2020年はついにAndroidデバイスを提供するマイクロソフト
MacとiPhoneのような関係を構築できるか?
Windows 10 Mobileをあきらめたマイクロソフトだが、今年は、マイクロソフトブランドのAndroidスマートフォン「Surface Duo」の出荷も予定されている。マイクロソフトがAndroidを搭載したハードウェアを販売する目的の1つは、メーカー組み込みのアプリケーションでなければできないような機能の実現と言える。
具体的には現在サムスンのスマートフォンだけが可能にしている「スマートフォンの画面」のような「管理者権限」が必要な機能を組み込んだAndroidスマートフォンを提供するためにはそうしないといけなかったからだ。Windows 10 PCとスマートフォンの連携に関してはまだまだやることがある。たとえば、Windows 10 Mobileでは、テザリングをPC側から起動する仕組みが搭載されていて、一回設定しておけば、スマートフォンを操作しなくてもモバイルホットスポット機能を利用することができた。しかし、現状のAndroidとWindowsの組み合わせではそれはできない。
テザリングの制御には管理者権限が必要なため、Playストアからインストールする通常アプリケーションからは制御ができないようになっているからだ。しかし、GoogleのChromeBookの一部機種(すべてのChromeBookではない)は、Androidスマートフォンのモバイルホットスポット機能をオンにする機能を持つ。これは、GoogleがAndroidとChromeBookを開発しているため、どんな機能でも入れることができるからだ。しかし、サードパーティのアプリケーションはセキュリティのためにこうした機能を実現することができない。
この点から考えると、現状のWindowsとスマートフォンの連携機能は、“道半ば”といえる。2020年の機能アップデートをベースにAndroidスマートフォンなど必要なハードウェアの提供が行われたのちに本格的な段階を迎えるのではないかと思われる。この組み合わせがうまくいけば、Androidスマートフォンメーカーの中には、サムスンのようにWindowsと連携する機能を最初から搭載したAndroidスマホを開発するメーカーも出てくる可能性がある。そうなると、マイクロソフトは、OSは提供せずとも必要な機能をスマートフォンに入れられるようになるはずだ。
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