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末岡洋子の海外モバイルビジネス最新情勢第227回

サムスンの業績に暗雲……スマホ不況と政治の影響をどう克服するのか

2019年07月13日 12時00分更新

文● 末岡洋子 編集● ASCII編集部

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見えなくなった「Galaxy Fold」の将来

 気になるのが2月に発表した折りたたみ型スマートフォン「Galaxy Fold」だ。当初は4月末に一部の国で発売を予定していたが、端末がレビュアーの手に渡るや、ヒンジ部などを中心に破損や不具合が報告されたことから発売を延期した。

 同社にしてみれば3年前の悪夢を避けたかったのだろう――爆発の危険から発売停止になった「Galaxy Note 7」だ。その点では、勇気のある決断とも言えるがトレンドとなりそうな折りたたみのローンチをしくじったというダメージは避けられない。

 Samsungの折りたたみ型端末は2018年秋に開発が明らかになっていたが、シャオミもティーザーを流していた。そしてファーウェイも開発中というウワサが流れており、ローンチを急いだ(焦った)という可能性は否めない。サムスンのデバイス部門トップは一部メディアに対して、準備が完全ではなかった旨を認めているとThe Independentは報じている(https://www.independent.co.uk/life-style/gadgets-and-tech/features/samsung-galaxy-fold-foldable-phone-release-date-when-explained-a8980056.html)。

 テストをはじめとしたプロセスを進めていることは間違いないが、いまだに発売の予定は明かされていない。なお、ファーウェイも「HUAWEI Mate X」を発表後に発売を延期している。

 なお、Q1発表時では、2019年後半は「最新のGalaxy Note、それに5Gと折りたたみ式スマートフォンなどの革新的な製品によりリードを強化する」と記している。サムスンは8月初旬に、米ニューヨークで発表会を予定しており、タブレットとGalaxy Noteの最新機種(Galaxy Note10)が登場すると予想されている。

 サムスンは携帯電話からスマートフォンの転換期の波にうまく乗り、Nokiaをしのぎ最大手に。以来、約7年王座に君臨している。ソフトウェアとサービス側の強化は引き続き課題だが、トップの座を守ってきたことは間違いない。スマートフォン低迷期と政治的な影響をどう乗り越えるのか、気になるところだ。


筆者紹介──末岡洋子


フリーランスライター。アットマーク・アイティの記者を経てフリーに。欧州のICT事情に明るく、モバイルのほかオープンソースやデジタル規制動向などもウォッチしている

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