このページの本文へ

松村太郎の「アップル時評」ニュース解説・戦略分析 第68回

新Magic Keyboardをさっそく試す:

アップル16インチ「MacBook Pro」キーボードが極楽に

2019年11月13日 22時30分更新

文● 松村太郎 @taromatsumura

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

●ノート型にMagic Keyboardが誕生

 さて、MacBook Proの改良には、クリエイターの意見を大きく取り入れたそうですが、その中に快適なキーボードという要望があったそうです。これは主にアプリ開発などに携わるエンジニアから、キーボードの信頼性向上や、独立したESCキーなどのリクエストが上がっており、キーボードのエンジニアリングを通じて、新たなキーボードの開発に乗り出しました。

 キーボードの研究においては、次の6項目に着目したそうです。

・ユーザーそれぞれのくせなどに起因する要因
・キーのデザイン
・キーの感触
・打鍵音
・タイピングの正確性
・ユーザー認知

 これらの研究やユーザーからのフィードバックを得ながら行き着いたのは、iMac Proとともに出荷されたMagic Keyboardに着想を得たシザーメカニズムの新しいキーボードでした。

 これまでのバタフライキーボードは、キーの安定性向上とデバイスの薄型化に大きく寄与してきました。その一方で打鍵音が大きくなりすぎたり、0.55mmの浅いキーストロークしか確保できなかったり、ホコリなどの影響を受けやすいといった問題点がありました。

 そこでMacBook Pro 16インチ向けに開発されたMagic Keyboardは、キーキャップをデザインしなおし、ガタガタせず安定した感触を実現しつつ、独自にデザインしたラバードームに静粛性と圧力を逃す役割を持たせ、設計を見なおしたシザーメカニズムによって1mmのキーストロークを実現しています。

 またキー配列では、独立したESCキーと、逆T型の矢印キーなどが復活しました。16インチMacBook Proのキーボードは、2015年モデルまで採用されていたMacBook Proのシザーキーボードに、Touch BarとTouch IDを加え、バタフライキーボード時代に拡大されたキートップの面積を踏襲した、まったく新しいキーボード、というプロフィールになります。

Touch Barに吸収されていたESCキーが復活した

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン