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NETGEAR製品導入事例

フラッグの新オフィス、映像コンテンツ制作専用の10GbEネットワークを「M4300-96X」で構築

映像制作現場の「スピード感」を支えるネットギアの10ギガスイッチ

2019年10月07日 08時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp 写真● 曽根田元

提供: ネットギア

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10GBASE-TとSFP+対応のモジュラー型スイッチ「M4300-96X」を導入

 新しい東京本社の映像制作用ネットワークでは、コンテンツ制作部のあるフロア(5F)のメインスイッチとしてネットギアのM4300-96Xを導入している。多数の制作端末を直接スイッチに収容するために多くの10GBASE-Tポートを備えること、またフロア間を光ファイバ(10GbE)で接続するためにSFP+への対応も必要だった。そこで今回は、10GBASE-T×8ポートを10モジュール(つまり80ポート)、SFP+×8スロットを1モジュールという構成で導入している。

フラッグ新オフィスのネットワーク構成図。フロア間は光ファイバ(10GBASE-SR)で、スイッチと制作端末はCAT6Aケーブル(10GBASE-T)で接続

 導入検討段階では他メーカー製の10GbEスイッチも比較検討したが、やはりコストパフォーマンスの高さでネットギア製品に軍配が上がったという。

 「他メーカーのモジュラー型スイッチで構成すると、コスト的にネットギアの1.5倍ほどになるという見積もりになりました。シャーシは安価でも、モジュールやSFP+のトランシーバーが高価でした」(小沼氏)

 またモジュラー型にこだわったわけではないが、10GBASE-TとSFP+のポートを柔軟に組み合わせられる点から、結果的にM4300-96Xを選択することになったという。将来的にネットワークを40GbEなどに拡張していくことになったとしても、モジュール交換でそれに対応できる点もメリットと考えていると説明した。

 「M4300-96Xの構成を検討する際には、『M4300-96Xオンラインコンフィギュレーター』というWebツールを使いました。画面上で必要な10GBASE-Tのポート数、SFP+スロット数などを指定すると、どのモジュールをいくつ組み込めばいいのかを計算してくれる便利なツールです」(小沼氏)

「M4300-96Xオンラインコンフィギュレーター」の画面。必要なポート数や10G/40Gファイバースロット、電源冗長化の有無などを設定すれば必要なモジュール構成を計算してくれる

 なお編集室のあるフロア(6F)には、ハーフラックサイズで10GBASE-T×8ポート、SFP+×8スロットを備える「M4300-8X8F」を導入している。このフロアの制作端末台数は少ないものの10GbE接続が必要であり、なおかつフロア間のSFP+接続にも対応しなければならないので、コンパクトに設置できるこのスイッチが適していたという。

制作現場のスイッチは“消耗品”、制作作業の継続が最優先

 小川氏、石濱氏とも、新しい東京本社の10GbEネットワークで「ストレスなく仕事ができている」と語った。フラッグ側でインフラ運用の窓口となっている小川氏は、コスト的にも妥当だと考えているという。

 「そもそも高速でポート数が多いスイッチというと、一般的にはデータセンタースイッチのような製品になると思います。ただ、フラッグのような映像制作現場ではもう少し乱暴な考えで、ネットワーク機器も制作端末も“消耗品”のようなイメージで捉えています。酷使して、壊れたら買い換えればいいや、という感覚ですね」(小川氏)

 そういう考え方は今回のネットワーク構成にも表れている。今回導入したM4300-96Xでは10BASE-Tを80ポート用意しており、全ポートにCAT 6aケーブルを接続してフロア内にケーブルを敷設しているが、現在のところ、実際に制作端末が接続されているのはその半分以下だ。

 「もしも接続しているポートが死んだら(故障したら)、ひとまず別ポートのケーブルにつなぎ直せば作業が継続できます。故障したからといって、修理が終わるのを待っているわけにはいきませんから。トラブルシューティングや原因調査にも時間を使いたくないんですよ」(小川氏)

フラッグのコンテンツ制作部オフィスと、そこに設置されたM4300-96X。現在の端末台数は30台ほどだが、ケーブルは全ポートに接続してある

 制作スピードが速まる中では、障害発生時のレジリエンシー(回復力)確保も重要となる。Tooの小沼氏は、こうした特定ポートの故障時にモジュール交換ですばやく復旧できる点でも、M4300-96Xという選択は優れていると話す。「だからといって、ネットギアのスイッチが壊れやすいという意味ではありません(笑)。万が一への備えとして、ですね」。

 小川氏は、制作端末側のMacやWindowsマシンでも10GbEが標準搭載されるようになっており、「10ギガが当たり前の時代」になったことを実感すると語った。「ネットワークは速ければ速いほうがいい。次は(制作端末に)10ギガを2本挿してもいいかな、と思い始めています(笑)」(小川氏)。

 またTooの小沼氏は、ネットワークの高速化によって、ファイルストレージ上のドライブがマシン内蔵のローカルドライブと同等かそれ以上のスピードで扱えるようになっていると説明する。そしてさまざまな規模の映像制作現場に10ギガネットワークを提案するうえで、10GbEスイッチのラインアップが豊富なネットギアはありがたい存在だと語った。

 「フラッグさんの場合は制作端末台数が多いですが、DDPサーバーの提案先にはもっと規模の小さな制作現場もあります。ネットギアならば小さいものから大きいものまで10ギガスイッチのラインアップが豊富ですから、たとえば『10ギガネットワークを構築したいが、端末台数は10台未満』といったお客様にもご提案できます。小回りが利きますよね」(小沼氏)

(提供:ネットギア)

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