おじさんたちのモービル1神話
次のオイル交換は自分でしようと決めておりましたが、クルマを買ったのが20年ぶりなら、自分でオイル交換するのも20年ぶり。すなわちオイルを買うのも20年ぶりということで、オイルの選択が難しいという話であります。取り急ぎ、昔と同じように黙って「モービル1」でも入れとくか。ということでモービル1の0W-40を買ってみたんであります。
モービル1といえば「凍ったバナナで釘を打つ」コマーシャルフィルムが有名です。マイナス40度の世界ではほかのオイルは固まってしまう、でもモービル1なら流動性を失わない。その様子を凍って砕けるバラなどと共に映像化したものであります。
このコマーシャルが始まったのは、1970年代も半ばを過ぎたあたりからでしょうか。比較広告の例としてもよく知られ、広告の勉強をされているなら、若い方でもご存知かもしれません。モービル1は化学合成油の先駆けでしたから、それまで主流だった鉱物油との差をわかりやすく示す必要があったわけです。
おかげで昭和のおじさんには、モービル1は比類なき高性能オイルとして認識されてきました。現在でも日産GT-Rに純正指定されるなど、高性能ぶりは健在のようです。
ただ驚いたのは、その価格。私は4リッター缶を8%消費税時代に税込み4970円で購入いたしました。いわゆる激安価格に違いありませんが、昔はその倍ほどした記憶があります。のみならず、気がつくとほかの化学合成油もびっくりするほど安い。私が知らない間に、なにか技術革新でもあったのか。
そうした事情を検索しているうちに「化学合成油」の呼称を巡って争われた、モービルVS.カストロールの一件を知るわけです。まあ、ご存知の方には耳がタコになるような話でありましょう。
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