このページの本文へ

ATX電源の始祖たるFSPのHydro GEシリーズは質実剛健でド安定

2019年10月09日 11時00分更新

文● 林 佑樹(@necamax) 編集●北村/ASCII編集部

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

80PLUS GOLD認証でフルモジュラー設計

 電力変換効率を示す80 PLUSはGOLD認証を取得している。電力負荷率20%で電力変換効率87%、電力負荷率50%で電力変換効率90%といったスペックだ。最近ではすっかりGOLDが当たり前だが、一定の性能を持つ電源のアイコンでもあるため、まずはチェックすべき点ともいえる。

 ケーブルは、前述のようにフルモジュラー方式を採用している。ケーブル長はほどよい余裕があり、20+4ピンは600mm、4+4ピンは700mm、PCIe 6+2ピンは500mm、SATAケーブルは965mmといった具合であり、また配線のしやすいフラットケーブルであるため、裏側配線はもちろんとして、見せる配線もやりやすい。

 はじめの自作PCにおいても、電源側の端子と接続するパーツの端子形状をヒントに探ればよく、ケーブルを1本ずつ確認できるのは、フルモジュラーのいいところでもある。

ケーブルはフラットなので、配線が目立たず、ケースの裏配線も容易だ

負荷に応じてファンの回転数が変化する
インテリジェント速度制御回路を搭載

 特徴的なのが内蔵の135mmファンだ。フィンガードからもみてわかるほど肉厚なものを採用。低ノイズで駆動していても十分な冷却効果を得られるほか、750Wと850Wモデルについては、電源負荷に応じてファン回転数が自動的に上昇するし、低負荷時にはファンが停止する。

冷却ファンは135mm

 騒音値はピークで約40dB。ゲームをプレイしている状態ではまず気にならないし、50%ロードでは15dBほどと極めて静かだ。実際に編集部でフルロードをテストしてみたが、周辺のノイズのほうが大きく、とくに気になることはなかった。これはフルロード時でも同様だ。

電源で重要となる各種保護機能を見ていこう。OCP(過電流保護回路)、OVP(過電圧保護回路)、OPP(過負荷保護)、SCP(ショート回路保護)、UVP(低電圧保護)、OTP(過温度保護)と備えており、電源の運用期間が長くなるほど起きがちなエラーへの保護対策がなされている。

 こと日本は高湿高温になる季節があり、湿ったホコリが電源に不具合を起こすこともあるため、各種保護回路はマストだ。今回のように英字3文字で表記されることが多い。初見の人は今回で覚えておくといいだろう。

内部。右下のふたつのコイルは、DC-DCモジュールで、高効率・安定性を得るために実装されている

コンデンサーはすべて耐熱温度105度対応の日本製を採用。また12V回路には専用の冷却モジュールが用意されており、GPUからのヘヴィな負荷に応じられる

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

ピックアップ

ASCII.jpメール アキバマガジン

ASCII.jp RSS2.0 配信中