このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

「Smart Data Platform」を強くアピール、創立20周年で“新たな創業”目指すNTT Com Forum 2019基調講演

NTT Com庄司社長「データ基盤サービスが今後の成長エンジンに」

2019年10月04日 07時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 NTTコミュニケーションズ(NTT Com)が2019年10月3日と4日の2日間、都内で「NTT Communications Forum 2019」を開催している。

「NTT Communications Forum 2019」はザ・プリンス パークタワー東京で開催されている

 1日目の基調講演に登壇した代表取締役社長の庄司哲也氏は、同社が創立20周年を迎えたことを機に「これからの10年、20年を見据えた“新たな創業”を目指す」と語り、今後のビジネス戦略や方針を説明していった。

 基調講演中のサービス紹介では、先月(9月)から提供を開始したデータ利活用プラットフォーム「Smart Data Platform」だけを重点的に取り上げ、このSDPFがNTT Comのビジネス戦略において重要な位置付けにあることを印象付けた。また講演終了後に行われた記者会見においても、SDPFが今後の同社ビジネスにおいて成長を牽引するとの見方を示している。

基調講演に登壇したNTTコミュニケーションズ 代表取締役社長の庄司哲也氏

オールインワンのデータ利活用基盤「Smart Data Platform」をアピール

 Smart Data Platform(以下、SDPF)は、NTT Comが昨年度から開発を進めてきた「データ利活用を支えるサービス群」を再編成し、今年9月から提供を開始したデータ利活用プラットフォームである。NTTデータやインフォマティカ(Informatica)、ティブコソフトウェア(TIBCO Software)、ワサビテクノロジーズ(Wasabi Technologies)といったパートナーの製品やサービス、技術も統合した、複数レイヤーのサービス群で構成される。

 さらに、SDPFのプラットフォーム上で稼働する各種アプリケーションサービス(SaaS)群「Apps on SDPF」も、ラインアップ展開を開始している。たとえば、サブスクリプションビジネスの展開に必要な各種機能を網羅した「Subsphere」、コンタクトセンター向けにAI技術も用いた音声業務の自動化機能を提供する「ボイスデジタルトランスフォーメーション(ボイスDX)」などを提供開始しており、今後も順次拡充していく計画だ。

Smart Data Platform(SDPF)のロゴ

 このSDPFのサービスコンセプトと特徴について、庄司氏は「4つの“ONE”」というキーワードを使って説明した。

SDPFのサービスコンセプトは「4つの“ONE”」

 1つめが「ALL in ONE」である。SDPFには、データの収集からデータ蓄積/管理、データ統合(iPaaS)、データ分析、データセキュリティまで、企業のデータ利活用に必要な機能/サービス群がフルレイヤーでラインアップされている。顧客企業は、このサービスラインアップから必要なものを選択し、自社のICT環境に組み込んで利用することも、NTT Comが提供するパブリッククラウド「Enterprise Cloud」上で利用することもできる。

SDPFを構成するサービスラインアップの全体像。庄司氏はフルレイヤーのサービスをラインアップしている強みをアピールした

 庄司氏は、SDPFを構成する主要サービスをピックアップして紹介した。クラウド/SaaS間をオンデマンドでセキュアに接続する「Flexible InterConnect(FIC)」、インフォマティカのデータ統合ソリューションを組み込み多様なデータソースからのデータを統合する「データインテグレーション機能」、パブリッククラウドのデータ保存コスト問題を解消する「Enterprise Cloud Wasabiオブジェクトストレージ」などだ。

 このうちWasabiオブジェクトストレージは、米国ワサビテクノロジーズとの協業により展開するもので、利用料金が「業界最安値水準」であるうえデータ転送量(アップロード、ダウンロード、APIリクエスト)も無料なのが特徴。Amazon S3互換APIを持つオブジェクトストレージを、S3を超える高いパフォーマンスと堅牢性(99.999999999%=イレブンナイン)で提供するという。現在米国とオランダにリージョンを持つが、2019年12月にはNTT Comデータセンターを利用して東京リージョンを新設する。

今回は「Flexible InterConnect(FIC)」や「Wasabiオブジェクトストレージ」など、SDPFを構成する新サービスも次々に発表されている

 2つめのONEは「ONE CLICK to SERVICE」である。これはSDPFが提供するあらゆる機能において、ユーザー操作を簡素化していく(“ワンクリック化”していく)というコンセプトだという。

 その一例として庄司氏は、NTT ComのEnterprise CloudからGoogle Cloud Platform(GCP)へのダイレクト接続を設定するFlexible InterConnectのポータル画面を紹介した。ユーザーが接続元、接続先の情報を入力するだけで、ネットワーク上のルーターやファイアウォールは自動的に設定変更され、簡単にコネクションが確立される仕組みだ。

 さらにこのオーケストレーションの仕組みは、NTTグループによる「Cognitive Foundation」の構想に基づいて開発されているという。このCognitiveFoundationは、NTTグループが提供するICTリソース(たとえばNTT東西のアクセス回線、NTTドコモの5G回線)の最適な構成を俊敏に実現できる環境を目指すもので、将来的には「NTTグループが提供するさまざまなICTリソースを横断的にオーケストレーションできるようになる」と庄司氏は説明した。

Flexible InterConnectのポータル画面で簡単な操作をするだけで、クラウド間やデータセンター間の閉域網接続が簡単に実現する

前へ 1 2 次へ

ASCII.jp特設サイト

クラウド連載/すっきりわかった仮想化技術

ピックアップ