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フリーランスが増えるコンサル業界、ユニークマッチングサービスも登場

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みずほフィナンシャルグループも副業・兼業を解禁するなど、日本にもいよいよフリーランス化の波が本格的に到来している。需要が拡大しているコンサル業界でもフリーランスの需要は増加。仲介手数料を破格の8%としたマッチングサービス会社社長に、フリーランスのメリットを聞いた。

マッチングサービス業界の
価格破壊を実現

フリーランスの需要は年々増しています。
コンサルタント業界では今、需要の高まりを受けてフリーランスとして独立するコンサルタントが増えているという

 ここ数年、フリーランスとして働く人が増えている。先日、経団連の会長が終身雇用制の廃止を示唆したのは記憶に新しい。また、銀行最大手のみずほフィナンシャルグループが副業・兼業の解禁を発表するなど、日本の働き方が大きく変わろうとしている。

 クラウドソーシングを運営するランサーズの調査によると、日本のフリーランス人口は増え続けており、2018年には1119万人(17%)に達した。アメリカでは人口の3割がフリーランスとして仕事をしており、日本も近い将来、そうなる可能性が高い。

 日本で今、需要が拡大している市場の1つが、コンサルタントである。市場の複雑化やIT化に伴い、2023年にコンサルタント市場は、9969億円市場に拡大すると予想されている。需要の高まりを背景に、会社員がキャリアや専門技術を生かして、コンサルタントとして独立するケースが目立っている。

 そんな時代を反映して、コンサルタント専門のマッチングサービスが登場した。4月に始まった「プロコネクト」というサービスだが、最大の特徴は、業界最低水準の8%という仲介料にある。通常、同様のサイトでは、仲介料は15~30%が平均なので、いかに低いかが分かる。なぜこの数字を実現できるのか、プロコネクトを立ち上げたイーストフィールズ代表取締役の東野智晴さんに取材した。

「従来のマッチングサービスは、間に人が入って仲介するシステムです。そのため高額の仲介料が必要でした。せっかくの優秀な人材も、仲介料を引かれるために受け取る報酬が下がってしまうのです。この問題を解決したいと、プロコネクトでは、チャットを使ってコンサルタントとクライアントが直接やり取りを行うようにしました。結果、8%という業界最低の仲介料が可能になったのです」(東野さん、以下同)

 8%のマージンということは、100万円の案件ならば、92万はコンサルタントの取り分になる計算だ。

フリーランス活用で
企業側もコスト削減できる

 登録はオンラインで行う。職務経歴など必要事項を記入すると、まずは書類審査をし、その後、オンライン上で面談を実施。合格すれば、正式に登録できる仕組みだ。

「クライアントと直接交渉しますので、それなりのキャリアとスキルのある方を求めています。そのため審査制度を設けたのです」

 始まったばかりのサービスだが、すでに多くのフリーランスがプロコネクトを利用して、契約を結んでいる。

「一例を紹介しますと、大手新聞社から自社メディアのマーケティング戦略を見直したいという案件がありました。メディアでのマーケティングの経験があるコンサルタントを探していたところ、コンサルティング会社を経て独立した30代の男性と契約がまとまりました。フレームワークの提案に始まり、顧客へのインタビュー方法などもその方が手本を示した後に、新聞社の社員が実際にインタビューを行う伴走型のコンサルティングスタイルを実施。企業側にノウハウが蓄積できるため、1回の成果だけではなく継続して改善に取り組めることが喜ばれています」

「また、ある大手企業では、システム老朽化に伴うシステム再構築時にセキュリティーも見直したいという要望があり、セキュリティー専門家を探していました。最終的にメディアでセキュリティーについての執筆活動も行っている専門家とアドバイザー契約を結び、その方が計画よりも短期間で課題を洗い出し、ズバズバと対応策を提案されたことで、その企業も驚いていました」

 他にも、大手保険会社が営業現場に顧客目線での業務改善をしたいという要望があった。30代の男性コンサルタントと契約して、全体のデザインからアンケートの分析方法、顧客へのインタビューなどを行い、その分析結果を使って、実際の現場の営業マンとワークショップを行って改善施策を洗い出すという方法で実現していったという例もある。

 この案件は、他の大手コンサルティング会社へ依頼したものの、数千万円という見積もりが返ってきた。それでプロコネクトへ依頼したところ、400万で実現できたのである。

専門領域が細分化される時代に
フリーランスは引く手あまた

「仲介料が低い分、当然コンサルタントの取り分は多くなります。となると、より優秀な人材が集まります。クライアント側も、最近は専門領域でフットワーク良く動ける人を求めています。大手コンサルティング会社は、どうしても依頼から実施まで日数がかかりますし、人件費を捻出しないといけないので高額な費用が発生してしまうのです。そのため、どの業界もフリーランスでスピーディに動ける方を求めているのです」

 プロコネクトは直接のやり取りが原則だが、金額の交渉やトラブルの発生時などは、スタッフが仲介して対応する。業務で不安を感じた時も気軽に相談できる体制になっている。

「コンサルタントを含めて、今後はフリーランスが確実に増えると思います。というのも、この10年で仕事に関する専門領域が細分化されて、その領域は10倍以上に増えています。企業は高度な専門性を持つ人材を必要としていますが、社員として雇用するのは難しい。そのニーズを満たすのが、フリーランスだと考えています。また、お子さんがいらっしゃる家庭では、共働きで育児をするのは辛いものがあります。時間の融通が効くフリーランスを選択する人は、今後ますます増えていくと思います」

 以前、大手コンサルティング会社に勤務していた経験を持つ東野さん。ご自身も、お子さんを育てながらの共働きだった。

「妻もフルタイムで働いていましたので、2人ともハードワークで、限界を感じていました。そういった体験をきっかけに、独立して起業をしたのです。これからも企業の問題を解決していきたいと思っていますし、仲介コストをできるだけ下げて、フリーランスの皆さんを応援していきたいと考えています」

(吉田由紀子/5時から作家塾(R))


※本記事はダイヤモンド・オンラインからの転載です。転載元はこちら

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