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フリマアプリで偽物を売る「インチキ業者」の見抜き方5つのポイント

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メルカリやラクマ、ペイペイフリマなど、フリマアプリで買い物をする人が増えているなか、ブランド品の偽物をつかまされる被害も多発している。「偽物」販売者の特徴と、対応策を取材した。

フリマアプリで稼ぐのは
50代、60代!

ブルガリの偽リング
Mさんが危うく購入しそうになったブルガリの偽リング。貴金属店の鑑定でまったく金が含まれていないことがわかった Photo:San Miguel Chikuzen(以下同)

 王者「メルカリ」を猛追する楽天運営の「ラクマ」に加えて、昨年10月にはヤフー運営の「ペイペイフリマ」も登場し、3強時代へと突入した個人フリマアプリ。市場規模が年々拡大する中で、偽ブランドの出品も依然として目立っている。各社対策を強化しているが、いたちごっこ状態だ。

 この秋にラクマで偽ブランド品の購入手続きをしてしまい、売買が成立しそうになった都内の50代女性Mさんの体験談を紹介しながら、現状をお伝えしたい。

 現在、メルカリなどの個人フリマ利用者でもっとも稼ぐことができるのは、実は50、60代などの中高年層だ。その理由は、メルカリやラクマは個人と個人の取引を前提としており、原則として業者はNG。そのため、新品の雑貨などよりは私物の中古品、未使用の新古品などを前提に取引されているからだ。

 20代の学生と50代では、50代のほうが断捨離が必要なくらい不用品を持っているだろう。特に日本人は物を捨てるのが苦手で、溜め込む傾向にあるからなおさらだ。

 年齢を重ねた人の自宅では、お中元やお歳暮、結婚式の引き出物など、皿やコップ、記念品などは使わずそのまま押入れに…なんてことも多いと思う。他にもブランド品のバッグや衣類、装飾品など、若い人よりは中高年層が稼げるのは、価値ある未使用の持ち物が多く、売却単価が高いからだ。

 ただ、ここで1つ大きな壁となるのが、高く売れる物はたくさんあるが、売るスキルがないという点だろう。スマートフォンも必要だし、撮影や説明文を書くスキル、何よりも、売れた後にどうやって送ればいいか分からないという声はよく聞かれる。

 今、そのような中高年のたちをターゲットにした物販塾が多く開催されている。実際に不要品を出品して売りお金に変えるまでを、手取り足取り、一から教えるような塾が人気を集めているのだ。

 冒頭の偽ブランド品を危うく購入するところだったMさんも、そんな塾で売るスキルを身につけた1人。月に4~5万円の利益は稼ぐようになったので、その稼ぎで、友人や子どもへブランド品を買ってプレゼントしようと思ったそうだ。

偽物だった
「ブルガリ」のリング

重さはわずか3グラム。まるでおもちゃの指輪だ

 購入したのは「ブルガリ」のリング。新品同様となっており、写真もきれいだった。購入手続きをし、その後7日ほどで「佐川急便」で届けられた。中を開けてみると、写真と違い輝きがなく、何よりもリング自体が軽い。怪しんだMさんは知り合いの貴金属店(古物商)へ持ち込んだところ、ひと目で偽物だと断定された。重さを測ると3グラム。金の含有量を計測すると、このリングにはまったく金が含まれないことが分かった。

 Mさんは、出品者へ連絡して偽物なので返品したい旨を伝えるも、出品者は本物で間違いないと頑なに言い張る。警察へ相談すると伝えると、渋々返品に応じることになり、返品先を伝えてきた。奇妙なことに出品者の住所は大阪府になっていたが、なぜか返品先は兵庫県姫路市だった。

 Mさんは、評価する前に出品者へ連絡したことが功を奏し、代金を1円も騙し取られずに済んだ。商品確認をする前に評価することは厳禁なのだ。

「昨年10月に始まったばかりのペイペイフリマも偽物が少なくありません。ラクマは、元々は『フリル』という女性向けブランドに強みを持つアプリだったのですが、ラクマが吸収し新ラクマとなった経緯があります。私は、フリル時代のほうがブランド品を安心して買うことができていたので、現状のラクマは残念です。最終的には購入者が出品者情報などをよくチェックして気をつけるしか自衛策がないのが現実です」(都内の物販塾女性講師)

 そのラクマは今後、どのようにして偽ブランド品対策をするのか?取材をしてみた。

「日本最大級のインターネットショップ楽天の豊富なデータベースと連動させて検知ロジックを強化、アップデートを加速させています。また、24時間365日パトロールすることで、禁止商品を早く見つけ削除もしています。さらには、ブランドメーカーや『CIPP(インターネット知的財産権侵害品流通防止協議会)』などとの連携強化も進め、常に対応力強化へ努めています。アプリ上のお知らせで、購入者へは禁止商品についてお知らせを出して促したり、出品者へは特定のブランドを出品するときには注意をポップアップ表示させたりするなど、安心してお買い物ができるよう取り組みを強化しています」(楽天のラクマ担当者)

「偽物出品者」の
5つの特徴とは

 Mさんなどからの情報を元に、調査した偽ブランド品出品者の共通点をまとめてみると、以下のような特徴がある。

(1)商品状態が新品または未使用に近い(未使用に近い状態で正規の中古品よりも安いことは考えられない)
(2)出品者の評価が0。または、5以下(最近は、2~3の評価がついていることがあるが、仲間内でのサクラ評価の可能性が高い)
(3)発送日の目安は支払い後、4~7日(選択できる最長期間となっている)
(4)発送元の地域は、大阪府を中心に関西が多い(まれに北海道や秋田県もある)
(5)他の出品一覧を見るとブランド品のみ

 (4)については補足が必要だろう。発送元に関西が多いのは、ニセ商品は中国から国際発送されて関西空港近くにある輸入代行業者名で国内転送され発送されることが多いからだ。運送業者は「佐川急便」が多い。中国から航空便を利用すると、日本国内では佐川急便が担当することが多いのだ。

 そもそも、ラクマもメルカリも、契約運送業者(通常よりも安く発送できる)は「ヤマト運輸」と「日本郵便」であり、佐川急便は含まれていない。

 著者が試しに、偽ブランド品を出品していると思われる出品者に、「シリアル番号の写真を見せてほしい」と依頼したら、即コメントを削除された。もう1度送ると、ブロックされた。そのような対応マニュアルになっているのだろうか。

 さらに別の出品者に対し、中国語で「日本で偽ブランド品を販売することは犯罪ですよ」や「ラクマでは無在庫販売はルール違反だとご存じですか?」などと書き込んでみたら、即ブロックされた。

 これらの怪しいアカウントをラクマへ通報したら即日商品は削除されて、アカウントも停止されているので、担当者の話のように対応はしてくれているようだ。

 ラクマの担当者が呼びかけるように、偽物だと分かった時点で、ラクマへ通報と相談を入れることは、詐欺被害を防ぐ有効手段となる。繰り返すが、評価をする前に、ラクマなど運営者へ相談することが重要である。

 なぜなら、一度評価をしてしまうと購入金額が相手に支払われてしまうため、取り返すのが困難になるからだ。一方、出品者は早く評価をするように促してくるだろうが、無視してかまわない。

 現状だと残念ながら自己防衛しか有効策がないようなのが悲しい限りだが、もっと安全に個人フリマが楽しめる環境が訪れることを期待したい。

(筑前サンミゲル/5時から作家塾®)


※本記事はダイヤモンド・オンラインからの転載です。転載元はこちら

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