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Ryzen APUの世代ごとの性能差は?「DeskMini A300」環境で検証

2019年10月03日 11時00分更新

文● 松野将太 編集●ASCII編集部

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 GPU内蔵型のCPUとしては高水準のグラフィックス処理能力を備え、低価格な自作PCや小型PCへの採用率が高いAMDの「Ryzen G」シリーズこと第2世代Ryzen APU。この世代は、特にASRockの小型PC「DeskMini A300」との取り合わせで人気を博しており、セットでの購入を考えている人も多いだろう。

 しかし、発売当時のレビューでも言及した通り、第2世代APUの「Ryzen 5 3400G」および「Ryzen 3 3200G」は旧世代のマイナーチェンジ版とも言える性能で、まだ市場に第1世代APU「Ryzen 5 2400G」「Ryzen 3 2200G」が出回っている現状では、どちらを買えばいいか分からない、という人もいるはずだ。そこでこの記事では、改めて4製品のベンチマークを実施し、現時点での価格情報と合わせ、用途ごとにおすすめのモデルを整理していこう。

「DeskMini A300」環境で性能をチェック

第2世代APUと第1世代APUの主なスペック

 おさらいになるが、第2世代および第1世代のRyzen APUの性能は上記の通りだ。それぞれ前世代からコア/スレッド数は据え置きで、CPUおよびGPUの動作クロックが前世代から微増している。大幅な性能のジャンプアップがないため、コストをシビアに考えるなら、前世代のAPUを購入することも視野に入ってくる、というわけだ。

 ちなみに9月時点での実売価格は、第2世代の「Ryzen 5 3400G」が2万1000円前後、「Ryzen 3 3200G」が1万3000円前後で、第1世代の「Ryzen 5 2400G」が1万6000円前後、「Ryzen 3 2200G」が1万2000円前後。特にRyzen 5の2つのモデルは価格差が大きいが、これをどう評価すべきかは以降のベンチマークセッションも確認し、判断していただきたい。

検証機には「DeskMini A300」を用意。CPUクーラーには鉄板の組み合わせとも言えるNoctuaの「NH-L9a-AM4」を使用した

 なお、今回の検証環境は以下の通り。流行の組み合わせである「DeskMini A300」を使用して、4つのCPUのベンチマークを実施している。CPUクーラーはオプションの純正モデルではなく、Noctuaの「NH-L9a-AM4」を用意。メモリーは高価にはなるが、APUの性能を可能な限り引き出すために、対応する最大メモリー速度2933MHzになるKingstone「HX429S17IBK2/32」を使用した。

検証環境
CPU AMD「Ryzen 5 3400G」(4コア/8スレッド、3.7~4.2GHz)、AMD「Ryzen 3 3200G」(4コア/4スレッド、3.6~4GHz)、AMD「Ryzen 5 2400G」(4コア/8スレッド、3.6~3.9GHz)、AMD「Ryzen 3 2200G」(4コア/4スレッド、3.5~3.7GHz)
CPUクーラー Noctua「NH-L9a-AM4」(空冷、トップフロー)
ベースキット ASRock「DeskMini A300」(AMD A300)
メモリー Kingstone「HX429S17IBK2/32」(16GB DDR4-2933)
ストレージ 480GB SSD(SATA)
OS Microsoft「Windows 10 Home 64bit版」(May 2019 Update適用)

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