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最新パーツ性能チェック ― 第262回

RTX 2060 SUPERはRTX 2070相当、RTX 2070 SUPERはNVLink対応

GeForce RTX 20 SUPERの性能を検証、次期Radeon対抗の実力

2019年07月02日 22時00分更新

文● 加藤勝明(KTU) 編集●ジサトライッペイ

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ライバルへの対抗意識が高まる「表記」

 今回のRTX 20 SUPERシリーズのプレス向けブリーフィングを受けて感じたのは、NVIDIAはこれまでになくAMDの動向を注視しているということ。それは今回のラインアップ見直しもあるが、それ以上に印象的だったのは今回初めて「GeForce系カードの消費電力」について言及があったためだ。

 ご存知の通り、これまでNVIDIAはビデオカードの消費電力を「TDP」(=Thermal Design Power)として表記する一方、AMDは「TBP」(=Typical Board Power)という表記を使ってきた。TBPは読んで字の如くビデオカード全体の消費電力であるため一目瞭然だが、TDPは発熱量なのか消費電力なのか、また消費電力としたらどの部分(GPUかカード全体か)を指しているのかわかりにくかった。

 だが今回NVIDIAは初めて「TGP」、すなわち“Total Graphic Power”という指標を採用した。従来のTDPをTGPと言い換えただけだが、AMDの言うところのTBPとNVIDIAのTGPが示すところは同じものであるということがはっきりした。とはいえ、両者はTGP/TBPの算出方法、つまりある“テスト用”負荷をかけたときにカード全体が消費する電力を算出する基準までは明らかにしていない。

 それゆえに、どこまで共通かは怪しい部分があるものの、Radeon系カードのTBPがGeForce系カードのTDPより高いのは、GeForceのTDPはGPU単体の消費電力(Chip Power)を表わしているからだ、という言説を棄却できるようになったわけだ。

 何を今さら言い出すのか……と言いたくなるが、それだけNVIDIAはGeForceのワットパフォーマンスの高さに対して自信があるということだし、同時に7nmプロセスで製造される次世代Radeon(Navi)に危機感を感じているということだろう。

 この話はただライバルを牽制するためのものではない。NVIDIAは近々にGeForce系カードのTGPならびにChip Powerを計測するためのツール「FrameView」をリリースする(NVIDIAからダウンロードできるようにする、という話だが正確なリリース予定日は不明)。このツールはGPUの消費する電力だけでなくフレームレート計測も可能になっているが、これについての解説は別途機会を設けたい。

FrameViewのインターフェース。レビュー用のバイナリーはホットキーのカスタマイズができないなど、β版ならではの使いづらい部分が散見されるが、キッチリと動作はしていた。
FrameViewはTGPやChip Powerのほか、平均フレームレートや最低フレームレートの10/5/1パーセンタイル点なども表示可能。さらに、ティアリング発生時は「T」アイコンが出るなど、後発のツールだけに機能は充実している。ただし、Radeon系GPUはAPIの制約からか、電力は正確に計測できない(とNVIDIAは主張している)。筆者も愛用する「OCAT」と同じように、DirectX 12ゲームのフレームレートも計測可能だ。

既存のRTX 20シリーズと比較する

 では今回の検証環境を紹介しよう。NVIDIAは、RTX 2070 SUPERは「TITAN Xp」より高速、RTX 2060 SUPERは「GTX 1080」より高速であるとアピールしているのでそれも検証したかったが、検証期間が短かったのでRTX 2060/2070/2080との比較にとどめた。

 RTX 2060及び2080はFE版が用意できたが、RTX 2070 FEは貸出機がないということでZOTAC製の「ZOTAC GAMING GeForce RTX 2070 MINI」を準備した。ドライバーは既存GPUについてはGeForce 431.18 Hotfix、SUPER 2製品についてはレビュー用β版ドライバーで検証を行なった。

今回RTX 2070はFEが入手できなかったため、ZOTAC製の「ZOTAC GAMING GeForce RTX 2070 MINI」を準備した。
検証環境
CPU Intel「Core i9-9900K」(8C/16T、3.6~5GHz)
CPUクーラー NZXT「Kraken X72」(簡易水冷、360mmラジエーター)
マザーボード GIGABYTE「Z390 AORUS MASTER」(Intel Z390)
メモリー G.Skill「F4-3200C14D-16GTZR」×2(DDR4-3200 8GB×4、DDR4-2666で運用)
グラフィックス NVIDIA「GeForce RTX 2080 Founders Edition」、NVIDIA「GeForce RTX 2070 SUPER Founders Edition」、ZOTAC「ZOTAC GAMING GeForce RTX 2070 MINI」(GeForce RTX 2070)、NVIDIA「GeForce RTX 2060 SUPER Founders Edition」、NVIDIA「GeForce RTX 2060 Founders Edition」
ストレージ Western Digital「WDS100T2X0C」(M.2 NVMe、1TB SSD、システムドライブ運用)、Intel「SSD 660p SSDPEKNW020T8X1」(M.2 NVMe、2TB SSD、データドライブ運用)
電源ユニット SilverStone「SST-ST85F-PT」(850W、80 PLUS Platinum)
OS Microsoft「Windows 10 Pro 64bit版」(May 2019 Update)

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