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ロードマップでわかる!当世プロセッサー事情 第544回

経費削減とM&Aで売上を増加させたHP 業界に多大な影響を与えた現存メーカー

2020年01月07日 12時00分更新

文● 大原雄介(http://www.yusuke-ohara.com/) 編集●北村/ASCII.jp

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ダイナミックな経費削減
10人に1人がリストラ対象

 経費削減もまたダイナミックだった。2005年度に策定したリストラプランにより、2007年第1四半期までに1万5200人(このうち2006年10月までに1万4200人)が削減され、さらにその後早期退職制度を利用して3000人あまりが削減された。そして2008年のEDSの買収後に、2012年までに24700人を削減することが発表された。

 ちなみに2008年10月の時点でHPの従業員数はおおよそ32万1000人(全世界)とされているが、ここには買収されたEDSの従業員13万6000人(全世界)も含まれている。削減対象の半分は米国ということになっていた。要するに旧HPの10人に1人がリストラ対象になったわけだ。

 こうしたダイナミックな経費削減は、当たり前であるが短期利益を貴ぶ株主にとっては喜ばしい。HPの株価は、Hurd氏が就任した2005年4月1日が9.86ドル。これが辞任少し前の2010年7月23日には20.95ドルまで上がっている。

 前回も説明したが、売上5割アップ、利益率を2~3倍にし、株価も倍増とあれば、経営者としては申し分ないということになる(続く)。

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