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ドコモが9月20日に5Gプレサービスを開始 5Gスマホやエリアは!?

2019年09月19日 20時00分更新

文● 島徹 編集●ASCII編集部

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5Gプレサービスは最速3.2Gbpsを実現!
ただし、当初のエリアや利点はちょっと微妙?

 5Gプレサービス発表に合わせて、通信速度やエリア展開の最新情報も発表された。

 2020年6月までに全国47都道府県へ基地局を展開し、1年後に1万局、2024年には2万6334局を展開。総務省へ提出した計画では、5年後に基盤展開率97.02%(全国を約4500のメッシュに分けたうち、5G高度特定基地局を展開した割合)としているが、当初より計画を前倒ししているという。

2020年春の本格商用サービス開始のころには、全国の都道府県へ5G基地局を設置する

 では、ドコモから発表された5Gプレサービスでの最大通信速度と、エリアについて見ていこう。

5Gプレサービス時の通信速度と対応エリア

 通信速度については、5Gに割り当てられた電波周波数帯の帯域幅がミリ波(28GHz帯)で400MHz幅、Sub6(3.7GHz帯、4.5GHz帯)でそれぞれ100MHz幅とかなり広いぶん、既存の4Gより高速になっている。ちなみに、4Gの主だった帯域幅は800MHz帯で15MHz幅、2GHz帯の20MHz幅、3.5GHz帯の80MHz幅といった具合だ。

 気になるのは、5Gプレサービス当初のエリアが思ったより狭い点だろう。もちろん、体験会や検証用の最小限のものという理由もあるが、面のエリア構築にあまりこだわっていないという印象を受ける。ちなみに、4GのXiは開始当初、東京の場合は山手線の内側の屋外をある程度カバーしていた。

 最大の理由としては、5Gで使うミリ波(28GHz帯)などは周波数が高いぶん、既存の4Gなどが使う周波数帯と比べ、1つの基地局でカバーできる範囲が狭くなるという点だ。今回の発表会の展示で聞いた範囲でも、5Gで使いやすいのは周波数帯が低く海外でも採用されている3.7GHz帯だという。逆に、最高速のミリ波28GHz帯はカバーできるエリアに制限が多く、ドコモ自らがマンホール型基地局や、屋外の電波を受けやすいガラス型アンテナを開発するほどだ。

 本格商用サービス開始後も、初期に一般ユーザーが5Gの恩恵を受けられるのは、都心や主要駅周辺、空港など、通信の利用が多い地域に展開されたエリアのみという可能性が高い。

 面的なエリア展開の弱さをカバーするには基地局の数を増やすだけでなく、まだドコモは表明していないが、5Gスマホなど5G対応端末が普及したあとに、現在4Gが利用している帯域を5Gに転用するなど、3Gから4Gへの移行時にも見られた動きが必要になるだろう。たとえばソフトバンクは、将来的に4Gで運用している1.7GHzの活用も検討している。

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