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荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第619回

ファーウェイ「HUAWEI P30」は猫を撮るのに最適か!?

2019年07月14日 10時00分更新

文● 荻窪圭/猫写真家

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猫を警戒させないスマホ撮影

 屋外で出会う猫たちはなかなか近づかせてくれないし、無理に近づいて怖がらせてはいけないので、「このくらいまでなら近づいてもいい?」と尋ねながらそっと撮らせてもらう感じになる。そんなとき、バッグから大きなカメラをがさごそと取り出すより、手に持っていたりポケットからすぐ出せるスマートフォンは猫を刺激しない。

 先日、目的地に向かって狭い路地を歩いてたら、開いている玄関から中の人が出てきたのである。まあ、家の人が玄関から出入りするのは当たり前ですな。当たり前なのでこちらもそのまますっと通り過ぎようと思ったら、下町っぽく無造作に開け放たれた玄関から猫が顔を出してるではないですか。いったん通り過ぎて振り返り、HUAWEI P30をポケットから出して撮ったのがこちら。

玄関が全開でもちょっと顔を出すだけで、これより外には出ないという優秀な飼い猫。下町の古い家なので、玄関はあけっぱなしなのだった

 こういう不意打ちのシーンに強いのがスマートフォン。もちろん玄関から出てきたおうちの方には挨拶しております。飼われてるんですか? 撮らせてもらっていいですか? というくらいだけど、スマートフォンだとあまり怪しい人だと思われない。

 この猫、玄関は開け放たれていたのだが、これ以上外に出ないのがエラい。室内猫の鏡ですな。続いて、商店街の裏路地で出会った猫。キジトラがひょこひょこと歩いてきて、駐車場に止めてあったクルマの横でボンネットを見上げたのである。あ、これは飛び乗るな、と。

今、一発で飛び乗れるか高さを測っているところ。5倍ズーム(135mm相当)で

 そしたら一瞬でひょいと飛び乗って、そこでくつろぎはじめたのであった。きれいなボンネットに写る姿も一緒に撮ろうと思って、腕を伸ばして上から撮影。

ボンネットにうつる自分の姿を見ているわけではないと思うけど、それっぽいポーズがよかったので腕を上に伸ばして撮ってみた。車のオレンジ色と猫のチャトラがよくマッチしている

 外の近寄らせてくれない猫だと望遠対応はうれしいですな。背景もすっきりさせられるし。

 かくしてスマートフォンのカメラは年々画質があがり、賢くなり、とうとう望遠にまで挑戦をはじめた。確かに画質はデジタル一眼に比べると、特に高感度時や描写力でかなり差が出るけど、その場でさっと撮りだしてすぐシェアできる機動力は捨てがたいわけで、でもデジタル一眼(あるいはその同等クラスのカメラ)のクオリティーや撮りたいイメージをコントロールする力も捨てがたい……。両方を同時に持ち歩いて上手に使い分けるのが一番ですな、という身もフタもない当たり前の結論で申し訳ない。

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筆者紹介─荻窪圭


著者近影 荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/


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