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PRIME X570-PRO/CSMやPRIME X570-P/CSMで使える

低コストでPC管理ソフトを提供、ASUS独自のマザーボード「CSM」モデルとは?

2019年07月20日 10時00分更新

文● 松野将太

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クライアントPCの異常をアラートメールで通知

――基本的な操作はほぼ「システムの概要」から実施できるイメージですね。

中田さん そうですね。では実際に、問題が起こるとどうなるかを見ていただきましょう。例えば、クライアントPCのファンを止めてみます。正常な場合はトップ画面のモニター状況に異常はありませんでしたが、こうやってファンコネクターを外すとファンの回転数が「0」になったことが検知され、トップ画面の「ハードウェア状況」が「危険」に切り替わりました。表示は「注意」や「厳重注意」など、項目によりいくつかの種類があります。こういったステータスの変化があった場合は、あらかじめ指定したメールアドレスにアラートが送信されるんですね。

クライアントPCのファンを意図的に止めると、サーバー側にアラートが出る。

同時に、あらかじめ設定したメールアドレス宛にアラートメールが送信される。

――なるほど。例えば、CPU使用率が特定の数値を超えたらアラートを出すなど、項目のしきい値は変えられるんでしょうか?

中田さん はい。「システムの概要」メニューの各項目から、しきい値を設定することができます。「ルール管理」メニューではどの項目の警告に対してアラートメールを送信するかを設定できます。「SMTP設定」がメール設定の項目なので、これらをセットで設定することになると思います。

メールの設定。

しきい値を適用する範囲は「ルール管理」メニューから実行できる。

――ほかの設定項目はどのようなものがありますか?

中田さん 「ソフトウェア配布」メニューですが、現在このメニューから配布を行なう際にはバッヂファイルを作成する必要があって、ここは多少の専用知識が必要になってきます。ただ、もう少し簡単にする方向で調整中です。あとはタスクスケジューラーですね。何月何日にどういうことをするか、といったタスクをあらかじめ設定しておけます。深夜の時間帯にアップデートをかけたり、特定のタイミングでソフトを配布したり、電源の制御を行なうといったタスクの実行が可能です。あと要望が多くて追加しているのが、会社のロゴを管理システムに表示させたいといったデザイン面の変更ですね。現状はバナーデザインをアップロードすることで対応しています。

ソフトウェア配布では、複数のクライアントPCに対して一括でソフトウェアのインストールができる。

タスクスケジューラーでアップデートやソフトウェア配布のタイミングをコントロールできる。

オプションからもタイマーなどの設定を変更可能。

バナーをアップロードすることで会社のロゴなどを表示できる。

――「BIOSのフラッシュ管理」という項目がありますが、BIOSの一斉更新などはできるのでしょうか?

中田さん 現在は「BIOSのフラッシュ管理」メニューから1台ごとの更新のみ対応しています。もちろん要望はあるので、今後の対応を検討中です。

BIOSの更新は1台ずつのみなら可能。一括更新機能も検討中とのこと。

――これだけでもひと通りの管理はできるだろうと思うのですが、今後実装される予定の機能はありますか?

中田さん 代表的なものだと、クライアントPCのログオンとログオフの記録ができる機能ですね。最近になって非常に多くの要望をいただくようになったのですが、要するに昨今の働き方改革との関連で、労働時間をしっかり管理したいというニーズがあるのだと思います。これに関しては、近日中に追加する予定です。

――ありがとうございます。最後に、今後の展開についてお願いします。

中田さん ソフトウェアの立ち位置としては、やはり大手に比べて最低限の機能が使えてコストが安いのがメリットです。少数のPCで業務を行なう中小企業のユーザーの方、管理はシンプルでいいからコストを下げたいというユーザーの方には刺さるプロダクトではないかと思っています。それと、今後は各BTOメーカーさんとの協力のもと、CSM対応マザーボードとシステムをプリインストールしたPCの販売も検討していますね。

――現行のビジネス向けBTO PCは意外とソリューションが弱かったりするので、こういうシステムがひとつ入っていると魅力的かもしれませんね。本日はありがとうございました。

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