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ビジネスマンに大人気、ネスレ「睡眠カフェ」で本当に寝られるのか?

2019年08月22日 06時00分更新

文● 藤野ゆり(ダイヤモンド・オンライン

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今年3月、大井町に少し変わったカフェがオープンした。その名も「ネスカフェ 睡眠カフェ」。コーヒーと共に、上質な睡眠を体験できるというコンセプトのカフェだ。一体どのようなものなのか?(清談社 藤野ゆり)

大井町に登場した
「睡眠カフェ」とは

大井町の「ネスカフェ睡眠カフェ」
過去、都内で期間限定オープンした際には、行列ができるほどの人気に。それを受けて今回の大井町は常設店としてオープンした

 東京・大井町に登場した「睡眠カフェ」。実は、ネスレがこれまで、3度にわたって期間限定で行っていたカフェの、初の常設店である。

「カフェインを含むコーヒーとカフェインレスコーヒーの飲み分けを通じて新しい睡眠スタイルを提案すると共に、高級寝具のフランスベッドとコラボすることで、現代人にとって深刻な課題となっている『睡眠負債』などの問題解決のひとつになればという思いでオープンしました」

 そう語るのはネスレ日本飲料事業本部でユニットマネジャーを務め、睡眠カフェの仕掛け人でもある高岡二郎さんだ。

 実はこの睡眠カフェ、過去3回開催した際は、店舗前に行列ができるほどの大きな反響を呼んでいる。

「正直最初は寝てくれるかな…と不安だったのですが(笑)、みなさん意外とすんなり寝ていただけて、その効果に僕自身驚きました。最初に原宿で展開した睡眠カフェでは、オープン前から行列ができました」(高岡さん)

 その後、銀座で2度の期間限定オープンを果たした睡眠カフェは、いずれも大盛況。需要や期待度の高さを感じ、今回常設オープンとなった。多くのオフィスビルが立ち並ぶ大井町ゆえに、平日は周辺のビジネスマンが訪れ、週末は遠方から観光客が来店するという。

 コーヒーで有名なネスレが、なぜ「睡眠カフェ」なのか?そこには、夜の睡眠の質を高めると考えられるカフェインレスコーヒーをより訴求したいという願いがある。

「日本では、まだまだカフェインレスコーヒーの認知度が低く、シェアはコーヒーマーケットの1%ほど。一方、アメリカやヨーロッパでは、就寝前に飲むならカフェインレスというのが周知されてきていて、カフェインレスコーヒーのシェアは1割程度。授乳期や妊産婦専用と思われがちな日本人の意識を変えていきたい」(同)

睡眠負債のカギは
30分の昼寝にある?

 日本人の平均睡眠時間の少なさが問題視される昨今。抱える“睡眠負債”は仕事や生活にも影響を与えることがわかってきた。さらに最近の研究で、日中の昼寝が「認知症」発症のリスクを軽減させることも判明している。

 高齢のアルツハイマー患者337人と、その配偶者260人の「昼寝の習慣と認知症発症リスク」についての報告によると、「30分未満の昼寝」をする人は、「昼寝習慣がない」人に比べて、認知症の発症率がおよそ7分の1。また「30分~1時間ほど昼寝」をする人の発症率は、昼寝をしない人と比べて約半分と、いずれも軽減されることがわかった。

 ただし、これは「1時間未満の昼寝」に限った話で、逆に「1時間以上昼寝する」人は発症率が高いことも判明している。

 つまり昼寝は30分程度にとどめておくことが、一番脳にいいわけだ。そして30分前後の仮眠をとりたいときこそ、この睡眠カフェが大いに役立つだろう。

 普段なかなか仮眠や昼寝ができないという環境のビジネスマンにこそ、ふらりと立ち寄って気軽に仮眠がとれる睡眠カフェは適しているのである。

 とはいえ、そんなに簡単に眠りにつけるものなのか?実際に体験してみることにした。大井町の駅から徒歩2~3分、ビルの5階に睡眠カフェは存在する。

本当に爆睡できるのか!?
記者が体験してみた

カフェインが吸収され始めるのは30分後あたりから。それを踏まえて30分の仮眠体験コースでは寝る前にカフェイン入りコーヒーを飲んでもらい、シャキッと目覚めてもらう

 30分の仮眠体験+カフェインを含むコーヒー1杯の「ナップコース」(税抜き750円)、60分から180分と自由に時間を選んで睡眠体験とカフェインレスコーヒー1杯とカフェインを含むコーヒー1杯の計2杯を睡眠の前後に楽しめる「睡眠コース」(税抜き1500~4950円)の2つのコースが選べる。

 ナップコースではリクライニングチェア、睡眠コースでは柔らかめか固めか選択可能な高級ベッドで横になる。睡眠の質を測る睡眠計測アイマスクとIoT照明を貸してくれるのも、睡眠カフェならではだろう。

 今回、筆者は60分の睡眠コースを体験した。当然だが室内は薄暗く、間仕切りがされた店内にはベッド6台とリクライニングチェア4台が並ぶ。スタッフの女性に案内されるまま、ベッドに横になり、アイマスクを着用して横になってみる。

 正直、取材日当日にバッチリ睡眠をとって挑んでしまった筆者。どうせ眠れないだろうと思いきや、入眠前にカフェインレスコーヒーを飲んだ効果か、はたまたベッドの極上の寝心地と背後に流れるヒーリングミュージックのおかげか、アロマの爽やかな香りを感じながら、見事に爆睡してしまった。

 1時間後に起こされたときには頭もスッキリ。起床後には通常のコーヒーで喉を潤し、大満足で“上質な睡眠体験”は終了した。

 普段からカフェイン入りのコーヒーを就寝前にもかかわらずガンガン飲んでいたが、今回体験してみて、カフェインレスコーヒーに変えるだけで寝つきがだいぶ良くなることを痛感する。

「カフェインレスコーヒーが夜の睡眠の質を高めることを体験してもらうのはもちろん、睡眠カフェで採用している寝具は最高級のものを使用しているので、ぜひお試しいただければと思います。家具屋さんでもなかなか1時間は寝られないと思うので…」

 ナップコースで使用されているリクライニングレザーチェアのお値段は、なんと47万円。それだけで体験の価値ありかもしれない。


※本記事はダイヤモンド・オンラインからの転載です。転載元はこちら

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