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「名車」とは?超素人記者が初めての東京モーターショーで考えてみた

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Photo by Masataka Tsuchimoto

2年に1度の自動車の見本市「東京モーターショー」(24日~11月4日、東京ビッグサイトなど)。プレスデーの23日、業界取材経験の“超”浅い記者が、あるミッションを自らに課して、東西約2kmの広大な会場を2万歩近く歩き回った。(ダイヤモンド編集部 土本匡孝)

初モーターショーは怒濤のプレゼン行脚から

 プレスデーのお目当てはプレスブリーフィングだ。初日だけで大手自動車・部品メーカーら35企業・組織の経営陣が本気のプレゼンテーションを披露した。

 トップバッターは、午前8時30分から始まった鈴木俊宏・スズキ社長。その後15分刻みで、ホンダ、日産自動車、三菱自動車、マツダ、トヨタ自動車、ダイハツ、SUBARU……と延々と続き、気づけば終わったのは午後6時前だった。

 五つの展示棟に分かれているのが厄介で、発表が終わるたびに報道陣らの大集団移動が発生する。発表終了まで待っていたら、次の発表ではステージ上の新車を拝顔できないほど後方になってしまう。会場地図とブリーフィングスケジュールをにらみながら、回り先の作戦を練る。これほど多くの新車を1日で見て回るのは人生初で、意気高揚し、疲れは感じなかった。

 記者が抱えていたミッションは、「名車とは何か」の条件を自分なりに見つけること。21日から、週刊ダイヤモンドとダイヤモンド・オンライン用に、「未来に残したい名車」「復活してほしい名車」のウェブアンケート(詳細は後述)を開始しており、アンケート作成者として一定の答えを用意しておきたかったのだ。

 実はアンケート作成前、記者は某自動車広報マンたちに参考意見を求めた。だが、「名車の条件は人それぞれ。答えはない」とにべもない。それでも食い下がって話し合うと、一般読者向けアンケートということもあって、「異性にモテる」「映画やテレビドラマに登場」「遊びに行くのに便利」といった、やや目線の低い名車の条件が浮かび上がってきた。

美しいクルマ、超小さいクルマ、お化け屋敷?

 繰り返すが、記者は自動車業界のど素人だ。現在マイカーはなく、過去に乗っていたクルマ4台はいずれも中古。はっきりいってクルマにあまりこだわりはないし、そもそもクルマの何たるかをよく分かっていない。

 そんな記者に見初められても嬉しくない(逆に見初められなくても気にしない)と思うが、足を棒にして東京モーターショーを回り、目に焼き付いた車種をあえて言いたい。

 まずは東京ビッグサイト南展示棟で公開の、独ダイムラー社のメルセデス・ベンツのショーカー「Vision EQS」。流線型のデザインの美しさにハッとした。

独メルセデス・ベンツ「Vision EQS」。「現代的ラグジュアリーは無駄を減らして本質部分を残すこと」だそう Photo by Masataka Tsuchimoto

 東京ビッグサイト青海展示棟Bホールで見た、トヨタ自動車の電動スポーツカー「e-RACER」にも未来の車のトキメキを感じた。

トヨタ自動車「e-RACER」。プレスデーではモリゾウこと豊田章男社長自ら紹介した Photo by Masataka Tsuchimoto

 どちらもまず見た目がカッコいい。たとえ将来、同種の車が市場投入されてもとても手が届かない値段になるのだろうが、「あこがれ」も名車の条件だろう。

マイクロモビリティシステムズの超小型電動自動車「マイクロリノー」。車両の長さわずか2.4m Photo by Masataka Tsuchimoto

 変わり種ではあるが、青海展示棟Bホールで、スイス・マイクロモビリティシステムズの超小型電動自動車「マイクロリノー」にもグッときた。2人乗りで前面がドアという斬新な発想。狭い場所の駐車に便利だ。「実用的」も名車の条件かもしれない。

 青海エリアMEGAWEBでは、ひっそりとソニーが車載カメラ用CMOSイメージセンサーをアピールしていた。自動運転では、肉眼に代わる「クルマの目」として重宝されるからだ。主催者側の要請を受け、初めて“クルマの祭典”に半導体を出展したのだという。

ソニーの車載カメラ用CMOSイメージセンサーの実力をアピールするブース。外観はまるで文化祭のお化け屋敷 Photo by Masataka Tsuchimoto

 自動運転にはレベル0~5の区分があるが、一部または全部においてシステムに自動車の機能が委ねられるレベル3以上で状況は大きく変わってくる。政府のロードマップ上は2020年までには高速道路でレベル3が始まる。いわば本格的な自動運転時代の到来だ。

 CMOSイメージセンサーのように、自動運転に不可欠な「部品」の良し悪しも、近い将来の名車の条件に挙がってくるのかもしれない。

気になるアンケート途中経過は

 現在、ダイヤモンド編集部では、『未来に残したい名車』に関する読者アンケートを実施中だ。

 ノミネート上位車種の発表は締め切り後のお楽しみとして、「未来に残ってほしい名車の理由(条件、複数回答可)」に限って途中経過を公開すると、▽見た目がカッコいい(47%)▽とにかく自分の世代のあこがれ(30%)▽ドライブして楽しい(29%)――が上位を占めた。「復活してほしい名車」アンケートでもほぼ同じ傾向が出ている。

 一方、「実用性」「安全性能」「乗り心地」などは、名車の理由(条件)としては支持率が低い。前出のマイクロリノーのような実用性がある自動車も名車たり得るのにもかかわらず、だ。クルマが単なる移動手段とみなされるようになって久しいが、自動車ユーザーは今もなお、クルマに“エモーショナル”な魅力を期待しているようだ。

 クルマは人の暮らしと共にある。高級品なのに実用性もある不思議な距離感のハードウェアだ。そんなクルマの形が電動化、自動運転などテクノロジーの発展で否応なく変わろうとしている。一抹の寂しさを感じながら、「名車」アンケートで“今”の多様な意見を反映させたい。

 本アンケート『未来に残したい名車』に興味を持たれた方は、詳細をhttp://cl.diamond.jp/c/aa6raewIkXiezoab こちらからチェックしてみてほしい。回答時間5分程度の簡単な内容で、締め切りは2019年10月27日(日)正午となっている。


※本記事はダイヤモンド・オンラインからの転載です。転載元はこちら

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