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ロードマップでわかる!当世プロセッサー事情第524回

第2世代EPYCの優れた価格競争力 AMD CPUロードマップ

2019年08月19日 12時00分更新

文● 大原雄介(http://www.yusuke-ohara.com/) 編集●北村/ASCII.jp

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 前回に続き、第2世代EPYCの話だ。前回は技術的な部分を中心に解説したが、今回は実際の性能についてである。まずその前に、価格を補足しておきたい。

第2世代EPYC

第1世代より跳ね上がった第2世代EPYCの価格
それでもCascade Lakeより割安

 前回、価格についてはとくに説明しなかったが、プレスリリースの中で価格が示されているので、これをまとめたのが下表である。

第2世代EPYCが達成した80の世界記録
モデル
ナンバー
コア数 スレッド数 3次キャッシュ
(MB)
CPUダイ数 ベース
クロック
(GHz)
最大
ブースト
クロック(GHz)
デフォルトTDP
(W)
価格
(USD)
7742 64 128 256 8 2.25 3.40 225 6950
7702 64 128 256 8 2.00 3.35 200 6450
7702P 64 128 256 8 2.00 3.35 200 4425
7642 48 96 256 8 2.30 3.30 225 4775
7552 48 96 192 6 2.20 3.30 200 4025
7542 32 64 128 4 2.90 3.40 225 3400
7502 32 64 128 4 2.50 3.35 180 2600
7502P 32 64 128 4 2.50 3.35 180 2300
7452 32 64 128 4 2.35 3.35 155 2025
7402 24 48 128 4 2.80 3.35 180 1783
7402P 24 48 128 4 2.80 3.35 180 1250
7352 24 48 128 4 2.30 3.20 155 1350
7302 16 32 128 4 3.00 3.30 155 978
7302P 16 32 128 4 3.00 3.30 155 825
7282 16 32 64 2 2.80 3.20 120 650
7272 12 24 64 2 2.90 3.20 120 625
7262 8 16 128 4 3.20 3.40 155 575
7252 8 16 64 2 3.10 3.20 120 475
7232P 8 16 32 1 3.10 3.20 120 450

 ハイエンドのEPYC 7742ではついに7000ドル近くまで価格を上げているのがわかる(初代EPYCの場合、ハイエンドのEPYC 7601でも4200ドルでしかなかった)。対抗製品であるインテルのCascade Lake-SPベースのXeon 8280Lの場合は1万7906ドルであり、これに比べると「ずいぶん安い」という、なにか間違った感想を抱いてしまう。

 Cascade Lake-SPベースの第2世代Xeon Scalableと今回の第2世代EPYCを、縦軸価格・横軸コア数としてグラフ化してみたのが下の画像である(*1)

第2世代Xeon Scalableと第2世代EPYCの価格とコア数

(*1) 1製品しかないXeon Bronze(Xeon Bronze 3204)は省いた。

 近似曲線を見てみるとXeon Platinumの価格の上がり方は壮絶というレベルで、傾向的に近いのはXeon Goldあたり(ただしオフセットが違う)。

 Xeon Silverの上がり方が一番激しいのは、なにしろ8/10/12/16コアしかない製品なので、そもそもこれで近似値を出すのが無理筋というあたりで、あまり参考にはならないかもしれない。

 なんにせよ、第2世代EPYCの価格は、同じコア数であればCascade Lakeベース製品の一番下のグレードと同等(24コア以上は明らかにCascade Lake未満)になっていることがよくわかる。

 インテルは8月6日にプレスリリースを出し、2020年前半に「標準的なXeon Platinum 8200プラットフォーム」で利用できる、56コアのCooper Lakeをリリースすることを明らかにした。

 すでにインテルはCascadeLake-APことXeon Platinum 9200シリーズを発表しているが、これはCascade Lake-SPを2ダイ載せたMCM構成で、TDPも400Wを超えるというお化け製品。

 メモリーは12ch出るが、パッケージは独自というか、そもそもSocketですらないBGA構成、つまりマザーボードに直付けという、わりと無理やり感の高いものである。

 Cooper Lakeはまだ14nm世代での製造(リリースによれば、その後に投入される10nmのIce Lakeベースの製品と互換性があるとされる)であり、しかも既存のXeon Platinum 8200用のプラットフォームが利用できるとなると、TDPは205W程度に抑える必要がある。

 おそらくはCascade Lake-APと同じく2ダイのMCM構成となるだろうが、メモリーは6chのまま(DDR4-3200のサポートが追加される程度だろう)になり、また2ダイで205W≒1ダイあたり100Wそこそこなので、定格動作周波数はかなり下げないと厳しいだろう。これで第2世代EPYCと戦うのはなかなか厳しいと思われる。

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