必要なためチタニウム製が採用されています

 スペックはモンスタークラス。CPUはCore i9-9980HK(8コア16スレッド、2.4〜5.0GHz)、外部グラフィックスはNVIDIA Quadro RTX 6000、メモリーは32GB(DDR4-2666)、ストレージは1TB SSD、ディスプレーは15.6型UHD液晶ディスプレー(3840×2160ドット、Adobe RGB 100%、リフレッシュレート120Hz)を搭載。インターフェースはThunderbolt 3を3基搭載しており、最大3台のディスプレーに8Kで映像出力可能です。

 ワイヤレス通信機能はWi-Fi 5(11ac)とBluetooth 5.0をサポート。Wi-Fi 6非対応なのはちょっと残念ですね。364.4×245.0×24.2mm、2.9kgのボディーには90Whrのバッテリーが内蔵されています。

本体天面

本体右側面にはThunderbolt 3端子を2基用意

本体左側面には電源端子とThunderbolt 3端子を1基用意。Thunderbolt 3端子はDisplayPort 1.4の映像出力に対応しています

ディスプレーはCorning Gorilla Glass 5でカバーされています

 これだけハイパワーなマシンなので、さぞやACアダプターが大きいだろうと思いきや、300Wと大容量なのにもかかわらず、窒化ガリウム(GaN)方式を採用することで、435.6gの超軽量ACアダプターを実現。ProArt StudioBook One本体と同じぐらい、このACアダプターには驚かされました。

大容量300WのACアダプターで実測436.5gという脅威の軽さを実現。これ単体でほしい方は多いのでは?

大きさは手のひらサイズ。ゲーミングノートPCの激重いACアダプターのすべてが、早急に窒化ガリウム(GaN)方式を採用することを強く望みます

 ASUSの説明員に価格について質問したところ、5000ドルクラスの外部グラフィックスを搭載しているため、仮に日本で発売するのであれば100万円を超えるだろうとの回答が得られました(日本発売は未定)。ISV認定を取得しているプロフェッショナルクリエイター向けのProArt StudioBook Oneが高価なのは仕方ありません。しかし、本製品のデザイン、内部構造自体はコンシューマーユーザーにも非常に魅力的。外部グラフィックスにGeForce系を採用して低価格化したコンシューマー向けモデルの登場を強く期待したいところです。

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