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悪徳セミナー業者が巣くう「集客ポータルサイト」にご用心

2019年10月18日 06時00分更新

文● 島野美穂(ダイヤモンド・オンライン

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スキルアップを目指すビジネスマンたちが足しげく通うセミナー。ビジネス関連以外にも、自己啓発やアートなどちまたには多種多様なテーマのセミナーが溢れている。セミナー業界は今や、完全なる飽和状態なのだ。そんな状況がひと目でわかるのが、集客ポータルサイト。集客ツールであるポータルサイトをのぞけば、その数の多さに驚かされるとともに、セミナー業界の“闇”を垣間見ることができる。(清談社 島野美穂)

申し込み直後から
キャンセル料が100%!?

セミナー業界は今や、完全なる飽和状態です。
セミナー主催者が集客のために使うポータルサイトをのぞけば、怪しいキャンセルポリシーや告知文が散見される(写真はイメージです) Photo:PIXTA

 セミナー主催者は、集客の販路としてポータルサイトを利用する。セミナーの情報をポータルサイトに掲載すると、興味を持った客がサイト経由で申し込みができるという流れになっている。

 ところが、集客ポータルサイトによっては、規約が曖昧なところも多く、セミナーの内容に関しては“すべて主催者におまかせ”であることが珍しくない。そのため、通常では考えられないような告知文が載っている。
 
ある集客ポータルサイトには、
『今回は少人数での開催になりますので、キャンセル料は50%にします』
『講座お申し込み直後から、キャンセル料100%いただきます』

 といった、いかにも怪しいキャンセルポリシーをいくつも確認することができた。しかもキャンセルポリシーがあればまだ良心的で、参加費が100万円以上するにもかかわらず、キャンセルポリシーが一切書かれていないセミナーもあった。

 また、あるセミナーの告知を見ると、最初は8人の募集だったはずが、突如20人の募集に変わり、参加費も数十万円規模で変更していた。企画段階ならまだしも、詳細をオープンしたあとに、参加費が数十万円単位で変わるというのは、不安しか感じられない。

 ところが、現実にはこうした事実を知らずに参加してしまう人間もいるのだ。 セミナービジネスに詳しい株式会社エッセンシャルの相馬一進氏は、集客ポータルサイトに集まる人々を、「情弱連合」と呼ぶ。

「集客ポータルサイトを利用するセミナーの主催者も参加者も、みんなあわせて情報弱者です。上記のような怪しい告知文は、普通の人なら当たり前に避けます。ところが、『集客ポータルサイトに載っているセミナーだから安心』と思っている人々が一定数いるのが事実です」

 相馬氏によれば、集客ポータルサイトを利用するのは、「集客方法を学んでいないセミナー主催者」だという。

「まともなセミナー主催者は、ポータルサイトを利用せずに集客できます。利用するのは、自力で集客できない主催者が、使えるツールはすべて使えという気持ちで利用しているにすぎません」

集客ポータルサイトで稼げているのは
セミナーを売る人にあらず

 集客ポータルサイトを利用するのは、ビジネスの知識がない初心者。明らかに怪しい告知を掲載するのも、法律を知らない何よりの証拠だ。

「商品を販売する際、HPに記載する文言は、景品表示法に詳しい弁護士や、専門コンサルタントのチェックを受けるのが普通です。それがないという時点で、まともにビジネスをしている業者ではないことが一目瞭然です」

 もちろん、きちんとビジネスを学び、あくまで集客方法の一つとしてポータルサイトを利用している人もいるはずだ。ところが、セミナー業が飽和状態になったことで玉石混交、むしろ石だらけの状態になった今、集客ポータルサイトの中から、まともなセミナーを探すほうが難しいのだ。

 また、相馬氏によれば、集客ポータルサイトを利用する多くのセミナー主催者は、稼げていないのが実情だそうだ。

「集客ポータルサイトを使って、ちゃんとセミナーの集客が成功している人は一握りです。それも恐らく、普通のセミナー主催者ではなく、『集客ポータルサイトを使って、稼ぐ方法』をコンテンツ化して売りに出している人でしょう。Facebookも、YouTubeも、どんなプラットフォームにも、探せば必ず『このプラットフォームを使って稼ぐ方法を教えます』と言って集客している人たちがいます」

 ゴールドラッシュでは、金を掘りに行く人より、ツルハシを売る人のほうがはるかにもうけたという逸話があるが、集客ポータルサイトでも同じことが起きているのだ。

「集客ポータルサイトを有効活用できているのは、恐らくそういったプラットフォームを利用した稼ぎ方を教えている人たちのみ。あとの人たちは、とりあえず情報を載せているにすぎません。掲載費は無料のものもありますし、高くても数千円程度なので、リスクがないからです」

情弱連合の中から
質のいいセミナーを見つけるには?

『情弱連合』と呼ばれる集客ポータルサイトだが、その中から、質のいいセミナーと、そうでないセミナーの見分け方はあるのだろうか。

「数が多すぎるため、サイトを見ただけでは難しいというのが正直なところです。強いて挙げるとすれば、『お客様の声』を見ることです。まずは、セミナーによって自分が得たい結果がなんなのか熟考すること。そして、過去の参加者の声を照らし合わせて、自分が求める結果が得られているようであれば、そのセミナーの信用度が少しだけ上がります」

 一方、気をつけてほしいのは「感動しました」「このセミナーで人生が変わりました」などの抽象的なキーワード。

「感動するだけなら、映画を見ればできます。具体的な学びや、実際に達成した出来事などが書かれていないものは、近づかないほうがいいでしょう。そして最も大事なのは、即決しないこと。面白そうなセミナーがあったとしても、主催者がどんな人物なのか、周りにはどんな人物がいるのか、できる限りリサーチするようにしてください。悪徳セミナー業者はそこらじゅうにいて、スキを見せたら最後、お金と時間を搾り取られます」

 有象無象が集まる集客ポータルサイト。本当に学びを得たいと思うのであれば、近づかないのが正解。どうしても気になるセミナーというのであれば、「お客様の声」を確認し、なおかつ徹底的なリサーチをお忘れなく。


※本記事はダイヤモンド・オンラインからの転載です。転載元はこちら

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