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クレカに電子マネー、「見えないお金」の価値を現代っ子に教える方法

文● 三浦康司(ダイヤモンド・オンライン

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親子でキャッシュレス決済
写真はイメージです Photo:PIXTA

2020年の東京オリンピックに向けて日本でも急速にキャッシュレス化が進むなど、お金の価値はどんどん変化しています。そんなこれからの時代を生きる子どもたちに「お金」のこと、きちんと教えられますか?学校ではお金の教育がほとんど行われないため、親世代も十分な知識がないのが現状です。そこで今回は、『10歳までに身につけたい 子どもが一生困らないお金のルール』(青春出版社)から、子どもと一緒に知っておきたい「これからのお金との向き合い方」を解説します。

家でできる「見えないお金」の価値を子どもに教える方法

 クレジットカードや図書カードに商品券、Suica(スイカ)やICOCA(イコカ)など、お金と同じ価値がある、「見えないお金」。生まれたときから、こういう便利なものに触れている子どもたちは、これらに現金と同じ価値があることが実感としてなかなかわかりません。お財布の重さや紙幣の違いなどで、お金をたくさん使ったか、あまり使っていないかが実感できませんからね。

 いくら入っていても、電子マネーの重さや形は外から見たらなにも変わっていませんから、親が意識して、お金の価値を教えることが必要です。たとえば、お子さんとこんなワークをやってみてはいかがでしょうか。家にある商品券やクレジットカードなどの「見えないお金」をテーブルの上に出してみます。そして、それぞれの横に、同額の現金を置いてみましょう。実際に並べて見ると、「わ、これだけの金額のものなんだ!」とう実感が湧いてくるはずです。金額を実感することで、「見えないお金」を無造作に置きっぱなしにしたり、どこかに忘れてきてしまうという不注意も防げるようになるでしょう。

「電子マネー」は魔法のカードではない!

 キャッシュレス化によってお金に触れる実体験が薄れ、カード1枚で様々なことができる時代になってきています。

 たとえば、Suica(関東地方)などに代表される交通系IC カード。ICOCA(関西地方)やSUGOCA(九州)、PiTaPa(関西の私鉄)、manaca(名古屋)、Kitaca(北海道)などエリアによってもいろいろあります。これらのカードで電車やバスにも乗れますが、カードによっては、コンビニやスーパーでも買い物できます。

 とはいえ、電子マネーはATM同様、打出の小槌ではありません!「魔法みたいに便利だけど、魔法みたいにいくらでもお金が出せるわけじゃない」「お父さん、お母さんが働いたお金があるから使える」ことを伝えるのが大切です。

 そのために、子どもと電車で出かけるときは、できるだけ小銭を使って目的地までの切符を券売機で買うのがよいでしょう。ICカードの方が割安ですが、目的地までどれぐらいお金がかかるのか子どもに実感してもらえるいいチャンスになります。

キャッシュレス時代に「お金の感覚」を実感させる大切さ

 先ほどのSuica(スイカ)などに代表される交通系ICカードをはじめ、今後こういった電子マネーによるキャッシュレスの傾向はますます加速していき、子どもたちにとってお金に触れる実体験はますます薄れていくでしょう。

 だからこそ、日常生活の中で、子どもに「電子マネー=お金」だと実感させることを意識してみましょう。たとえば、子どもに実際にお金のチャージをしてもらう。少し時間に余裕があるときに、駅の自動券売機やバスの乗車口で、実際にお金をチャージして、入金金額を目で見て確認してもらいます。「ほら、これだけの金額が入っているんだよ」「なくしたら大変だね、気をつけようね」と、現金と同じ価値があることを、それとなく伝えてください。

 ICカードや子ども用携帯電話の手続きも、大人がササッと済ませてしまうことが多いですが、たとえ子ども用であっても、支払いは親がしているのですから、そこを理解させたいところです。その大事なステップを省くと、子どもにはお金が「見えないまま」になってしまいます。

 また、ネットショッピングは、クリックひとつで何でも買えてとても便利ですが、これも電子マネー同様、数千円、あるいは数万円というお金が動いています。しかし、クリックひとつで済んでしまうため、お金の動きが実感しにくいでしょう。なるべく子どもとは実店舗での買い物を、と思ってもネットでしか買えない限定品やお得な商品もあります。

 しかし、ちょっとした工夫次第で、子どもにお金の動きを実感してもらうことはできます。たとえば、どうしても子どもがネットでの限定品を欲しがったとき、ある父親はなんと子どもに「お父さんに、○○円この場で払う」というルールにして、必ず現金を使わせるようにしたそうです。こういう親子のやりとりがあれば、キャッシュレス化の現代においても「見えないお金」を十分に実感できるはずです。

 子どもに対してきちんとお金のことを伝えていくには、まずは大人自身がお金に関して少しでも納得できないことがあったらうやむやにせず、とことんお金と向き合うことが大切です。自分なりに家計やお金の流れを見直して、どうしたらお金の不安が解決するかを考えてほしいと思います。


※本記事はダイヤモンド・オンラインからの転載です。転載元はこちら

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