Apple Watchでは調査に協力できるアプリを公開へ
Fitbitのシンガポール政府との契約の際、アップルも入札していたという噂があったが(その後、Fitbitはこれを否定)、そのアップルは米国のヘルスケア企業であるAetnaが自社従業員の健康管理にApple Watchを導入するという契約を獲得している(アップルとAetnaはアクティビティや睡眠を管理できるアプリ「Attain」も共同開発している)。
アップルは最新のApple Watch発表に合わせて、ユーザーが3種類の健康に関するリサーチに参加できるプログラムも発表した。
その1つ「Apple Hearing Study」では、ミシガン大学と提携し、日常生活における騒音が健康に与える影響を調べる。調査データは世界保健機関(WHO)が進めるヘッドフォンをはじめとした音環境が健康に与える影響を調べる「Make Listening Safe」にも貢献するという。また、「Apple Women's Health Study」は、女性の月経周期と婦人科関連の状況をモニタリングして排卵関連の疾患、不妊と妊娠、骨粗鬆症、更年期障害などについてリスク評価などを行なうものでハーバード大学のハーバード T.H. チャン・スクール・オブ・パブリック・ヘルス、米国国立環境健康科学研究所などと提携する。ともに、この種の調査データを初めて長期的収集するとしており、このようなデバイスでデータを集めることで人々の健康に貢献できるという側面を強調している。
データは、今年後半にリリースする「Research」アプリを利用して合意したユーザーから収集する。
このようなヘルスやフィットネス志向戦略やデータが将来、アップルの差別化になっていくのか? 少なくともアップルのユーザー層の関心は高そうだが。
筆者紹介──末岡洋子
フリーランスライター。アットマーク・アイティの記者を経てフリーに。欧州のICT事情に明るく、モバイルのほかオープンソースやデジタル規制動向などもウォッチしている
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