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日本郵便がアフラックのがん保険を「ステルス自粛」、かんぽ不正問題で

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日本郵便の金融営業部の名義で、がん保険の「積極的な販売を控える」よう郵便局に指示していた Photo by Masaki Nakamura

金融営業部が8月下旬に一斉指示

 日本郵便が郵便局に対して、がん保険の積極的な営業を自粛するよう指示していたことが、ダイヤモンド編集部の調べで分かった。

 指示は2度にわたって出されており、初回は8月22日。日本郵便の金融営業部の名義で、アフラック生命保険から販売を受託しているがん保険について、「積極的な販売を控える」よう指示している。

 その前日から、郵便局でがん保険の不適切な販売などがあったという報道が相次いだことを受け、金融営業部が自粛すべきと判断したようだ。

 2度目の指示は8月27日。がん保険を既契約と新規契約に分類し、既契約からの切り替えについては9月末まで自粛。一方の新規契約については、一連の報道内容が既契約からの切り替えと「条件付き解約制度」について焦点を当てていたため問題なしと判断し、27日以降は販売を再開するよう郵便局に指示している。

アフラックに知らせず販売自粛

 そもそも、「かんぽ不正問題」で大半の商品を販売自粛とする中で、なぜアフラックのがん保険だけは販売を継続するのか、という批判の声は以前から上がっていた。

 そのため、金融営業部による自粛指示はある意味妥当だったものの、問題となるのは、自粛についてアフラックに何ら知らせていなかったことだ。

 アフラック側は「適切な募集管理態勢を確保している」として、日本郵便などに販売継続を強く主張していた。つまり、アフラックに対しては積極営業をしているように見せかけておいて、その裏では自粛を現場に指示していたことになる。

 さらに、日本郵便内部で全く情報共有ができていない実態も透けて見える。金融営業部が既契約からの切り替え自粛について、期限を9月末としていたのは、円滑に契約を切り替えられる条件付き解約制度を、10月から導入する予定だったからだ。

 ただ、日本郵便は報道などによる批判の高まりを受けて、8月22日前後から同解約制度の導入を前倒しする議論を始めている。

 27日時点では、9月2日から前倒しで導入するという方向性が、上層部ですでに固まっていたにもかかわらず、金融営業部はその動きを全く知らずに、間の抜けたような指示をする格好になったわけだ。

 日本郵便の内部統制がいかに杜撰であるかが浮き彫りになると共に、がん保険の販売を巡って、アフラックとの関係性に深い亀裂が入り始めていることが垣間見える。

(ダイヤモンド編集部 中村正毅)


※本記事はダイヤモンド・オンラインからの転載です。転載元はこちら

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