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最新パーツ性能チェック 第279回

2020年最初の新型SSD WD Blue SN550 NVMe SSDを試す

2020年01月02日 12時00分更新

文● 藤田 忠 編集●北村/ASCII

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キャッシュオーバー時も800MB/sec台で書き込み

 続いて、TLC NAND採用SSDのパフォーマンスチェックで欠かせない、大容量の書き込み作業を行なった際に、ライトパフォーマンスがダウンしてしまう“キャッシュあふれ”が発生する書き込み総量と、ダウンした際の書き込み速度を見てみよう。

 前モデルのWD Blue SN500 NVMeの500GBでは、書き込み総量6GB程度でキャッシュ容量を超過し、上位モデルのWD Black SN750 1TBでも13GB程度にで超過するため、「WDS100T2B0C」も、「HD Tune Pro」の「File Benchmark」を20GBで実行してみると、予想通り書き込み総量が13GB程度に達した時点で、ライト速度は800MB/sec台にまでダウンした。

 実コピーでも同じで、37GB程度のファイルコピーを行なうと、13GB程度の書き込み後は800MB/sec台まで下がっている。

HD Tune ProのFile Benchmarkを20GBで実行。書き込み総量13GBでキャッシュを超過している

13GB程度をコピーしたあとは、800MB/sec台までダウンしている

連続リード・ライト時も温度は60度台を維持

 最後はリード・ライトを連続実行した高負荷時の温度をチェックしておこう。計測はバラック状態で室温14度前後と、PCケースに収めた状態とは条件がかなり異なってくるが、マザーボード搭載ヒートシンク非装着の状態でATTO Disk Benchmarkをテスト回数10回で実行して負荷を掛けると、温度は50度台で推移し最大でも60度だった。

 CPUクーラーやPCケースフロントファンからのエアフローがあれば、ヒートシンクなしのマザーボードでも不安なく使えそうだ。

HWiNFO64で温度をチェック。連続してリード・ライトを実行しても、温度は最大で60度だった

価格はもう一声だが令和2年のコスパ自作に狙い目

 コストを抑えながら、リード2400MB/sec、ライト2000MB/secのアクセス速度や、高い耐久性、大容量を実現する「WD Blue SN550 NVMe」の1TB「WDS100T2B0C」は、十分買いと言える。

高速、大容量なUSB外付けストレージやNASへの搭載など、1TBで1万3800円前後になるWD Blue SN550 NVMeの1TBはいろいろ使えそうだ

 対抗となり得るNVMe SSDとしては、アキバの週末特価の常連で最安時は1TBモデルで1万円台とお買得なCrucial「P1」の1TBモデル「CT1000P1SSD8JP」があるが、こちらは耐久性の目安となる総書き込み容量が、TLC NANDから大きくダウンするQLC NANDを採用している。QLCだからといって必要以上に不安視する必要はないが、総書き込み容量は「WDS100T2B0C」の3分の1になる200TBWなのが気になるところだ。

実測シーケンシャルリード2000MB/sec、同ライト1700MB/secのアクセス速度を発揮するCrucial P1 1TBモデル

 さらにプラス3000円した1万6000円台まで視野に入れると、実測リード3200MB/sec、ライト2300MB/secのパフォーマンスを発揮するADATA「SX8200PRO」にも手が届くことになるが、上位モデルの「WD Black SN750 NVMe」シリーズなど、アキバでの週末特価が目立つWestern Digitalだけに、今後の価格ダウンに大いに期待できるので、これからコスパ重視で1TB NVMe SSDを選ぶ際は、「WD Blue SN550 NVMe」を狙っていこう。

コスパ優秀なADATA「SX8200Pro」シリーズも、引き続き狙い目と言える

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